総務省と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、世界の「言葉の壁」をなくし、グローバルで自由な交流を実現するため、グローバルコミュニケーション計画 2025」を推進し、AI による自動翻訳技術のさらなる高度化や多分野化にむけた研究開発と社会実装に取り組んでいる。

NICT は、自動翻訳技術の高度化や多分野化にはさまざまな分野の翻訳データを大量に確保する必要と考え、翻訳データを集積する「翻訳バンク」を運用している。

こうした取り組みを加速させるべく、AI 技術や自動翻訳技術、翻訳バンクなどの最新動向について、有識者による講演や、NICT の自動翻訳技術を活用した民間企業の製品・サービスの展示する「第4回 自動翻訳シンポジウム~自動翻訳と翻訳バンク~」をオンラインで開催している。

大阪・関西万博は日本の自動翻訳技術を世界に示す絶好の機会

オンラインシンポジウムでは、東京大学 松尾豊 教授による「若手・ベンチャーが引っ張る日本のAI」、NICT 隅田英一郎フェローの「2021年3月の翻訳バンク」、東京工業大学 岡崎直観 教授「AIによる言語処理の革命」などの基調講演が行われ、主催者である総務省の新谷正義 総務副大臣が冒頭、こう伝えた。

「情報通信研究機構 NICT の翻訳技術は、すでに多くの公的機関や企業でボイストラ(VoiceTra)を活用したサービスを通じ利用がすすみ、翻訳システムが社会に広く普及をしてきた」

「わが国では多くの外国人が仕事を持っている。地方も含め、生活のさまざまな場面で「言葉の壁」に局面し、言語対応は重要な課題になっている」

「この1年間に、さまざまな分野でリモート化が急速にすすみ、グローバルなオンライン会議なども頻繁に開催されてきた。そういったオンライン会議を含め、国際会議やビジネスの場面で円滑なコミュニケーションを可能とする翻訳技術へのニーズがますます高まっている」

「さらに2025年には、大阪・関西万博をひかえ、高度な自動翻訳技術に高い期待が寄せられている。日本の自動翻訳技術を世界に示す絶好の機会。こうしたことから、総務省は NICT の技術をさらに発展させ、2025年には AI による同時翻訳の実現をめざす」(新谷正義 総務副大臣)

また、前述の通り、NICT の自動翻訳技術を活用した民間企業の製品・サービスを4月30日まで、第4回 自動翻訳シンポジウム~自動翻訳と翻訳バンク~公式ページで公開中。

国内の自動翻訳分野における最新技術やトレンドを、公式ホームページでチェックしてみてほしい↓↓↓

◆第4回 自動翻訳シンポジウム~自動翻訳と翻訳バンク~
https://h-bank.nict.go.jp/seminars/index.html

展示公開ラインナップ

高精度機械翻訳ソリューションのご紹介 ~ディープラーニング技術を活用した高精度文書機械翻訳~
(東芝デジタルソリューションズ株式会社)

AI翻訳サービスMirai Translator
(株式会社みらい翻訳)

みんなの自動翻訳@KI(商用版)
(株式会社川村インターナショナル)

みんなの自動翻訳商用版 「T-tact AN-ZIN🄬(てぃーたくと あんじん)」
(株式会社十印)

翻訳者・専門家のためのニューラル機械翻訳支援ツール「GreenT」
(エヌ・アイ・ティー株式会社)

自動翻訳 ワンストップ ソリューション
(マインドワード株式会社)

61言語対応 夢の通訳機 POCKETALK(ポケトーク)
(ソースネクスト株式会社)

コニカミノルタ 多言語通訳サービス
(コニカミノルタ株式会社)

法人向け音声翻訳アプリ 「VoiceBiz」
(凸版印刷株式会社)

音声認識処理クラウド mimi +組み込み型マルチマイク T-02/03 (Fairy Devices株式会社)
(Fairy Devices株式会社)

はなして翻訳
(株式会社NTTドコモ)

多言語音声認識及び意味解析を活用するシステム
(株式会社見果てぬ夢)

多言語ソリューションの新次元~AI×人のハイブリッド通訳・翻訳
(株式会社ブリックス)

業界最大規模の多言語データ構築プラットフォーム(翻訳アプリ、コーパス販売)
(フリットジャパン株式会社)

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