これまでの文系と理系といった壁を飛び越え、ロボットやプログラミングを実機に触れながらガチで学ぶなら、いま玉川大学だ!
ここ玉川大学は、工学部・農学部・芸術学部・教育学部・文学部・経営学部リベラルアーツ学部・観光学部などをもつ総合大学。
画像は、玉川大学 ロボティクスラボに出入りするロボット開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)の学生たちと、チームを率いる同大学 先端知能・ロボット研究センター 岡田浩之 教授、情報通信工学科 水地良明 助教。
ワールドロボットサミット2021特別賞を獲得した学生たちに聞く!
このロボット開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)は、学部・学科・学年などを問わず、誰でもやる気があれば参加できるチームで、ここには映っていないけど、実際には文系女子も各代で参画し、チームになくてはならない戦力として活躍している。
今回、ここに集まった玉川大学イレイサーズの学生たちは、2021年9月に開催されたワールドロボットサミット2020(World Robot Summit 2020)のサービスカテゴリーパートナーロボットチャレンジ(家庭における片付け(整理整頓、収納等)や留守番対応)で、日本ロボット学会特別賞を受賞したメンバーたち。
彼らは「人間とロボットが協働できる生活環境」の実現をめざして開催されたこのワールドロボットサミット2020サービスカテゴリーパートナーロボットチャレンジのほか、自律移動型ロボットによる競技会「ロボカップ」の、災害現場をテーマにしたフィールドで人命救助を行う「ロボカップレスキュー」、キッチンやリビングといった日常生活の場での人間との共同作業を追求する「ロボカップ@ホーム」などにも参戦している。
このチャレンジに挑む玉川大学レイサーズのなかの1・2・3年生に、玉川大学ロボット開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)の楽しさ、これからもっと深く学びたいこと、今後この経験をどんなフィールドで活かしたいか…などを聞いてみた。
「“生きるために得た術・知恵”がロボットにも応用・適用できれば」
「ロボカップやワールドロボットサミットへの挑戦は、赤ちゃんみたいな小さいロボットを育てていく楽しみがあります。たとえばアームをつけたり、アームで物をつかめるようにしたり、視界を広くするためにカメラをつけたり」と話すのは、玉川大学 工学部 情報通信工学科 3年生 飯野竜史さん。
玉川大学イレイサーズは、2020年12月のロボカップジャパンオープン2020@ホーム部門エデュケーションリーグで、見事優勝を果たしたチームとしても知られる。
「操作行程をプログラムで学べるのがおもしろいですね。プログラムのアップデートで理想の操作に近づけられる、物体が認識できるようになる。小さなロボットを成長させていくところがエデュケーションリーグの楽しさですね」
「プログラミングやロボット製作については、この玉川大学に入ってから初めて学びました。日々の積み重ねと、チームみんなのチカラで受賞できたのがうれしかった」
「いま学んでいる言語はPythonです。たとえばタートルボットを自律移動させるためにPythonで動かして、さらに足元にセンサーをつけたり、マップをつくったり、内部パラメータを調整しながら移動の精度を上げていくといった作業です」
「開発ベースのOSはUbuntuで、 Pythonをいじりながらロボットの通信を司るROS(Robot Operating System)をチューニングし、壊しては修理、修理してはまたアップデートを繰り返して、チャレンジに挑みました」
「こうした経験を活かして、これからはロボットとロボットを連携させて課題を解決できるような環境をつくれたらいいと思っています」
「それから、たとえばイモリの手は、壁を自在に登れるようになっていますよね。こうした生き物の“生きるために得た術・知恵”がロボットにも応用・適用できればいいなと思っています」
「天文工学や局地工学の分野で貢献するロボットの開発へ」
また、トヨタ自動車製ロボットHSRといっしょに並んで笑うのが、玉川大学 工学部 情報通信工学科 2年生 小林遼平さん。
彼は、ロボカップドメスティックスタンダードプラットフォームリーグ(DSPL)部門2位まで登りつめ、昨年10月に再びリベンジに挑んだメンバーの主軸。
「ワールドロボットサミットでは、ロボット環境シミュレーター「SIGVerse」を使って、VR環境内でロボットを動かすというミッションに挑みました。人とロボットの総合対話をめざし、人を追いかけるという動作などにトライしました」
「静止画を入力するだけで人間の関節点を検出できるカーネギーメロン大学のOpenPoseプログラムや、Python、C++などのプログラムとともに、人が手を上げている・上げてないを判別するプログラムをつくり込んでいきました」
「また、ROSのトピックや、カメラ・センサの情報から、アルゴリズムがどう動いているかなどを、ディープラーニングを使いながら学習を極めていきたいとも考えています」
「さらに、最適解をみつけるという勉強も深めていきたい。たとえばロボットが人の動きをみて、手を上げてる人にドリンクを届けてあげるというプログラムも、これからもっとつくり込んでいきます」
「現時点でぼくはOpenPoseとROSの知識しかないので、これからはロボットが未知領域から帰還できるように進化させたり、物体認識などポピュラーな課題にも挑戦していきたいです。また、プログラム改善のほか、学習機能や物体認識も極めていきたい」
「将来的な目標は、自分の趣味のひとつでもある天文工学や局地工学の分野で貢献するロボットの開発に関わっていきたいと思っています。局地研究所などの厳しい環境下や、超高温のなかで動くロボットやデバイスをつくり、人間が行けない範囲にロボットが入り込んで難題・課題を解決できるような開発者のひとりになりたい」
「ちなみに数学が苦手なぼくは高校時代、文系でした。でも、玉川大学に入っていまこうしてロボット開発チームのなかにいる。だから、高校生や中学生のみんなには『やりたいことがあるなら諦めないで』と伝えたいです」
「障がい者の避難行動や災害支援課題をドローンで救いたい」
そして、得意のドローン操作で、ドローンをみごとピタリとホバリング(空中静止)させて笑うのが、玉川大学 工学部 情報通信工学科 1年生 仲戸川凱さん。
彼はなんと、ロボカップ2021で新設された競技 フライングロボットチャレンジで見事優勝に輝いたチームのひとりで、期待の新人。
「プログラミングを初めて触ったのは、高校2年生のときでした。玉川大学に入ってから、ロボカップに参加するまでの半年間は、初めて学ぶPythonを先輩たちといっしょに親しんでいきました」
「フライングロボットは、プログラムの基礎を構築しながら、先輩や先生たちといっしょに学びながらつくり込んでいき、1年生のぼくにドローンの操縦を任されました。そこでロボカップにむけて操縦に専念し、まずは飛んで墜落しないことを前提にトレーニングを重ねました」
「ロボカップでのミッションは、倒壊した建物を想定した空間で、倒れた人とVIPを探すなかで、消火器とパソコンと医療キットが散らばってる位置を記した状態で帰還させるというものでした」
「先輩たちが構築してくれた自動マップ生成プログラムを併用して、落ちているものを画像認識し、その座標にピンを打ち込んでいくという作業のなかで、優勝へと導く飛行に全身を集中させました」
「玉川大学イレイサーズで、Pythonでロボットを動かせる技術が身につきました。次は、ROSなどを学びながら、ドローンで空間認識・障害物回避・人間追跡・物体追跡へとスキルをアップさせていきたいです」
「ぼくは生まれつき、左目が悪く立体をつかめません。見た目では判別できない障がい者といわれるひとりです。こうした障がい者は、災害が発生すると健常者と同じ避難行動ができないという危険性があります」
「そうした課題を、ドローンで救えないかと高校2年生のときに感じ、いまここ玉川大学イレイサーズに参加し、こうした災害支援課題を解決できるドローンをつくりたいと思っています」
―――同じ玉川大学ロボット開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)にいながら、互いに学ぶ楽しさと達成感を共有し、さらにそれぞれの目標やなりたい自分にむけて走っている3人。
そんな玉川大学 ロボティクスラボは、ことし3月9~12日に東京ビッグサイトで開催される2022国際ロボット展に出展。「玉川大学ロボット開発について詳しく知りたい」という人は、公式サイトや2022国際ロボット展をチェックしてみて!
◆玉川大学 工学部
https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_engineering/
◆2022国際ロボット展(東京ビッグサイト 3/9~3/12開催)
https://biz.nikkan.co.jp/eve/irex/
◆ホームロボットチャレンジ 2日目
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