株式会社ナインアワーズ、名鉄都市開発株式会社、そして名古屋大学医学部附属病院は15日、大学病院との提携による新たな宿泊施設の開業に向け、連携して取り組むことを発表しました。
プロジェクトは名古屋市中区栄に位置する名鉄都市開発が取得した建物をリノベーションし、その約半分を株式会社ナインアワーズが運営するホテルとして使用するというもの。
この画期的なプロジェクトは、質の高い睡眠環境の提供を通じた健康促進だけでなく、将来的には予防医療の発展にも貢献する宿泊ネットワークの構築を目指しています。
名古屋鉄道グループと名古屋大学の産学連携から生まれた新発想ホテル
本プロジェクトの背景にあるのは、名古屋鉄道株式会社と国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学が2025年3月11日に締結した「産学連携に関する協定」。
この協定は、名古屋・中部圏の発展と地域価値の向上を目指し、名古屋鉄道グループ全体で産業・文化・人材など多岐にわたる交流・共創に取り組むことを目的としたものです。
今回、その連携の一環として、名古屋鉄道グループのデベロッパーである名鉄都市開発が、1棟空室の建物を取得しリノベーションを実施。そのメインテナントとして、カプセルホテルブランド「ナインアワーズ」を展開する株式会社ナインアワーズが新規出店します。名鉄都市開発が建物の約半分をナインアワーズに提供することで、新たな形態の宿泊施設が誕生する運びとなります。
医療と宿泊が融合する新たなサービスモデル
この施設最大の特徴は、ナインアワーズと名古屋大学医学部附属病院との間で締結される包括連携協定に基づいた、医療サービスとの連携や共同研究の推進です。これにより、これまでになかった「医療と結びついた新たなサービス」の提供が予定されています。大学病院との提携によるナインアワーズの出店は、全国で初めての試みとなります。
ナインアワーズは、質の高い睡眠環境の提供を通じて宿泊客の健康促進を図ることを目指しており、今回の連携によってその取り組みをさらに深化させます。将来的には、他の大学病院や研究機関との連携も積極的に進め、健康増進や予防医療の発展に寄与する宿泊ネットワークの構築を目指すとしています。
ただし、本施設はあくまで一般向けの宿泊施設であり、医療提供を行う医療機関ではない点には注意が必要です。宿泊を通じて健康への意識を高め、より良い生活習慣をサポートする役割を担うことになります。
物件概要と「ナインアワーズ名古屋栄店(仮称)」の詳細
開業予定地は、愛知県名古屋市中区栄三丁目9番21号。地下鉄東山線・名城線「栄」駅から徒歩7分の好立地です。
建物は鉄骨・鉄筋コンクリート造の地下1階付8階建で、2008年9月に竣工、名鉄都市開発が2025年5月に取得しました。リノベーション後、ホテルと店舗として利用される予定です。
客室数は180室で、営業時間は24時間 年中無休。2026年春の開業を予定しています。