ことしのダンスバトル「Red Bull Dance Your Style」ジャパンファイナルも優勝し、12年間世界大会優勝の成績を守り続けている日本人プロダンサー「KITE」は、若手ライバルが次々と現れるダンスバトル界で、“いまの自分”をいかに乗り越えていくか―――。
そんな彼のルーティーンを教えてくれる機会が、東京・赤坂で9月下旬にあった。実業家 嶋村吉洋氏主催の交流会「Session」。
会場には、世界的POPダンサーKITEをはじめ、渋沢栄一の子孫でコモンズ投信取締役会長ESG最高責任者の渋澤健氏、Kanatta代表取締役社長の井口恵氏、ビジネス書作家の木暮太一氏、シーマネジメント代表取締役 権藤優希氏など、業界の垣根を超えて嶋村氏と交友のあるゲストが集った。
KITEはこの日、来場者を前に圧倒的ステージパフォーマンスを披露。舞台をおりた彼は、「いつも心がけていること」についてこう教えてくれた。
乗り越えるべき小さなステップをいつも置いて、1段ずつクリアしていく
KITEは、「連覇してるときでさえ、大会が終わると必ずネガティブなことを考えてしまう。たとえば若手とのフィジカルの差、疲労回復までの時間が長くなったとか」と明かしながら、そのネガティブマインドを払拭するルーティーンを教えてくれた。
「ネガティブな気持ちに意識が行かないように、目をむけないような、乗り越えるべき小さなステップをいつも3~5つ用意しておく。ぼくらダンスの世界では、ステージ立つ前に、『負けたらどうしよう』『最高のパフォーマンスができなかったらどうしよう』って誰も頭をよぎる」
「そこを、『まずしっかりこの階段をあがって』『仁王立ちして音楽をしっかり聞いて』と。ネガティブなことを考えてる暇がないように、乗り越えるべきステップを置いて、ひとつずつクリアしていく」
「ビジネスでも同じだと思います。『よし、このミッションをクリアした』『よし、次の準備へすすもう』と、1段ずつ上り階段をステップアップしていくように気持ちをむけて、ネガティブなことを考えている暇がないようにする。これをルーティーンにすれば、もっといい結果がついてくるはずだし、さらにいままで以上のパフォーマンスを発揮できると思っています」(KITE)
―――こう教えてくれたKITEは、「日本の女性ダンサーをもっと海外へ導き経験値を上げて欲しい」という想いから、井口恵氏が代表を務める株式会社Kanattaと連携し、クラウドファンディングで起案したり、後継者育成にも力を入れる。
「今回もいろいろな分野で頂点に立つ人たちがお越しくださり、非常に有意義な会になったと思います。渋澤さんがアフリカのビジネスを支援してる。ぼくもそういう姿を追いかけていきたい」と話すのは、嶋村吉洋氏。
嶋村氏がいう渋澤さんとは、今回の交流会に参加したコモンズ投信取締役会長ESG最高責任者 渋澤健氏。日本の資本主義の父・渋沢栄一5代目子孫で、「日本を元気にする投資」を推進し続ける渋澤氏が思い描く「これからのニッポンとトレンド」については、また別の記事で。
tokyochips編集部