日本国内には、最近は外国人観光客を目にする機会が増えてきているのを感じている人も多いでしょう。官公庁は2025年の大阪・関西万博をめどに訪日観光客数を2019年並み(約3,188.8万人)まで回復させる目標を示していますが、2023年1-9月の訪日外国人観光客数が約1,736万人と予想よりも多くの観光客が訪日していることから、2025年という予定よりも早く2019年並みの観光客数を突破する可能性が出てきています。特に2023年9月は約218万人と、2019年同月の96%もの回復を見せています(日本政府観光局JNTOデータより)。
「浅草おもてなしTOEIC プロジェクト」
そんな外国人観光客が多く訪れる街・浅草で日々「おもてなし」に従事する人々と、日本でTOEIC Program を実施・運営する(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会とが、「浅草おもてなしTOEIC プロジェクト」を実施しています。
このプロジェクトでは、浅草を代表するおもてなし事業者総勢5 社9名がTOEIC® Listening & Reading Testを受験して英語力を測定してもらい、自身のスコアとともに広告ビジュアルに登場。英語での接客にまつわるエピソードをキャッチコピーにして掲載しています。
参加しているのは、東京スカイツリーと五重塔を一望できる純喫茶風の店内で昭和レトロメニューとクラフトビールを楽しめるというニュースターブリュワリー(浅草横町)や、地元に根差し心を込めた人力車によるおもてなしを行う人力車 えびす屋、「美味いものの頂点を目指す」をモットーに営業している大衆酒場ロッキーカナイ(浅草横町)といった、浅草を拠点として外国からの観光客と英語でコミュニケーションをすることが多いお店・店員の方々です。
TOEIC®とは?
日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテストです。聞く・読む力を測る TOEIC® Listening & Reading Test と、話す・書く力を測る TOEIC® Speaking & Writing Tests により、4技能(聞く・読む・話す・書く)全ての英語コミュニケーション能力がわかります。世界160 カ国で実施される、国際基準のテストとなっています。
日本の国際化は進むのか?観光立国をめざす日本
世界で英語を話す人は約15億人、そのうち母語が英語でないノンネイティブスピーカーは約11 億人いると言われているそうです。
(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会はこのプロジェクトを通じ、必ずしもネイティブスピーカーのような流暢な英語が話せなくても、コミュニケーションは十分できるので、「必要なのは、スコアだけではなく自信。まずは今の自分の英語力を知り、等身大の英語を使うことに慣れて、次の目標に向かって学んで欲しい。」というメッセージを発信し、英語を学ぶすべての人と共に「もっと話せる日本」を目指せるようにとしたいと考えているようです。
確かに日本では、小中学校から第2外国語として英語を学んでいる割には、実際の英語を聞き取って話を返すという力が身についていないという人が他国と比べても多いように感じます。今までは、島国という地理的な理由や、日本を訪れる外国人が少なかったことで日本語だけでも十分な場面がほとんどでしたが、今後は多くの場面で外国人と接することが必要になると予想されます。たとえ完璧で無くつたない英語でも構わないので、まずは英語で伝えてみるという行動力を持つことで、より世界の人を身近に感じられるようになるのではないでしょうか。
下記では、このプロジェクトの動画なども公開されています
https://www.iibc-global.org/toeic/20231019/omotenashi.html