「社員の働く環境への満足度、社員環境満足度を向上させることが、お客様に満足いただける質の高いサービスの提供につながる」

「評価が高い社員は、生産性が高く優れた仕事をするわけですから、より難易度の高い業務を担当することが可能になり、コンサルティングの契約単価も上がる。その結果、会社の売上も増える。このサイクルを回して企業の価値も総じて向上させていきたい」

―――そう語るのは、SAP人事コンサルティングに特化したソリューション企業、オデッセイの秋葉尊 代表取締役社長。

東京都千代田区霞が関に本社を構えるオデッセイは、人事領域を専門にSAPの導入コンサルティングサービスを提供する会社として1997年に設立。25年にわたり人事領域に特化したITコンサルティング事業を手がけ、さまざまな企業の成長を人事領域で支えてきた。

このオデッセイで、就活中の学生や人事部門担当者、経済紙記者などが注目するのが……。

新卒 初任給40万円 を約束、ジョブ型雇用人事制度で躍進

オデッセイの会社経営のなかでまずびっくりするのが、新卒社員の初任給が40万円と、破格である点。同社は年俸制ということで、入社1年目から500万円弱の年収を実現してしまう。大卒1年目の平均年収が230万円前後というなかで、オデッセイは突出している。

「オデッセイでは、日立さんや富士通さんなども最近採り入れはじめたジョブ型雇用人事制度を創業時から導入し、社員の上げた成果によって評価や給与を決める運用を中途採用者対象に進めてきました。2008年から新卒採用を開始するにあたり初任給を決めたのですが、特別に初任給を高く設定しようという思惑はなく、従来の中途採用の最低給与を少し下回るレベルで設定したら現在の初任給(学卒408,000円、院卒 410,200円)だったということですので、元々の給与テーブルそのものが少し高めの設定になっているのかもしれません。新卒入社の社員は、この初任給をスタートラインにして、年2回の評価で昇進・昇給していくことになるのです」と秋葉代表は説明し、こう続ける。

「国内企業や団体などがまだまだ抜け出せない年功序列の人事と違い、ジョブ型雇用人事制度は、仕事内容や責任範囲、役割が職務ごとに明確化されていて、その業務内容・責任・役割を達成できたか否かによって評価・給与が決まる、欧米では古くから取り入れられている制度です」「だから冒頭のように、評価が高い社員は、それだけ優れた仕事をするわけですから、会社としては契約単価も上がるし売上も上がる。

社員にとっても、ランク等級ごとに求める生産性を明確に数値で示されているので、社員は自分の実力(現在地)を正確に把握できる。目標とするランクに足らないものはなにか、ギャップを認識し次になにをすべきかを計画を立て行動に移す。その結果を確認して、また次に繋げる。このようなPDCAを常に回し続けることが自律型人材育成を進めるうえで重要と考えています」(秋葉代表)

独自の評価制度・情報システムである「PIMS」で公平に評価

オデッセイ 秋葉代表が繰り返し発するキーワードに「公平性」がある。これまでの年功序列のなかにあった年功ではなく、ジョブ型人事制度では実力を客観的かつ公平に評価する人事制度が要ると、秋葉代表は強調する。

「社員個々の成果を定量的に把握して実力に見合った評価を実現することで、年功序列にあった曖昧な昇進や評価から開放される。社員の実力が数字となって評価されれば、ありがちな評価者、被評価者間の評価のギャップは小さくなり会社の評価への納得感は向上します。自分が一生懸命取り組んだ仕事を公平に評価してもらうことが、社員にとっては『仕事のやりがい』になり、『また次頑張ろう!』というモチベーションアップにも繋がると考えています」

「そこでオデッセイでは、成果を公平に評価すべく、独自の評価制度・情報システムである「PIMS」(Project Information Management System)を開発し運用しています。この PIMS を活用して社員個々の生産性を把握し、数値化。コンサルタント本人も、マネージャーも随時情報を参照できるので、自分の生産性を随時把握し目標とする生産性を達成できるように日々の業務を修正しながら進めることが可能になっています。なのでPIMSは、公平な評価を実現するだけの仕組みではなく、効果的な人材育成を支援する仕組みでもあると思っています」(秋葉代表)

「顧客満足度は社員環境満足度に比例する」という考えで人事ソリューションビジネスを展開するオデッセイ。次回は、秋葉代表が注目する「タレントマネジメントと人的資本」についても話を聞いていく―――。

オデッセイ 秋葉尊 代表取締役社長は大学卒業後、NECに入社。関西・中国地域の中堅企業マーケットへのソリューションセールスとマーケティングを担当し本社へ戻り、国内大手製造業向けのシステムインテグレーション営業を担う。2003年、父親が経営するオデッセイに入社し、代表取締役副社長に就任。2011年4月から現職。それまで下請け専門だったビジネスモデルから、自社ソリューションを開発し顧客に同社サービスを直接提供する、日本で有数の実績を持つプライムベンダーへと成長させた実績の持ち主。2020年、SAPジャパンから「SAP AWARD OF EXCELLENCE2020」特別賞(SAP SuccessFactors)を受賞。タレントエコシステム・コンソーシアム監事、HRテクノロジーコンソーシアム会員も務めている。

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