国内各地で新型コロナ感染が再拡大しているいま、市販の風邪薬を購入する人のリアルな事情とは――――。

風邪薬「ジキニンファースト」シリーズなどを展開する全薬工業は、この半年以内で市販の風邪薬を購入した男女500人にアンケートを実施。

「風邪をひいたときの不安」「病院へ行くことへの不安」などを男女500人に聞き、新しい生活様式のなかで風邪をひいたさい「感染リスクを考えて、病院へは行かずに市販薬で対処したい」といったニーズを探った。

複数の症状あり、風邪薬は即効性を重視

今回の調査で、風邪をひいた人の66.6%は、風邪をひいた時に複数の症状を患うことが判明。

また風邪をひいた人の72.8%が風邪薬を選ぶさい、「すぐに効く」「早く効く」を最も重視していたことがわかった。

さらに約6割の人が病院へ行くことに不安を感じ、より多くの風邪の症状がでても対処できる、総合タイプの風邪薬へのニーズが高まると全薬工業は推察している。

買い置き意識が高まり、風邪のひきはじめに購入

同調査では、風邪をひいたとき不安に感じていた72.2%のうち、35.6%は風邪薬を買い置きし、29.7%はひきはじめに購入することがわかった。

そのほか、市販の風邪薬を選ぶさい「配合されている成分を確認するようになった」が37.6%、「副作用などの症状が出ないか確認する」が25.7%いた。

こうした傾向をふまえ、高座渋谷つばさクリニック武井智昭 院長はこう解説する。

セルフメディケーションと医師の診察を

「最近、『この冬、どのような症状が出たら絶対に病院へ行くべきか』『訪問診察などは行ってくれないのか』などという相談が増えている」

「今回のアンケート結果から、過去の選び方に比べ、買い置き・ひきはじめ・成分を意識する傾向から見ても、できるだけ自分にあった成分の薬を購入し、早めに治そうとするセルフメディケーションの傾向の現れだと考える」

「ただ、そもそも市販の風邪薬は自然治癒力をサポートするために症状を軽くするのが役目。わたしたち病院側も、できるだけ万全な感染症対策を行い患者の診察を行うので、自身の症状に不安を覚えたら必ず速やかに病院へ行き、医師の診察を受けることをすすめする」

「とくに秋から冬にかけて、体調を整えることが難しい時期。よりいっそう、自身で可能な限り体調管理することがなによりも大切。無理な出社や不要な外出は控え、身体をしっかりと休める環境を整えてよう」

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