神奈川県伊勢原市に湘南キャンパスをおく産業能率大学 情報マネジメント学部 現代マネジメント学科に、さらに実ビジネスに直結したスキルが身につく新科目が4月からスタートする。

ここ伊勢原市を含む9市11町をホームタウンとする サッカーJ1 湘南ベルマーレと提携した新科目「湘南ベルマーレ コラボレーション プロジェクト」(3・4年次履修/40名程度)だ。

産業能率大学と湘南ベルマーレはこれまで、ユニフォームスポンサー契約後、スポーツビジネスの現場で活躍する実務家が講師を務める「スポーツビジネス実践講座」や、ホームゲームを実習の場とする「スポーツ・マーケティング」などを産学連携で展開してきたなか、今回の新科目は、より BtoB領域・スポーツスポンサーシップ領域に重点をあてた専門性の高い学び場にアップデートするという。

どんなカリキュラムが展開されるか。ここで詳しくチェックしていこう↓↓↓

多業界に応用できる実践力を養う新科目「湘南ベルマーレ コラボレーション プロジェクト」

◆科目の目的―――湘南ベルマーレが目指す広告協賛に留まらないパートナー企業との発展的関係性「共創アクション型」を実現すべく、学生たちがスポンサー企業を対象としたBtoBのソーシャル・アクティベーション企画の提案を行い、実施する。そのプロセスを通じて、スポーツビジネス最前線の要素CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)について学びを深め、多業界に応用できる実践力を養う。

◆科目の概要―――湘南ベルマーレのパートナー企業約180社、サポートコーポレーション500社以上を対象に業界研究を進め、社会的課題を抽出し、課題解決の企画提案を行う。提案が通った企画を実現すべく協賛営業を行い、獲得した資金をもとに宣伝から実施までを学生主体で実施する。イベント後にはアンケート分析から効果を検証し、クラブ・協賛企業に対して成果報告を行う。

配当年次は3・4年次。講義期間は通年で、単位数は4単位。受け入れ学生数は40名程度。授業スケジュールはこちら↓↓↓

I. 調査・研究(4月~5月)

・湘南ベルマーレ社員による講義(目的と事例理解)
・第1回スタジアム視察
・パートナー企業の分類と業界研究
・産業能率大学スペシャルデーでのアンケート実施

II. 企画提案(6月~7月)

・アンケート分析による社会的課題の抽出
・ブレインストーミングによるアイディア発想
・複数のグループで実現性を踏まえた企画書作成
・湘南ベルマーレ役員に対するプレゼンコンペ

III. 協賛営業(8月~9月)

・採用企画に基づくプロジェクト編成
・湘南ベルマーレ社員による営業研修
・訪問企業向け提案書の作成
・アポイントメントと企業訪問

IV. イベント実施(10月~11月)

・協賛金にもとづく予算編成
・アクティベーション視察と開催地のロケハン
・ポスター・SNSによる宣伝、グッズ・装飾制作
・入念なシミュレーションを経て本番実施

V. 振り返り(12月~1月)

・各セクションからの実施報告
・参加者アンケート分析による効果検証
・湘南ベルマーレ・協賛企業役員への報告会
・各学生による省察レポートの提出 

産能大 鬼木 学長「学び合いの協働が実現」

産業能率大学は、「知識は実際に役立ってこそ価値がある」という建学の精神のもと、マネジメント教育・実学教育を推進し、学生の活躍を通じて、高い評価をいただいています。

湘南ベルマーレとの20年にわたる連携は、他に類を見ない多彩なコラボレーションや授業を展開し、数々の成果をあげてきました。

その取り組みは、まさに湘南ベルマーレのクラブスローガン「たのしめてるか。」を体現するものであり、楽しさの中に学びを見いだす貴重な機会となっています。

こうした活動は、既存の枠組みを超え、新たなコラボレーションを生み出す創造的な試みであり、互いに成果をフィードバックしながら次のアクションへとつなげていく"学び合いの協働"が実現しています。

湘南ベルマーレと本学は、まさに理想のパートナーであると確信しています。

(産業能率大学 鬼木和子 学長)

小野田 教授「最高次のコース横断型PBL、スポーツを通じた人材育成とパートナー企業の経済的価値向上めざす

新科目の目的は、「湘南ベルマーレを支えるパートナー企業の皆様に、『湘南ベルマーレのパートナーで良かった』と心から感じていただける企画を考案・実現すること」にあります。

つまりその企画は、地域やサポーターの皆様に対して、パートナー企業が「優れた取り組みを行っている企業である」という認知を広める内容であることが不可欠です。

この新科目では、社会的課題をクラブと学生が協働して掘り下げ、「たのしめてるか。」を具現化する魅力的なイベントを通じて、アクティベーションを展開していきます。

その成功確率を高めるため、本科目を情報マネジメント学部の3・4年生を対象とした最高次のコース横断型PBL(課題解決型学習)に位置づけ、それまでに大学で学んだ知識とスキルを結集する体制を取っています。

履修する学生は就職を見据え、それぞれの将来ビジョンに応じた現場での経験を積むことができます。

たとえば、営業職を志望する学生は協賛獲得のための企業訪問を、広告宣伝職を志望する学生はSNSプロモーションを担当するなど、まさに「超インターンシップ」ともいえる実践型プログラムとなっています。

2024年度のプレ実施では、運送業界の「2024年問題」に着目したアクティベーションを実現し、協賛企業とサポーターの皆様から大好評をいただきました。また学生も楽しみながら確かな成長実感を得ることができました。

正式開講となる2025年度以降は、このプロトタイプをさらに拡充し、「スポーツを通じた人材育成」と「パートナー企業の経済的価値向上」の両立を目指し、スポーツ産業のさらなる発展に貢献していきます。

(産業能率大学 情報マネジメント学部 小野田哲弥 教授)

湘南 坂本 代表「産能大とともに新たな視点や気づき、スポーツ業界の持続的な成長と発展に尽力」

産業能率大学とのパートナーシップは、2004年の開始以来、当クラブが培ってきたスポーツビジネスやクラブ運営のノウハウを学生の皆様に学んでいただく機会を提供することを目的に、様々な取り組みを展開してきました。

これまで多くの学生と関わる中で、私たち自身も新たな視点や気づきを得ることができ、大きな学びを得てきました。

そしてこのたび、新たな試みとして"超実践型授業"を導入いたします。

昨年度に実施したプロトタイプでは、学生たちの成長を肌で実感するとともに、彼らが企画したイベントが多くの方々の笑顔を生み出すという大きな成果を得ることができました。

また、即戦力となる人材確保・育成は、クラブ運営において不可欠な課題です。

本プログラムを通じて、学生が企画から実行までのプロセスを実践的に学び、スポーツ業界を担う優秀な人材の輩出につなげていけることを、たいへんうれしく思います。

今後もこの取り組みをさらに発展させ、産業能率大学とともに、スポーツ業界の持続的な成長と発展に貢献できるよう、尽力します。

(湘南ベルマーレ 坂本紘司 代表取締役社長)

湘南 大多和 副社長「"超実践の場"をさらに充実、BtoBとスポーツスポンサーシップに重点」

「夢づくり 人づくり」を掲げる湘南ベルマーレにとって、産業能率大学との20年以上にわたるパートナーシップは、この理念を実現する重要な取り組みの一環です。

今回の「湘南ベルマーレ コラボレーション プロジェクト」は、両者の関係をさらに強化し、新たなステージへと発展させることをめざしていきます。

これまでのプログラムは座学・理論が中心でしたが、2025年度は"超実践の場"をさらに充実させ、より実践的な学びの機会を提供します。

従来のインターンシップでは、多くの学生が"お手伝い"や"ファン向け施策"を担当することが一般的でしたが、今回の取り組みでは「学生が主体となること」と「スポーツビジネスの現場を体験すること」という2つの軸を重視します。

とくに、BtoB領域およびスポーツスポンサーシップ領域に重点を当て、より専門性の高い経験を提供します。

湘南ベルマーレの強みのひとつは、昨年時点で600社以上の企業に協賛いただいている点であり、この規模はJリーグ全体でも突出しています。

こうした多くのパートナー企業と連携しながら、新しい学びの場を創出し、実践的な教育プログラムの実現に取り組んでいきます。

"スポーツ領域の生きた現場"とは、常に予測不能な出来事が生じるダイナミックな環境です。

私たちが日々向き合っている営業現場もそのひとつであり、多くのパートナー企業とともに取り組むからこそ、真剣に向き合い、挑戦し続けることが求められます。

この取り組みに関わった学生たちは、卒業後に湘南ベルマーレで活躍するだけでなく、スポーツビジネス全体の発展に貢献する存在へと成長することが期待されます。そのためにも、優れた人材の育成と輩出に尽力します。

(湘南ベルマーレ 大多和亮介 代表取締役副社長)

―――いよいよ動き出す、産業能率大学 情報マネジメント学部 実ビジネス直結型「湘南ベルマーレ コラボレーション プロジェクト」。ここから飛び立つ学生たちの活躍が、楽しみ。

◆産業能率大学
https://www.sanno.ac.jp/

おすすめ記事