もうあれから10年か―――。

10年という月日よりも、電光のように速く進化するのがテクノロジーの世界。

画像は10年前の2014年10月。オーストラリア・メルボルンで過ごしていたころのワンシーン。

一眼レフカメラを覚えたころのショットで、プログラム、シャッタースピード優先、絞り優先、マニュアルと、光量やコントラストで各モードをセレクトもたいへんだった。

そこから10年。

まさか、こうした撮影画像は、重たい一眼レフからスマホで撮影できる時代になったとは―――。

独自の設計思想に、拍手!

そう痛感させるレポートを、tokyochips のアニキぶんである、鉄道チャンネルサイトで記した。

◆AI搭載 Samsung Galaxy S24 Ultra で撮り鉄してみてその描写力に衝撃! 「デジカメもう要らないかも」と個人的に実感したその理由とは? 多彩な AI 補正&編集機能も
https://tetsudo-ch.com/12984335.html

◆東武鉄道 N100系 スペーシアX 2024年ブルーリボン賞 おめでとう! いまこそ33年前の受賞形式100系と乗り比べて「これぞ東武特急」を体感!
https://tetsudo-ch.com/12984400.html

―――ここで感じるのは、Samsung も 東武鉄道も、フラッグシップモデルにかける情熱と、競合他社にはない独自の設計思想をかたくなに追い求める“姿勢”。

端的に手短に勝手にいうと、Samsung Galaxy S24 Ultra は、多眼レンズが集める撮影情報を、独自のAIアルゴリズムで「こんなんどう?」と一瞬で描写出力してくれる“キャラクター”。

これは明らかに iPhone とは違う撮像表現の“イズム”を持っている。

撮ればとるほど、「こんなこともできるんだ!」という発見が、絶え間なくやってくる感覚に、びっくりする。

これこそ、フラッグシップモデルのユーザーエクスペリエンス。ほんとそれ。

移動時空の快適・感動を追求

いっぽう、東武鉄道のフラッグシップ形式 N100 スペーシアX は、圧倒的な“移動時空の快適・感動を追求”。

「ロマンスカー」という言葉を知るシニアも、知らないヤング世代(死語)も、ロマンスな気分を体感できる多彩な居住空間を、1編成のなかに有機的・機能的に組み入れている。

浅草と日光・鬼怒川を結ぶ2時間を、まさに非日常の絶景・快適空間のなかで過ごし、家族や仲良しグループの“一生の思い出”をつくることに、真正面から取り組んだ傑作といえる。

ロマンスカーというと、小田急電鉄が伝統と格式を守り続けている、箱根へと誘う特急列車がすぐに思い浮かぶ。

その小田急ロマンスカーも、いよいよ車内販売・ワゴン販売をやめ、連接台車というレガシーも捨てた。

そんな時代に、「まだそんなことしてくれるん?」とワクワクを込めて笑ってしまうほど、東武鉄道は愚直に「東武のロマンスカーってなんだ?」に向き合って開発・運用・運営している。

しかも、ちょっとマニアックな話を出しちゃうと、東武の特急車両の現行モデルは、100系スペーシアや200系りょうもうがアルナ工機・東急車輛製造、ビジネス兼用汎用モデルの500系リバティが川崎重工業、そしてこの N100系 スペーシアX は、日立製作所でつくった。

この日立製作所の鉄道車両プラットフォーム A-train を選んだところにも、フラッグシップモデルとしての品質確保と、高メンテ性・コスト性・安全性を両立させる狙いがあったんじゃないかと、日光線を行く東武特急のなかで、美しい車窓を愛でながら缶ビールをぐいっとやって、思ってしまう。

Samsung 最上級スマホと東武鉄道フラッグシップ形式に共通する“独自の設計思想”、それは、ユーザーエクスペリエンスと感動を追求する“姿勢”にある。

そう思った。

「箱根への道よりも田舎っぽい日光線だけど、やっぱり東武が好きなんだ」と想わせる、大好きな東武特急時間のなかで……。

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