いまだに緊急事態宣言やまん延防止措置が続き、ステイホームやテレワークを強いられているなか、運動不足や食べ過ぎで、コロナ太りがとまらない。

こうしたコロナ禍で、「油だけでもオリーブオイルに変えよう」という人たちが増え、オリーブオイル市場も右肩上がり。

そんななか、「やみくもにお得なサイズのオリーブオイルを選ぶとそのメリットは半減する」「使い切れるサイズをこまめに購入し、つねに鮮度のいいオリーブオイルを」と、医師・専門家らはいう。

その理由とは……。

フタを開けてから3か月でオイルが酸化する

慶應義塾大学特任講師・AISSY 鈴木隆一 代表取締役社長らの調査によると、オリーブオイルは、開栓後約2か月半以降で風味が劣化し、3か月以降に酸味が強まり、酸化がすすんでいる可能性があると報告。

オリーブオイルの酸化がすすむと、料理に影響するだけでなく、過酸化脂質が発生することで健康にも影響を与える可能性があるという。

自宅の使用量にあわせてサイズを選び、1~2か月以内に使い切る

また、コロナ禍で男女とも4~5割程度がコロナ太りを感じているいま、「隠れ血管リスク」が多くの人に静かに忍び寄っている。

東京医科大学客員講師・池谷医院 池谷敏郎 院長は、血管リスク・血管事故から身を護るポイントとして「食べ過ぎないこと」「運動不足の解消」「食事面では油の種類と質に留意すること」の3つを挙げる。

さらに池谷院長は、エクストラバージンオリーブオイルのパワーについても説明。

調理油の中でも血中の悪玉コレステロールを減少させるオレイン酸が豊富で、ポリフェノールも豊富に含み、動脈硬化予防に有益な抗酸化作用とLDLコレステロール低下作用があるエクストラバージンオリーブオイルが理想的であると提唱した。

そこでポイントは、オリーブオイルの鮮度。「1度フタを開けると酸化がすすむため、自宅の使用量にあわせてサイズを選び、1~2か月以内に使い切ることが大切」と伝えていた。

ふだんの料理にチョイ足し、新鮮なうちに使い切る!

いっぽう、日本獣医生命科学大学 佐藤秀美 客員教授も、「オリーブオイルは家族の人数や料理頻度にあわせたサイズ選びが大切」と伝える。

「日本人に不足している栄養素のビタミンAとビタミンDは、油といっしょに摂ることで吸収率がアップする。とくに抗酸化、抗炎症成分を豊富に含み、LDLコレステロール低下作用の高いエクストラバージンオリーブオイルと摂ることをおすすめする」(佐藤 客員教授)

そのポイントは、「オリーブオイルをしっかり使う」「オリーブオイルのチョイ足し」「かんたんオリーブオイル漬け」の3つ。

佐藤 客員教授は「ビタミンの吸収率をアップさせるオリーブオイルをしっかり摂る。オリーブオイルは和食にもピッタリあい、チョイ足しすることで爽やかな風味が楽しめる。食材をオリーブオイルに漬けるだけの、かんたんオリーブオイル漬けがおすすめ」と教えてくれた。

―――エクストラバージンオリーブオイルは、まずサイズ選びから!

使い切りサイズをこまめに購入し、鮮度のいいオリーブオイルで体質改善を。コロナ禍だからこそ、誰でも継続できるメソッドだと実感した。

◆オリーブオイル健康ラボ
https://oliveoil-lab.jp/

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