1889年、アメリカ人女性宣教師アニー・ランドルフが創立し、ことし創立130周年をむかえる金城学院大学。

この大学で昨年始動した女性みらい研究センターが1年を振り返り、今後の研究・活動ビジョンなどについて伝えた。

◆社会人女性が学び直せる、相談できる場を_金城学院大学「女性みらい研究センター」開設
https://tetsudo-ch.com/721095.html

金城学院大学 女性みらい研究センターは、キャリア・子育て・健康など、女性がライフコースのなかで遭遇する主要なテーマについて研究し、キャリアアップのための学びのプログラムを提供。さらに相談の窓口を設けている場。

開設1年を経て、女性みらい研究センター長で金城学院大学 人間科学部 多元心理学科 宗方比佐子教授(写真)が、これまでの活動を報告した。

直近で行った調査は、金城学院大学学生のキャリア意識について。

同センターでは、学生たちのキャリア意識を、WORK志向とLIFE志向という観点でとらえ、家族関係、性役割観、心の健康度、自己効力感、ソーシャルスキル、性格特性とWORK-LIFE志向との関連を分析。

その結果、「家族の関係性」は「心の健康」を介してWORK志向を高めていることや、「心の健康」は「自己効力感」と「活動性」を介してWORK志向を高めていること、「家族の関係性」は直接、LIFE志向に影響することなどがわかった。

マインドフルネスを積極的に実践

また宗方比佐子教授は、これまでの「女性のこころとからだを健やかにする取り組み」についても報告。

同センターではこれまで「マインドフルネスの可能性と科学的エビデンス」(講演会)や、「実践!初めてのマインドフルネス」(社会人女性向け)、「こころとからだを健やかにするヨガ」(教職員・学生向け)、「女性みらい」カリキュラム開発(学生向け授業)などを展開。

ストレスを低減する心理療法「マインドフルネス」を実践し、その前後での「生き生きしている」「リラックスしている」「爽快な気分」「ゆったりしている」「自身に満ちている」「落ち着いている」「安心した気持ち」「すっきりしている」「快適」「穏やかな気分」「はつらつしている」「楽しい気分」といった項目を比較すると、総じてマインドフルネス実践後に数値が上昇していることがわかった。

共通教育科目「女性みらい」を全学生必修に

(金城学院大学 奥村隆平学長)

さらに、金城学院大学の全学生必修の共通教育科目「女性みらい」の授業計画などを発表。

この共通教育科目「女性みらい」は、本大学すべての学生が、女性としての人生を生涯にわたって心身ともに健康に過ごせるよう、多くの女性が遭遇すると予想されるライフステージごとの心理的危機と身体的課題について理解を深めることが目的。

毎回、授業の前半で、特定のライフステージにおける心身の健康に関する専門家の講義を映像教材で視聴。授業の後半では、討論やミニレポートなどの課題を設定する。

<授業計画>

1.科目全体の説明と青年期の心身の健康(1)
2.青年期の心身の健康(2)
3.妊娠・出産期の心身健康
4.育児期の心身の健康
5.中年期の心身の健康
6.老年期の心身の健康
7.ストレス低減法
8.まとめと試験

―――金城学院大学オープンキャンパスは、7月14日(日)、8月10日(土)、10月19日(土)に開催。

<金城学院大学>
http://www.kinjo-u.ac.jp/pc/index.html

おすすめ記事