100歳まで生きるかもしれない現代で「100歳まで生きたい人」は3割を切るという事実に、どう向き合い、どう人生100年時代の幸せをつくりだしていけるか―――。

そんな課題を解決していくヒントをキャッチできる場が、「おじいちゃんおばあちゃんの原宿」といわれる長寿の街、巣鴨地蔵通り商店街に誕生した。

その名も、「100年生活者研究所」 人生100年時代の幸せのあり方をうみだす場に

博報堂DYホールディングスグループの Hakuhodo DY Matrix は、人生100年時代の幸せをつくりだすべく、リビングラボ「100年生活者研究所」を設立。巣鴨地蔵通り商店街のビル3階(東京都豊島区巣鴨3-34-3)に100年生活者研究所「100年生活カフェ かたりば」をオープンさせた。

この100年生活者研究所内「100年生活カフェ かたりば」は、人生100年にまつわる話を生活社から聴くカフェで、その声を聴きながらアイデアを探索し、人生100年時代の幸せのあり方をうみだしていくという。

「100歳まで生きたい」と思う人は、3割弱しかいないという衝撃事実

この「100年生活者研究所」が設立された背景には、Hakuhodo DY Matrix が、2022年10月に行った調査の衝撃的な結果がある。

それは、全国20~80代の2800人に、「あなたは100歳まで生きたいと思いますか?」と聞いたところ、「100歳まで生きたい」と回答した人は約28%にとどまったという事実。

日本は、2024年には50歳以上の人口が50%を超えるといわれる超高齢化社会のなかで、今後も平均寿命が延びると予想されている。

この調査結果で、100歳まで生きるかもしれない現実に直面しているものの、寿命と意志の間にギャップが生じていることが明らかに。

そこで、Hakuhodo DY Matrix は、「Well-being な社会をめざすためには、『100歳まで生きたい』と思える人生設計が必要」という考えから、この「100年生活者研究所」を設立したという。

生活者と雑談することで本音を聴き、新しい幸せをうみだしていく

この「100年生活者研究所」は、一般的なシンクタンクのクローズドな発想や研究とは異なり、生活者とオープンな対話を通して共創していく「リビングラボ方式」で創発。

生活社から人生100年にまつわる話を聴く100年生活者研究所内「100年生活カフェ」では、日常から切り離された調査会場ではなく、日常生活にあるカフェで生活者と雑談することで本音を聴きながら、人生100年時代の幸せにつながるアイデアを探していき、新しい幸せをうみだしていく。

また、オンラインラボでは 100年生活者研究所の公式LINE を活用し、登録者へアンケートを配信してデータを収集。

3月20日には、Hakuhodo DY Matrix 100年生活者研究所 大高香世 所長をはじめ、東京大学未来ビジョン研究センター客員教授 秋山弘子 名誉教授、シニアインフルエンサー大崎博子さんが駆けつけ、「パソコンやスマホを使いこなすデジタル生活の楽しみ方」などのトークに参加者が耳を傾けた。

100年生活者研究所の活動は、オウンドメディアなどで「100年生活者ニュース」を発信し、人生100年時代の幸せを研究していくという。

100年生活者研究所 大高所長「デジタルを活用したシニアのサポートを強化」

Hakuhodo DY Matrix 100年生活者研究所 大高香世 所長は、「いままでは80年ぐらいと思っていた人生が100年に変わり、人生の持ち時間が増えました。『100歳まで生きたい』と思えるように『人生100年時代の幸せ』を探していくことが豊かな人生には必要です」と伝え、こう続けた。

「100年生活の町、巣鴨には知恵と文化が育まれているのではないかと考え、みなさんの声を聴かせていただきたく場を創りたいと考えました。

2023年度は基礎研究のレポーティングを中心に研究をすすめていきます。また、スマホを使いこなしている人ほど、人生100年時代を前向きに捉えている調査結果もあり、『100年生活カフェ』ではスマホの使い方のレクチャーも行います。

中期の目標としては、デジタルを活用したシニアのサポートを強化し、100年生活者の町 巣鴨で地域のみなさまと社会実装しながら、新しい幸せを探求していきます」(大高所長)

大高所長は1990年に博報堂入社。30年間にわたりマーケティングの戦略立案や、新商品開発、新規事業開発などを手がけてきたキーマン。

1000回以上のさまざまなワークショップでファシリテーターとしての実績を持ち、2013年に「生活者共創マーケティング」を専業にした VoiceVision を博報堂の子会社として起業。代表取締役社長に就任。2023年から現職。

―――「100年生活カフェ」では、かための昭和プリン(450円)や、たまごサンド(500円)などのメニューも。オンラインラボの詳細などは、公式サイトで紹介されているから、気になる人はチェックしてみて↓↓↓
https://well-being-matrix.com/100years_lab/

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