東京から新幹線と近鉄特急を乗り継いで名古屋経由で3時間半♪

大阪から近鉄特急「しまかぜ」「伊勢志摩ライナー」で2時間弱♪♪

2000年前、天照大御神が鎮座したときから、人々が“お伊勢参り”と称してめざす地―――伊勢神宮。

江戸時代には「一生に一度は」と庶民の間で大ブームとなり、古くから“お伊勢参り”の文化が宿る神宮のまわりと、それを囲むように壮大な絶景がおりなす伊勢志摩国立公園は、この春に旅してみたい地。

―――そんな伊勢志摩国立公園の清々しい空気と豊かな恵みを五感で受け取る、2泊3日の旅へ、いまこそ。

100年先を育む「神宮の森」の深呼吸
1日目

太陽の女神である天照大御神を祀る伊勢神宮は、2000年以上の歴史を刻む日本を代表する聖地。

ここで1300年にわたり受け継がれてきたのは、20年ごとに社殿を丸ごと建て替え、常に「みずみずしい姿」を保ち続ける「式年遷宮」という再生の物語。

この建て替えに必要な1万本以上のヒノキの一部を育むのが、伊勢市の面積のおよそ4分の1を占める広大な神宮宮域林。

約1300年前の第1回遷宮の時から、聖なる木材を切り出す特別な山として大切に守られてきた。

伊勢志摩の豊かな海の恵みを支える源流に

木材を供給するだけでなく、約5,500ヘクタールの敷地には850種もの植物が息づくなど地域の生物多様性を支え、清らかな水を守り、さらには養分を海へと届けることで伊勢志摩の豊かな海の恵みを支える源流ともなる。

鎌倉時代後期から良質な木材が枯渇し他県の木材を用いてきたなか、1923年に「200年先を見据えて自前の木で遷宮を行う」という壮大な計画が始動した。

その地道な管理が実を結び、2013年の式年遷宮には約700年ぶりにこの森のヒノキが一部で使用されるようになった。

次回2033年の節目へ向け、早くも行事が動き出したいま、参拝の折にはこの壮大な森と海の循環に、思いを馳せる旅へ―――。

自然を敬い恵みを受けてきた人々の暮らしを体感
2日目

森の静寂に包まれた白瀧(しらたき)さんこと白瀧大明神は、山全体が御神体で、古くから地域の人々が自然崇拝の場として大切に守り続けてきた聖域。

空海ゆかりの岩や役行者の地蔵など、修験僧の歴史が息づくこの地では、現在も地元の有志による「どんぐり小屋の会」が、伊勢志摩で唯一となる滝行体験を展開中。

清らかな滝で身を清め、自然と一体となるひとときを―――。

時間があれば、併設のテントサウナやカフェで心身を整えるのも、贅沢。

森を離れて海へ渡ると、活気あふれる答志(とうし)島の漁師町へと景色が一変。

川の水と黒潮が混じり合う豊かな海では、冬に「トロ」のような脂が乗るブランド魚「答志島トロサワラ」が。

昔ながらの細い路地が張り巡らされた集落では、手作りの「じんじろ車」で荷を運ぶ姿や、家内安全を願って炭で書かれた「八」の字の印など、島独自の文化が今も鮮やかに残っている。

地元ガイドと巡る路地裏散策は、島の暮らしと人々の温かさに深く触れる特別な体験に。

夕焼けに染まる英虞湾の絶景を

一日の最後には島から戻り、環境省が整備した「横山展望台」の横山天空カフェテラスへ。

広々としたテラスからは、夕焼けに染まる英虞湾の絶景を何も遮るものなく一望できる。

この絶景は、景観を保つための規制や計画がしっかり定められている国立公園ならでは。

また、地域の人たちの協力があってこそ―――。

英虞湾は潮の流れが穏やかで、真珠養殖発祥の地としても知られている。

今でも真珠や牡蠣など多くの養殖筏(いかだ)が浮かぶ風景が楽しめる。

駐車場からテラスまではスロープも完備し、誰もが安心してこの傑出した風景を堪能し、心洗われる夕暮れ時を過ごすことができる。

御食つ国 海とともに生きる知恵
3日目

古くより朝廷や神宮へ豊かな海産物を納めてきた志摩国は、万葉集で「御食つ国」と詠われるほど重要な役割を担ってきた。

この地が豊かな食の拠点となった背景には、特有の海底地形に加え、森から注がれる豊かな栄養が多種多様な海の幸を育む、恵まれた海洋環境がある。

この豊かな海で2,000年以上続く海女漁は、小さな獲物を獲らないといった資源を守る伝統の精神によっていまに受け継がれ、鳥羽・志摩地域は現在も日本一の海女数を誇っている。

本物の海女さんと会話を楽しみ、ともに海へ潜る体験プログラムは、この地の文化と海をより深く知る特別な機会となるはず。

体験の後は、海女小屋の囲炉裏で香ばしく焼かれた海鮮ランチに舌鼓を打つ、至福の時間が待っている。

真珠のアクセサリーづくり
伊勢志摩の豊かな海の物語をつむいで

旅の最後を飾るのは、真珠養殖発祥の地ならではの真珠アクセサリーづくり体験。

養殖の歴史を学びながら、自らの手で仕立てる真珠のアクセサリーは、伊勢志摩の豊かな海の物語を旅の思い出として刻んでくれるはず―――。

◆伊勢志摩国立公園
https://www.env.go.jp/park/iseshima/index.html

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