まさか、あのオープニング曲で始まるとは――。

ケイト・ブッシュ「嵐が丘」。ってことは、MCは明石家さんまで、ひな壇には西川史子や小林麻耶……!?

いやどうみても違う。ここはあの伝説の深夜トーク番組「恋のから騒ぎ」の現場じゃない。

立っているのは、サイボウズの青野慶久社長に山田理副社長。同じステージにいるのは、なんと株主。このイベントはいったい……!?

「株主のから騒ぎ」@サイボウズ本社

明石家さんま「恋のから騒ぎ」をもろにパロったこの企画は、サイボウズのガチな株主総会のあとに行われた「2次会のノリでわいわいやる」的な、経営陣と株主が同じ高さでトークする場。

「株主総会って、これまではひな壇に経営陣が立って、株主と対峙するかたちだったんですよね。そこで今回は、株主の方もひな壇に上がってもらって、経営陣も株主もみなさんで、サイボウズの課題について語ってもらおうというわけです」(山田副社長)

おそらく、明石家さんま並の強烈な関西弁で気さくに話しかける、山田副社長あっての企画という感じ。

山田副社長が明石家さんま役、経営側の青野社長がゲスト役、出演女性役の株主がひな壇からリアルで遠慮なくぶちかますという図。

で、ひな壇に並んだ「選ばれた株主たち」がまたおもしろい。前年の株主総会に、株主じゃないのに参加して(サイボウズは参加OK)思わず株を買って株主になっちゃった女性とか、長年サイボウズ株を保有する中小企業の経営者、いろいろサイボウズに言いたいことがたまって爆発寸前の株主……などなど。

こんな株主たちに出されたお題は、こうだ。

どうしたらサイボウズ株が上がるか?

冒頭のお題が、直球すぎる。「どうしたらサイボウズ株が上がるか?」。そのお題に、経営陣と株主の間にはこんなリアルトークが飛び交う。

株主「青野社長がTwitterをやめることじゃないですかね。行動プランとかも社長がTwitterでつぶやかなければ、株価がばっと上がるんで」

山田副社長「青野社長からスマホを取り上げろってことですよね」

山田副社長「社長はね、株価が上昇してるときに『対抗手段を考える』とか言っちゃうんですよ」

青野社長「サイボウズは一回、株価が急激に上がった時代を経験している。2005年夏から、13倍になったことがある」

青野社長「実態がともなってませんから必ずどこかで落ちる。その前後で、つらい思いをされた人もいる。社員も浮足立っちゃうし。でもね、対抗手段はなんにもなかった」

株主「でも、すぐにでも売りたいって人は上がってほしいと思ってる。だから本業をもっと、しっかりしてもらいたい」

山田副社長「売りたいって人います? あーいますかねーいますねー、いま何人か目をそらしましたねー」

株主「社長あんなこと Twitter を書いちゃだめですよ」

山田副社長「ほらーもう。やっぱ株主総会みたいになってきたじゃないですかーっ。もう『サイボウズを糾弾する会』になってるやん」

Twitterハッシュタグ「株主のから騒ぎ」の反応も上々!

この「株主のから騒ぎ」、Twitterハッシュタグ「株主のから騒ぎ」も展開。ここでは、こんなコメントが寄せられていた。

「株主じゃなくても参加できるサイボウズの株主総会。山田副社長のお誘いで見学に。株主の皆さんが個性的すぎ、山田さんの司会がうますぎて笑える #株主のから騒ぎ。青野社長も山田副社長も、真に新しいタイプの会社を作ろうとしてて、それを信じている人たちがこの会社に投資している。それが判った」(Twitter引用)

「株主が会社に求めているリターンは配当金だけではなく、株を通じてのコミュニティへの参加とか、社会変革への理想の共有、ワクワク感だったりもするんだな、とよく判ったサイボウズ株主総会。ていうか、むしろ本来そっちが先にあるべきものなのかもしれない。#株主のから騒ぎ」(Twitter引用)

なんだか結局、ほんとうに「株主総会の2次会」的な、別け隔てのないわいわいがやがやで、「経営陣と株主の新しい関係が楽しそう」といった印象を、「経営陣と株主とでいっしょにつくってしまった感」がはんぱない。

「いままでにない新しい会社のかたちをつくりたい」

青野社長は、今回の「株主のから騒ぎ」を体感して、手応えを感じたみたい。

「来年ももし、株主イベントをやりたいという人がいれば、自ら企画していただきたいです。サイボウズは、チームワークがキーワードですから、ぜひ参加いただければと思います」

「いままでにない新しい会社のかたちをつくりたい。もしそれができたら、ほかの会社にもひろがり、もっともっと面白い会社ができていく。そうした流れが、わたしたちがイメージする『チームワークあふれる会社』になっていくと思います」

「サイボウズは、社員約800人の会社ですが、1万640人の株主のみなさんに参加いただけば、一気に10倍になります。そうすれば世界は変えられるかもしれないという気持ちでいます。引き続き応援よろしくおねがいします」(青野社長)

―――そして最後に、明石家さんま役の山田副社長は、こう逃げ切って(!?)会場をどっとわかせた。

「また、なにかご意見があれば、ヤフーの掲示板に書き込むのではなく、直接お伝えいただければと思います!」

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