「実はぼく、海外公演のときには、お世辞抜きで、ダンボール1箱ぶんのそばを持っていきますからね。海外で一番食べたくなるのはそばです。それはもう、おいしいんですよ」

市川猿之助がそう笑うと、「東京二八そば」ブランド公式アンバサダーの武田梨奈はこう続く。

「いろいろ薬味を変えて食べ比べしました。そばに自然薯(じねんじょ)のとろろをかけてかき混ぜてスルッていただくのも好きです。あこがれるそばの食べ方があります。それは二八そばを食べて、すぐに「お会計を」とか、粋な食べ方をしたいなと思いました」

そんなステージトークがあったのは、『東京二八そば』ブランド立ち上げ1周年記念 記者発表会(東京・神保町/12月16日)。

市川猿之助・武田梨奈を唸らせた『東京二八そば』とは

江戸生まれ、東京育ちの名物といえば、「二八そば」。

二八そばは、そば粉8割つなぎの小麦粉2割で打ったそばで、そばの香り・風味と喉ごしの良さをより豊かに味わっていただける黄金比率といわれている。

「この高品質でおいしいそばを多くのみなさんに召し上がっていただくため、東京都麺類協同組合加盟店では、技術向上に取り組み、現在、都内562店舗にて「東京二八そば」を提供しています。江戸から東京へ、そして未来へ。継承・発展する東京のそばのおいしさをぜひ体感してください」(東京都麺類協同組合/https://tokyo28soba.tokyo/

1912年に創立した、都内そば・うどん店事業者による協同組合東京都麺類協同組合の特長は、自家製の麺とつゆを製造・調理する生そば(きそば)店のみで構成されている点。

江戸から継承する暖簾や、技を修業した店主・オーナーの営む専門店で、伝統の職人技・店主こだわりの味を体感できるのが売り。

蕎麦好き 市川猿之助「店に長居しないですぐ食べてさっと帰る」

ステージにはいよいよブランド公式アンバサダーの女優・武田梨奈と、ゲストの歌舞伎俳優・市川猿之助が登場。東京二八そばの粋をテーマに、トークが花開いた。

市川猿之助「二八蕎麦のブランドが立ち上がって1周年。無事にむかえられたこと、心よりお祝い申し上げます。日ごろより、大好きなそばを食べています。これを機に、国内・国外を問わず、そばの魅力がもっともっと広がればいいな、と思っています」

武田梨奈「いろいろ薬味を変えて食べ比べしました。そばに自然薯(じねんじょ)のとろろ”をかけてかき混ぜてスルッていただくのも好きです。あこがれるそばの食べ方があります。それは二八そばを食べて、すぐに「お会計を」とか、粋な食べ方をしたいなと思いました」

市川猿之助「お店に長居しないことですね。20分以上はいない。注文して、来たらすぐ食べて、さっと帰る。そばは、あまりおしゃべりしたり、仲間内でワイワイやって食べるものではないですね」

市川猿之助と武田梨奈、来年にむけ漢字一文字で想いをつづる

ステージでは、「来年はどのような年にしたいか?」という問いに、市川猿之助と武田梨奈は漢字一文字で記してこう説明した。

武田梨奈「傍(そば)です。映画の舞台挨拶やイベントなどがほとんど中止になってしまって、ファンの方たちの前でお披露目する機会がなくなってしまった。映画のクランクアップのときも握手やハグもできない状況で距離を感じてしまっている。でも心はつながっているから、来年はもっと「傍」で、コミュニケーションをとれるようになればと思っています」

市川猿之助「粛(しゅく)ですね。まあ粛々と。いま気が緩んできて新型コロナ感染者も増えてきているわけですから。来年も気を緩めることなく粛々と。いまの状態をより気を引き締めてね。そばの世界でいえば、1人でそばを食ってりゃいいですから。そばは、1人で食べられる江戸からの食ですから。でもこのコロナの時代は、たとえ5~6人で行ったとしても、お店にいるのは20分以内にね。みんなで食べても、早く帰れば問題ない。2021年は、粛々といきましょう」

―――また、ステージに登壇した東京都麺類協同組合 田中秀樹 代表理事は「わたしどもの強みは、自家製の麺とつゆの、生そば(きそば)店であること。受け継いできた技術・しきたり・調理法を現代まで発展させ、粋とこだわりを伝えたい」と。

さらに、東京都麺類協同組合 野澤功 専務理事は、「大晦日の風物詩といえば、年越しそば。東京都麺類協同組合は、12月24日のクリスマス・イブに、東京国際フォーラムで、500食の「年越し天ぷらそば弁当」を振る舞うイベントを開催します」とアナウンスしていた。

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