◆若いうちからどこでも活躍できる人材を育て、その人材が社内で活躍していること=【20代人財輩出性】
◆自社なりの、社会や業界に対する問題意識を持ち、企業が一丸となってその想いをかたちにしようとしていること=【本業主観正義性】
◆事業の本来の役割として、一定以上の収益性を継続的に担保していること=【収益性】
―――この3つの評価スケールがすべて突き抜けている企業を称えるアワード「CSA賞」の第4回CSA賞〜20代に薦めたい「次世代型人材」創出企業〜の受賞企業が決まり、主催するエン人材教育財団で2月16日、授賞式が行われた。
キャリアを自分で選択できる力があるか
CSA賞は、エン人材教育財団による「20代が志ある成長を実現できる企業(次世代型人材創出企業)」を表彰する賞で、過去にはこうした企業↑↑↑が受賞している。
CSAとは、Career Select Ability の略で、キャリア自己選択力、つまりキャリアを自分で選択できるほどの力のこと。
CSA を身に付けるためには、考え方x能力x環境が大事だと定義づけられている。
4つの環境が有機的に整備されているか
CSA賞ではそのなかでも、次の「4つの環境」(20代人財輩出性)に注目し審査している。
◆社内外の競争が激しく、成長基調で活気がある
◆20代からチャレンジングで困難な非定型業務を求められる
◆性別・国籍・学歴・在籍年数に関係なく、実力で正当に評価される
◆本業の商品・サービスで自社独自の主観正義性を実感できる
第4回CSA賞はクラダシとロート製薬に決定
CSA賞の2次審査では、エントリー企業の社員たちが回答したサーベイの結果と、人事インタビューの内容を踏まえて議論。
2次審査会を通過すると、経営層や社員インタビューの3次審査に進む。
審査員は、名和高司(一橋大学 ビジネススクール国際企業戦略専攻客員教授)、渋澤健(シブサワ・アンド・カンパニー 代表取締役)、藤沢久美(国際社会経済研究所(IISE)理事長)、越智通勝(エン人材教育財団 理事長) ※敬称略
こうした厳しい審査を経て、第4回CSA賞はクラダシ(代表取締役社長 関藤竜也)とロート製薬(代表取締役会長 山田邦雄)に決定した。
クラダシの20代人財輩出性 評価ポイント:前例のないマーケットに挑み、20代からチャレンジングな仕事ができる機会にあふれている
これまでなかったマーケットを創造している。
そのような環境では、若手であっても一人一人が頭を使って考え続けなければ成果を出し続けることができない。
非常に鍛えられる20代に薦めたい環境である。
加えて、会社としても意図的にチャレンジングな仕事を任せている。
クラダシの本業主観正義性 評価ポイント:ビジネスそのものでフードロスという大きな社会課題に挑んでいる
「日本で最もフードロスを削減する会社」というビジョンのもと、社長の主観正義性にもとづいて業界で初めてフードロスの問題を解決するECサイトを作り上げ仕組み化している。
売り上げの一部を社会貢献活動に寄付する独自の仕組みを持ち、売り手(クラダシ)・買い手(ユーザー)だけでなく、社会もよくなる三方よしの事業モデルを開発している。
社会性はもちろん独自性の高い事業である。
クラダシの本業主観正義性 評価ポイント:主競正義性が商品に落とし込まれ社員にも浸透している
主観正義性が商品に落とし込まれている。
加えて、クラダシらしさ(社会性・環境性×経済性の両立)を強化するためにバリューを評価制度に組み込み、バリューに沿った表彰制度を運営するなど、組織に理念を浸透させるための仕組みにも積極的に取り組んでいる。
クラダシの収益性 評価ポイント
主観正義性と収益性の両立という難題に挑み、業界のリーディングカンパニーとして上場を果たしている。
仕入れ、プライシング、物流のノウハウにより持続的な競合優位性を築けていて、今後の将来性にも期待が持てる。
クラダシ「新たな価値を創出できる人材の育成にも積極的に」
「クラダシは、ミッションを「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」、ビジョンを「日本で最もフードロスを削減する会社」と掲げ、持続的に社会課題の解決に取り組むビジネスを展開しています。
社会性・環境性・経済性に優れたビジネスを支え、新たな価値を創出できる人材の育成にも積極的に取り組んでまいりました。
この度、これからの社会に必要なビジネスパーソンを育成する企業としてクラダシをご評価いただき、CSA賞を受賞できたことはたいへん光栄です。
これからも、持続可能な社会の促進に貢献できるよう、企業と人がともに成長できる場所をめざしてまいります」(クラダシ)
ロート製薬の20代人財輩出性 評価ポイント:自分で考え、挑戦する風土の醸成
受け身ではなく、自分が会社にどう価値を提供できるかを考えさせ続ける仕組みをつくっている。
自分で考えさせる風土とともにチャ レンジし自己研鑽する風土があることが、サーベイの結果からも見受けられる。
ロート製薬の20代人財輩出性 評価ポイント:人事制度変更の実践
日本を代表する老舗企業である貴社が、年齢給をなくす変更を行ったことは、すばらしい。
目の前の数字ではなく「会社や社会への価値」を考えさせることで、20代のうちから視座の高い社員を育てている。
ロート製薬の本業主観正義性 評価ポイント:社員への理念浸透と、お客様視点を徹底する文化
サーベイの設間も高く、フリーコメントでも 「健康」 「well-being」 というワードが多くみられ、浸透していることが見受けられた。
加えて、商品の良し悪しに関わらず、一時的な話題で売り上げを伸ばすことのできる商材も扱うなか、インタビューからも「お客様視点」や「よろこびっくり」 というワードが自然に聞かれ、お客様視点でより良いものを提供しようとする姿勢が根底にあることが感じられた。
ロート製薬の収益性 評価ポイント:高い収益性と将来性
売上高は伸び続けており、既存のビジネスの拡大だけでなく、新しいビジネスの展開も常に模索している。
海外展開も積極的に行っている。
営業利益率も高い水準を誇っている。
ロート製薬「個人と組織が共通のゴールへ向かう Well-being 経営へ」
「このたびは、たいへん栄誉ある賞をいただき、光栄に存じます。
ロート製薬は、事業活動を通じて世界の人々の Well-being に貢献するとともに、健康で幸せに過ごすことができる持続可能な社会の実現をめざしています。
その活動推進の源泉は人財と考え「“個”を尊重した会社と社員の共成長による、Well-beingな社会の実現」を掲げ人財育成に注力しています。
今後も、若い世代だけでなく多様な「個」が主体的に活躍し「プロの仕事人」として自律自走することを支援し、社員個々が自分のパーパスやキャリアを自律的に担いながら、個人と組織が共通のゴールへ向かう Well-being 経営をめざしてまいります」(ロート製薬)
エン人材教育財団の次世代型人材戦略に注目
『20代に薦めたい「次世代型⼈材」創出企業〜』として、本業での社会貢献と高い収益を背景に、これからの社会に必要となるビジネスパーソンを育てる力を持っている企業に光を当てることを目的として2020年に創設されたCSA賞。
受賞企業は、成長を求める20代の人々にとって憧れの企業となり、多くの企業にとってのロールモデルとなるはず。
この CSA賞を主催するエン人材教育財団は、「次世代型人材戦略」と題したレポートも公開中。「これからの優秀人材」を採用・育成し、活躍しもらう方法がまとめられている↓↓↓
https://csa-award.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/jisedaigatajinzaisenryaku_zaidan.pdf
また、CSA賞公式サイトには、各種調査レポートや最新情報も公開されている↓↓↓
https://csa-award.or.jp/