JR大阪駅から徒歩5分、国道423号(新御堂筋)とクロスするJR京都線ガード下「ハロルドカフェ」に「新宿中村屋 無料スパイス料理レストラン」が期間限定でオープンした。
2023年10月21日(土)までの4日間にわたり、中村屋のインドカリーと麻婆豆腐(いずれもレトルト食品)を2,500食限定で提供する。食事は無料だが、アンケートへの回答が必要。
中村屋のレトルト食品は本格派だ。市販市場に参入したのは2001年。レトルトカレーといえば100円~200円の商品ばかりが並んでいた時代にインドカリーシリーズを300円で提供、コモディティ化した市場にこだわりを持ち込んだ。
コンセプトは「レストランの味をご家庭で」――とはいえ、レストランで提供しているカレーをそのままレトルト加工しても同じ味にはならない。シェフはレストランで培った調理技術やスパイス技術だけではなく、素材の特性や工場での商品づくりのための量産化の技術など、幅広い知識と経験を身に着けて商品開発に携わっている。
麻婆豆腐については少し説明が必要だろう。中村屋は「新宿の有名なカレーの老舗」というイメージだが、実は中華料理に関しても長い歴史がある。中村屋が喫茶部(レストラン)を開設したのは1927(昭和2)年で、わずか5年後の1932(昭和7)年ごろには、本場の料理人が広東料理や北京料理を提供していた。代表的な四川料理である麻婆豆腐の提供は1971年に始まった。
本場の味や食材へのこだわりは、2003年に発売された「麻婆豆腐の素」でも感じられる。四川省のピーシェン豆板醤の熟成した深みのある辛さと風味、鶏肉・豚肉・牛肉のひき肉で奥深く重なり合う「うま味」を引き出す。別添で2種類の四川山椒をブレンドした小袋も付く。豆腐さえあれば調理できるお手軽さもあり、簡便で美味しい味が人気だ。
中村屋の売り上げは首都圏で7割程度を占めており、関西圏ではまだまだ知られていない。スパイスカレーの聖地でポップアップレストランを開設したのは、そうして中村屋がこだわり守り続けてきた「レストラン品質」を、「麻婆豆腐の素」発売開始20周年を機にさらに多くの方に届けるためだという。大阪へのレストラン出店予定は今のところないものの、今回のアンケート結果は商品開発などにフィードバックしていく。
※この記事は、10/18に中村屋が主催した報道関係者向け取材を基に構成しています。