認知症の医療と研究、最新情報を知るなら、10月19日(水)18:00~19:00 のオンライン市民公開講座をチェック―――。
第31回日本医学会総会は、⽇本医学会総会2023プレイベント 第4弾 オンライン市民公開講座「認知症の医療と研究を知ろう-治療薬開発の最前線-」を、10月19日(水)18:00~19:00 に開催。いま、参加者を募集している。
このオンライン市民公開講座は、2023年4月、東京丸の内・有楽町エリアで、日本最大規模、4年に一度の「第31回日本医学会総会」と、健康や医療に関する最新の情報を誰でも体験しながら学べる「健康・医療」の祭典「第31回日本医学会総会 博覧会」に向けたプレイベント。
「認知症の医療と研究を知ろう-治療薬開発の最前線-」をテーマに、認知症の医療と研究について、医師や医療関係者の医療スペシャリストが講師となり、分かりやすく講義。参加費無料・オンライン開催ということで、誰でも気軽に参加できるのがポイント。
今回は、司会に岩坪 威 先生(東京大学大学院医学系研究科 神経病理学分野教授/国立精神・神経医療研究センター神経研究所所長/日本認知症学会理事長)、講師に池内 健 先生(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター 教授)、中西 亜紀 先生(厚生労働省 老健局 認知症施策・地域介護推進課 課長補佐(医系技官)/日本認知症学会 専門医・指導医)が登壇し、認知症の医療と研究について、講義する。
このオンライン市民公開講座に参加するには、公式サイト↓↓↓からの事前申込が必要。申込締切は10月17日(月)。参加人数は500名(先着順)だから、気になる人はお早めに公式サイトへ↓↓↓
https://isoukai-expo.jp/shimin/
講義:認知症を診断する新手法:バイオマーカー開発とゲノム研究
「ある程度の年齢になると「人の名前が思い出せない」「約束を忘れてしまった」ということを誰もが経験します。「認知症の始まりかも?」と心配される方もおられるかもしれません。
認知症か否かは、日常生活の自立度により判断されます。認知症には種々の病型が存在し、正確に病型診断するのは、必ずしも容易ではありませんでした。最近になり、脳内の病理変化を類推できるバイオマーカーが開発されており、病型診断の精度が向上しています。
また、認知症と診断される随分前から、脳の中で病理変化が始まることが明らかにされています。バイオマーカーは症状が出現する以前から脳内変化を検出できることから、早期診断にも有用です。
さらには、認知症になりやすい体質としてゲノムの変化が明らかになっており、認知症予防への応用が期待されています。最新のバイオマーカーとゲノム研究を本公開講座において紹介し、新しい認知症医療の取り組みを紹介します」
講師:池内 健 先生(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター 教授)
1991年 新潟大学医学部卒業
1993年 新潟大学脳研究所脳神経内科
2000年 シカゴ大学 博士研究員
2003年 新潟大学医歯学総合病院 助手
2007年 新潟大学脳研究所 助教
2007年 文部科学省 研究振興局 学術調査官(併任)
2011年 新潟大学研究推進機構 准教授
2013年 新潟大学脳研究所 教授
2021年 新潟大学医歯学総合病院遺伝医療センター センター長(併任)
講義:もの忘れが気になったとき
「年齢を重ねると、記憶力が落ちたと感じることが多くなります。日本では高齢化の進行とともに、認知症は誰でもなり得る病気として話題になることが増え、このもの忘れは認知症?と、自分や周りの人のことが気になることがあるのではないでしょうか。
認知症は、年齢が高くなるほどかかりやすいですが、若い人にもみられます。よく似た病気もたくさんあります。そして、もの忘れが目立たない認知症もあります。
もしかして?と思ったとき、どこに相談したら良いのか。勇気を持って病院に行ったら、どんな検査や診察、そして治療が行われるのか。
そしてもし、認知症と言われたら、生活はどうなっていくのだろうか?次々と不安が押し寄せてくると思います。
近年、認知症に関わる施策・医療・介護等は、ずいぶん進歩してきました。当日は、最近の認知症の医療の実際と、医療を取り巻く様々な取組みについてご紹介したいと思います」
講師:中西 亜紀 先生(厚生労働省 老健局 認知症施策・地域介護推進課 課長補佐(医系技官)/日本認知症学会 専門医・指導医)
1989年 福井医科大学(現・福井大学)医学部医学科卒業
1999年 大阪市立大学大学院医学研究科 医学博士取得
1989年-1993年 大阪市立大学医学部附属病院神経精神医学
1994年-1998年 同病院老年内科・神経内科(新設)
1998年-2022年 大阪市立弘済院附属病院
2009年 同病院神経内科・精神神経科部長
2016年 同病院副病院長
行政:2007年-2022年 大阪市健康局健康推進部
2014年-2021年 大阪市福祉局高齢者施策部
2021年-2022年 大阪市福祉局医務監
日本認知症学会理事長が司会を担当
司会:岩坪 威 先生(東京大学大学院医学系研究科 神経病理学分野教授/国立精神・神経医療研究センター神経研究所所長/日本認知症学会理事長)
1984年 東京大学医学部卒
1986年 東京大学医学部附属病院神経内科入局
1998年 東京大学大学院薬学系研究科 臨床薬学教室教授
2007年 東京大学大学院医学系研究科 神経病理学分野教授(現在に至る)
2020年 国立精神・神経医療研究センター神経研究所所長(兼務)
同年 日本認知症学会理事長
オンライン市民公開講座プログラムはこちら
18:00-18:05 開会挨拶
岩坪 威 先生(東京大学大学院医学系研究科 神経病理学分野教授/国立精神・神経医療研究センター神経研究所所長/日本認知症学会理事長)
18:05-18:30 認知症を診断するための新たな手法:バイオマーカー開発とゲノム研究
池内 健 先生(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター 教授)
18:30-18:55 もの忘れが気になった時
中西 亜紀 先生(厚生労働省 老健局 認知症施策・地域介護推進課 課長補佐(医系技官)/日本認知症学会 専門医・指導医)
19:00 終了予定
日本医学会総会とは
日本医学会総会は、日本医学会が日本医師会と協力して医学および医学関連領域の 進歩・発展を図り、学術面、実践面から医学・医療における重要課題を総合的に討議することを目的として設立。
第1回日本聯合医学会は、東京において明治35年4月2日から4日間、田口和美会頭、 北里柴三郎副会頭で開催され、16分科、1,700余名が参加し、活発な研究発表が行われてきた。
第2回日本聯合医学会は、明治39年4月に同じく東京で開催。第3回からは、日本医学会と改称され、4年毎に開催が続けられてきた。
現在、日本医学会は141の分科会を擁し、日本医学会総会はこれらと連合し、分科会における最新の成果を統合し紹介する場を提供。
また、1999年より社会に開かれた総会として一般市民に開放された博覧会を併催。
以後、医学、医療サイドが主催する国内唯一最大の「医学と医療に関する学会・博覧会」として毎回30万人以上の参加実績を重ねている。
医学、医療が高度に専門化、細分化するいっぽう、社会や社会制度におけるその重要度がますます高まるなか、日本医学会総会は、日本医学の英知を結集し、新しい未来を切り開く場として、医学・医療の世界にとどまらず、社会全体にとって重要な責務を担うと同時に、その課題解決の場として、期待されている。