ジャパンキックボクシング協会、始動。そのキーマンのひとり、治政館ジム 武田幸三 が、ニッポンの男たちへ熱い7秒のメッセージ。#武田幸三 #ジャパンキックボクシング協会 #キックボクシング pic.twitter.com/CQwnzVerML
— 鉄道チャンネル制作班 (@tetsudo546) August 2, 2019
「漢(おとこ)よ、わかってんだろうな」
あす8月4日、後楽園ホールで17時から「ジャパンキックボクシング協会 KICK ORIGIN ~ジャパンキックボクシング協会旗揚げ戦~」がいよいよ開幕する。
キックボクシング界の永遠のテーマ「打倒ムエタイ」を掲げ、キックボクシング新時代を切り開こうとするキーマンたちはどう見つめ、どんなビジョンを描いているか―――。
新たな時代への幕開けとなる交流戦を2日後にひかえた8月2日、埼玉県三郷市にあるキックボクシングの聖地「治政館本部道場」で、あの武田幸三が、愛弟子たちを、キックボクシング界を、そして自分の今後を、熱い想いを込めて語ってくれた。
<治政館本部道場>
http://www.jiseikan.jp/
職業キックボクサーと胸張っていえるように、道をつくってあげたい
「18年間、自分を育ててくれた治政館本部道場への恩返しと思い、いま後進の指導にあたっています。一生、キックボクシングに関わっていくことは当たり前と思っています」
「選手たちを指導するうえでいつも思うのは、キックボクシングを通して、ちゃんと一人前の漢(おとこ)にすること。キックボクサー人生って、長くて15年、短くて5年。その間に、キックボクシングだけでなくて、挨拶から靴の履き脱ぎ、箸の使い方まで、すべてをこのキックボクシングを通して学んでほしい。キックボクシング道を貫いた人生を誇りに思ってほしい」
―――武田幸三にとって、一人前の男とは。
「仕事でも勝負事でも家庭でも、責任をとれる漢(おとこ)。そしてでっかい傘を持てる男。ちっちゃい傘だと、守れる人も少ない。大きな傘を持てる男になってほしい」
「ボクシングでいえば村田諒太選手、マニー・パッキャオ選手、那須川天心選手とか。あの人がちが持つ傘の下には何人の人たちが力をもらってるか。飯食えてるか。僕も、後輩たちにはそんな選手になってほしいと思ってますね」
「僕が育てた選手は、全員、キックボクシングで飯が食えるようにしたい。職業キックボクサーと胸張っていえるように、道をつくってあげたい」
―――武田幸三が教え込むトレーニングは。
「練習風景をみてもらえばわかるけど、過酷です。『プロになりたい』っていう気持ちで入門してきても、1日でやめちゃう人が多い。入り口をゆるくして人材を増やしていくスタイルもあると思うけど、『プロへの道はこうだ』っていうのを最初から教えたほうがいいと思って」
「なぜ初日から過酷なトレーニングを強いるか。それは、その人のご家族のもとへ、五体満足で帰さなければならないという責務がある。責任を取る側なので、その人がどんだけの覚悟があるかは、初日でみないと」
まだまだ小舟の団体だけど、キックボクシング界の底上げに貢献したい
―――K-1、PRIDE の絶頂期が過ぎ、いま思うことは。
「いままた格闘技界が復活の兆しがみえてきて、格闘技だけで飯が食えてる選手たちが少しずつまた増えてきた。でもまだキックボクシングはそういう選手が少ない。職業キックボクサーといえる選手たちを育てていき、キックボクシング界を底上げしていきたいですよね」
―――キックボクシング界をみつめていま思うこと。
「ほかの団体と交流戦などを重ねていきながら、キックボクシング界の底上げの一助になればと思います。そして社会体育のように、ずうっと末永く続く競技にしたい。みなさんから愛されるスポーツにしたいですね」
「そのためには、このキックボクシングを通して選手たちが人として成長しないといけない。立派な人間として世間から認められなければならない。それがキックボクシングの発展につながると思います」
「うちの教え子たちも、那須川天心選手には及ばないけど、言動や立ちふるまいは、それに引けを取らないと自負しています」
「リングに上がれば彼らのパフォーマンスが勝負。みてもらってなんぼの世界。大事なのはリングを一歩でも下りた瞬間に、人間、男に戻るわけですから、その立ちふるまいをちゃんとできるように指導してます」
―――そして最後、武田幸三はこう語っていた。
「ほかの団体もみんな思いはいっしょで、妥当ムエタイ。いまは太平洋を漕ぎ出した小舟のような団体だけど、いずれは大きくして戦艦大和のような規模に成長させたい。選手としても人としても、世界と渡りあう最強の男を、育てていきたい」
<ジャパンキックボクシング協会>
https://jka-japan-kickboxing-association.jp/
Photos and Article by tokyo chips staff