工学部・農学部・芸術学部・教育学部・文学部・経営学部リベラルアーツ学部・観光学部などをもつ総合大学―――玉川大学。
ここは、玉川大学 ロボットラボで学ぶロボット開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)の学生たちと、チームを率いる同大学 工学部情報通信工学科 岡田浩之 教授と水地良明 助教。
このロボットラボの開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)は、学部・学科・学年などを問わず、誰でもやる気があれば参加できるチームで、ここには映っていないけど、実際には文系女子も各代で参画し、チームになくてはならない戦力として活躍している。
今回、ここに集まった玉川大学「eR@sers」(イレイサーズ)の学生たちは、2021年6月にオンラインで開催されたロボカップ2021(世界大会)の@Home Education (Open Platform, Open Category)で優勝とBest Education Award、2021年9月に開催されたワールドロボットサミット2020(World Robot Summit 2020)のサービスカテゴリーパートナーロボットチャレンジ(家庭における片付け(整理整頓、収納等)や頼まれたモノを取ってくるなどの支援作業)で日本ロボット学会特別賞、2021年11月に愛知県国際展示場で開催されたロボカップアジアパシフィック2021のFlying Robot Challengeで優勝、@Home Domestic Standard Platformリーグ(DSPL)で2位や日本ロボット学会賞など、多数の賞を受賞したメンバーたち。
玉川大学「eR@sers」(イレイサーズ)がロボット開発で躍進し続ける理由、そして家庭用サービスロボットの最新トレンドについて、玉川大学 工学部 情報通信工学科 水地良明 助教と岡田浩之 教授に聞いた。
「ロボットの知能構築を学生たちといっしょに」
「玉川大学のアドバンテージは、ロボットラボが、学部・学科を問わず、玉川大学の全学生に開かれた現場があるという点です」
「今回の受賞は、チームメンバーの学年・学力はそれぞれ違えど、みんなが同じスタートラインに立って、目標にむけたロボットをロボットラボで技術をみんなで共有しながら開発していけた成果が結果につながったと思います」
「玉川大学のロボット開発チームeR@sers(イレイサーズ)は、みんなスタートラインはいっしょ。あとは学生のやる気・意欲次第で、どこまでもチャレンジできる」
「こうしたロボット開発の学び場があることが、玉川大学の一番の強みです。ロボットに触れて、ロボット開発の先端を走る研究者と学生が毎日、情報・技術を共有できる。そうした環境は、国内外の大学機関をみても、まずない」
「玉川大学ロボットラボは、まさに『習うより慣れよ』で、学生の興味が赴くままにロボットをいじり倒せる。そんなすばらしいオープンな環境がある。プログラミングとハードウェアの更新で、理解を深めていくことで、いっしょに成長していく。これが玉川大学のいいところです」
「家庭用サービスロボットがわたしたちの暮らしのなかに入り込むなかで重要なのは、暮らしのなかに入り込むロボットの課題をみつけて、人とロボットが共存できる環境を整えていくこと」
「PythonやROS(Robot Operating System)など、さまざまなプログラムを学びながら、人と共存できる、ポテンシャルのあるロボットをつくり出していく。今後は『人とロボットのインタラクション』や『人と関わる知能構築』なども、学生たちと探求していきたいと思います」
「また、バーチャル空間にリアルな人の動きを共存させながら、『ロボットとのかかわり』をつくり出す取り組みも、加速させていきたい。もっともっと、ロボットの知能構築を、学生たちと共に挑戦していきたいと思います」
「学部・学科の枠を超え、コロナ時代の暮らしを楽しくするロボット開発へ」
また、ロボカップ日本委員会会長・World Robot Summit実行委員サービス分野競技委員長でもある岡田浩之 教授は、ロボットの現場からみえる、現在・未来について、こう語った。
「家庭環境などで人の生活を支援する家庭用サービスロボットは、それらが動作する環境が大きな不確実性を持つという点で、工場のラインなどで作業するロボットと大きく異なります」
「家庭環境では、テーブルに常に同じ物が置かれているとは限りませんし、昨日は閉まっていたドアが、きょうは誰かが開けっ放しにしている……そんな環境下で、ロボットがモノを運んだり、人を案内したりするためには、センサのデータから重要な情報を抽出し、適切なモータの制御値をリアルタイムに決定しなければなりません」
「あらゆる状況に対応する制御則を網羅的にプログラムすることはできないので、ロボットが自律的に学習することが必要となります」
「研究室では、強化学習というアプローチをベースに、ロボットにさまざまなタスクを経験させ、失敗や成功を繰り返すことで、最適な制御則を見つけ出す、効率的なアルゴリズムを開発しています」
「今回のロボカップやWorld Robot Summitへの参加などを通して、開発したアルゴリズムを実証実験しながら、学生たちといっしょにアップデートしています」
「玉川大学の強みは、こうしたロボット開発の現場が、『やりたい!』と思っている学生に全方位で開かれているところです。大学1年生からでも、高校時代からでもいい。ドアはいつも開かれているところが、他大学にはない魅力です」
「今後は、玉川大学の学部・学科を超えたロボット開発が加速していくと思います。たとえば、芸術学部や農学部などといっしょに、それぞれがもつ得意分野を融合させながら、コロナ時代の暮らしをもっと楽しくするロボットを開発していきたい」
そんな玉川大学 ロボットラボは、ことし3月9~12日に東京ビッグサイトで開催される2022国際ロボット展に出展。「玉川大学ロボット開発について詳しく知りたい」という人は、公式サイトや2022国際ロボット展をチェックしてみて!
◆玉川大学 工学部
https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_engineering/
◆2022国際ロボット展(東京ビッグサイト 3/9~3/12開催)
https://biz.nikkan.co.jp/eve/irex/
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