「既存の人工知能概論の内容をベースに、AIジェネラリスト教育を 埼玉工業大学 工学部 人間社会学部の2学部 5学科で全学展開できるよう、いまカリキュラムを整備しているところ」
ことし4月、人工知能技術を駆使するエンジニア・スペシャリストの育成をめざすAI専攻が新設された埼玉工業大学で、「人工知能シンポジウム」が開催された。
冒頭のことばは、同大学 工学部 情報システム学科 曹建庭 教授・井上聡 准教授が、シンポジウム内で発表したビジョン。
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Society 5.0 時代のAI人材育成をめざす
今回の人工知能シンポジウムでは、埼玉工業大学 2年次から展開されるAIスペシャリスト育成プログラムなどを紹介。同大学におけるAI関連研究のいまを伝えた。
同大学 情報システム学科には、脳で動作を考えるだけで「車いすを動かす」「携帯電話をかける」といった知的システム研究室(曹教授)や、AR技術とIoT技術のシームレスな融合などを手がけるヒューマンインタフェース研究室(鯨井政祐准教授)などがある。
また、署名照合などのバイオメトリクスや心エコー画像の解析などを研究する知的メディア情報処理研究室(大山航教授)や、複数ロボット協調によるメッシュネットワーク構築、無線給電による電池無しロボットの研究開発などを研究する群ロボット・ネットワーク研究室(服部聖彦准教授)なども紹介され、Society 5.0 時代のAI人材育成にむけた取り組みを伝えた。
機械工学科にロボット・スマート機械専攻を新設
いっぽう機械工学科は、ロボット・スマート機械専攻を新設。
ロボットをはじめとする次世代産業システム、次世代モビリティ・システム、次世代エネルギシステムを創造するエンジニア・クリエーターの育成をめざすロボット・スマート機械専攻は、Society 5.0 時代の第一線で活躍する人材にむけたカリキュラムを設定。
同シンポジウムでは、構想中の機械分野へのAIの応用設備、IoTツール スマートタグを使ったものづくり演習、超高齢化社会にむけたスマートモビリティの企画・開発といった事例を紹介。
機械工学科 成形技術研究室 福島祥夫教授や、生産プロセス研究室 河田直樹准教授は「新しい価値を創造する人材育成をめざす」とアピールした。
新たな自動運転実験車も今夏に登場予定!
またことし春に新設した自動運転技術開発センターのセンター長で、情報システム学科 生体認証研究室の渡部大志教授は、新しい自動運転実験車の開発・路上検証スケジュールなどについて初めて語った。
新たな自動運転実験車両は、この夏に公開される見込み。この日、同シンポジウムで基調講演を行った富士通 中山五輪男 理事 首席エバンジェリストも埼玉工業大学 自動運転実験車に試乗する姿があった。
この自動運転実験車は、7・8月に行われるオープンキャンパス(7月14日、7月28日、8月4日、8月11日、8月25日 開催)でも一般公開され、試乗会も行われる。
<埼玉工業大学>
https://www.sit.ac.jp/