統合コマースプラットフォーム「ecforce」(イーシーフォース)や、そのプロダクト品質向上と顧客へノウハウ還元すべく自社D2Cブランドを企画・運営する SUPER STUDIO(東京都目黒区)は、店舗運営やオンラインサービスなどを提供する事業者に向け、次世代型店舗予約・顧客管理システム「ecforce check」(イーシーフォース・チェック)を10月17日から提供開始。
またこの「ecforce」でオフライン市場への進出に向けて約14億円の追加資金調達を実施。SUPER STUDIO のエクイティ性資金による累計資金調達額は約84億円に。
次世代EC構想の実現を加速させる SUPER STUDIO
2022年に実施した資金調達で「次世代EC構想」の実現に向け、新プロダクトの提供開始やリアル店舗のオープンをはじめとしたOMOプロジェクトを進めてきた SUPER STUDIO。
次世代EC構想とは、マーケティングからサプライチェーンまでブランド運営におけるすべての工程でデータを活用した最適な PDCA 運用を実現させる仕組み。
ノーコードでEC事業者が総合的なデータと施策管理ができる状態を実現し、ECメーカーの担当者が2名の体制でも年商10億円の事業が運営できる効率的なEC基盤づくりをめざしていく構想。
初のリアル店舗 次世代型ショップ「THE [ ] STORE」も具現化
SUPER STUDIO は、2023年3月にECの売上を最大化するEC特化型MAツール「ecforce ma」の提供を開始し、同年7月には初のリアル店舗である次世代型ショップ「THE [ ] STORE」を RAYARD MIYASHITA PARK にオープン。
今後も「次世代EC構想」の実現に向けた複数のプロダクトの提供を予定し、ecforce を基盤に、データを活用したECビジネスの最適化を実現しつつある。
顧客のあらゆるビジネスのコト・モノの価値を最大化
SUPER STUDIO は、「次世代EC構想」が具現化するいっぽうで、市場ではD2Cビジネスの台頭により、その参入障壁は下がりつつあるという。
顧客を保有するあらゆるビジネスが新規事業としてEC/D2Cに参入するなか、これまで以上にオンラインとオフラインの多様な販売チャネルのデータ統合や分析、仮説検証、そして顧客体験の最大化のために、EC/D2C の枠組みにとらわれることなく、あらゆるデータを活用することでビジネス全体を最適化していくことが喫緊の課題と SUPER STUDIO は考えている。
「これまで SUPER STUDIO は、ECプラットフォーム「ecforce」として、あくまでEC・オンラインを基軸としたプロダクト開発・提供を行ってきました。
今後は、よりオフライン市場も視野に入れ、統合コマースプラットフォーム「ecforce」として、EC/D2Cメーカーだけでなく、顧客を保有するあらゆるビジネスのコト、モノのビジネス価値を最大化するためのプロダクト開発・提供を進めていきます」(SUPER STUDIO)
次世代型店舗予約・顧客管理システム「ecforce check」始動
SUPER STUDIO は、その足がかりとして、店舗運営やオンラインサービスなどを提供する事業者に向け、次世代型店舗予約・顧客管理システム「ecforce check」を10月17日から提供開始。
この「ecforce check」は、店舗運営事業者やオンラインサービス事業者向けの予約・顧客管理システム。
「ecforce check」では、店舗予約と EC での購入時に取得される顧客情報をデータベースとして一元化し資産化でき、これまで事業者・利用者(来店者・購入者)のいずれにとっても分断されていた店舗の利用予約からその後のEC購入までをシームレスに連携可能。
また、「ecforce ma」などのecforce関連サービスをあわせて活用することで、顧客に合わせた CRM(継続的アプローチ)施策を実施し、店舗でのサービス提供からEC販売のクロスセル(別商品・組み合わせ購入提案)も実現させていく。
クリニックのオンラインサービス事業者などが注目
SUPER STUDIO は、このこの「ecforce check」について、こんな利用シーンも想定している。
「おもにオンラインで薬の処方や美容関連の商品販売を検討するクリニックや、お店の味を自宅でも体験できる食品・調味料のEC販売を検討する飲食店などでの利用を想定し、リアルでの来店を機に、来店者と長期的な関係性構築を目指す事業者を支援していきます。
β版提供の段階でクリニックのオンラインサービス、店舗のサブスクリプションサービスなどの事業者から引き合いをいただいています」(SUPER STUDIO)
―――SUPER STUDIO は、「ecforce checkでできること」について、次のようなアドバンテージをあげている。
◆店舗・プラン・スタッフ・設備の予約在庫を登録管理 各在庫の空き状況からリアルタイムな予約枠を表示
◆予約情報はecforceの顧客・商品・受注と連携可能 シームレスなログイン、特定商品購入者への予約制御が可能
◆店舗・スタッフの休日・営業時間設定可能 出勤表画面で詳細なシフト管理を実施
◆LINE公式アカウントと連携し、LINEからの予約を可能に
◆予約・来店・キャンセル等のイベントでecforceに顧客ラベルを自動付与 ecforce ma のメッセージ配信セグメントに活用
◆ecforce profile との連携でアンケート回答を自動取得し、ecforce check 顧客データへ紐づけ
―――たとえば、クリニックでの診療を経て処方された商品のみ期間限定で購入可能にする、来店者限定の商品を販売するなど、さまざまな店舗サービスとEC販売を組み合わせられるという。