ことし2022年4月に新成人となる18歳・19歳たちの決意表明が、渋谷駅の交通広告に表示される。しかも、大人気アニメ「東京リベンジャーズ」といっしょに!
―――2022年4月1日、成年年齢を20歳から18歳に引き下げるなどの「民法の一部を改正する法律」が施行される。
この法施行にあわせ、新成人にむけ「未来は、新しい可能性に満ちている」というエールを届けるべく、政府は1月7日から「東京リベンジャーズ」((C)和久井健・講談社/アニメ 「東京リベンジャーズ」製作委員会)とタイアップ。
2022年4月に新成人となる18・19歳の自身の決意をTwitter 上で募集(応募終了)し、彼らの「#18解禁決意の旗」をつけた決意投稿が、「決意の旗」となり、3月13日まで東急田園都市線 渋谷駅 田都渋谷ビッグ20(B2階ハチ公改札付近コンコース)に交通広告として掲出される。
◆政府広報オンライン特設サイト
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/seinen_18/index.html
新成年の可能性・自覚・社会参加に期待
政府は、今回のアニメ「東京リベンジャーズ」とのタイアップに、こういうメッセージを込めている。
「新成人は、まさにいま、厳しい青春を過ごしている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、学校に行けず、友人にも会えず、部活や行事など、制約が多い中でも懸命にがんばってきた」
「同キャンペーンは、東京リベンジャーズとタイアップし、新成人を迎える若年層に向け “未来は、新しい可能性に満ちている”ことを熱くメッセージすると同時に、大人になるという自覚を持ちつつ、積極的に社会へ参加して欲しいという期待とエールを込めている」
成年年齢引下げの意義と注意点
日本の成年年齢は、1876年(明治9年)以来、20歳とされていたが、近年、憲法改正国民投票の投票権年齢や公職選挙法の選挙権年齢を18歳と定めるなど、18歳・19歳の若者にも国政上の重要な判断に参加してもらうための政策が進められてきた。
こうしたなかで、市民生活に関する基本法である民法においても、18歳以上を大人として扱うのが適当ではないかという議論がされ、成年年齢が18歳に引き下げられることになった。
また世界的にも、成年年齢を18歳とすることが主流となっている。
成年年齢を18歳に引き下げることは、若者の自己決定権を尊重するものであり、その積極的な社会参加をうながし、社会を活気あるものにする意義がある。
成年年齢の引下げによって、18歳になれば親の同意を得ずに一人で契約を締結することができるようになる。
いっぽうで、未成年者取消権を行使することができなくなる。一度結んだ契約をかんたんに取り消すことができなくなるため、社会経験に乏しい新成人が悪質商法等のターゲットになることが懸念され、注意が必要。
さらに、成年年齢が18歳に引き下げられても、飲酒や喫煙ができるようになる年齢は20歳のまま。
また、公営ギャンブル(競馬、競輪、オートレース、モーターボート競走)の年齢制限についても、20歳のまま維持される。
これらは、健康面への影響や非行防止、青少年保護などの観点から、従来の年齢要件を維持することとされている。
東急渋谷駅 壁面 交通広告イメージ
((c)和久井健・講談社/アニメ 「東京リベンジャーズ」製作委員会)