「ぼくも年齢を重ねてきて、『自分は元気だし健康だし』ってずっと思ってたけど、よく物を落としたり、走れなくなってきたりと、身体の衰えを感じている。このアンバサダー就任をきっかけに、スマート・ライフ・プロジェクトを推進していきたい」

―――そう語るのは、栗山英樹 もとWBC 2023 日本代表監督。スマート・ライフ・プロジェクト 公式アンバサダーに就任した初日の意気込みだ。

誰一人取り残さない健康づくりと、より実効性を持つ取り組みで

きょう5月31日は世界禁煙デーということで、厚生労働省はスマート・ライフ・プロジェクト イベントを都内で開催。

このイベントに栗山英樹もと監督のほか、女優 星乃夢奈、国立がん研究センター若尾文彦 がん対策情報センター本部長、厚生労働省 佐々木孝治 健康局健康課長らが登壇し、健康日本21推進にむけた取り組みや、喫煙と健康について語り合った。

厚労省 佐々木課長は、2024年度からの健康日本21(第三次)にむけて、「誰一人取り残さない健康づくり(Inclusion)」「より実効性を持つ取り組み(Implementation)」の2本柱で、「すべての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」をめざしていくと伝えた。

「そのためには、健康に関心が薄い人を含む、幅広い世代へのアプローチで、自然に健康になれる環境づくりの構築が必要。また、スマートウォッチなどのウェアラブル端末やアプリなどのICTを活用した取り組みも展開していく」(厚労省 佐々木課長)

健康増進法改正後の受動喫煙対策の現状と課題

また、がん研究センター若尾文彦 がん対策情報センター本部長は、健康増進法改正後の受動喫煙対策について調査した結果を受け、こうまとめた。

◆改正法にともなう受動喫煙対策の強化についての認知度理解度は全体で3割台と低く、普及啓発が重要な課題。

◆喫煙環境を示す標識を見たことがあるという回答は少なく、標識の掲示促進や認知向上の取り組みが求められる。

◆他人の煙を不快と感じる人の割合は高く、周囲に人がいる場所では喫煙しない配慮を求める意見が強い。

◆他人の煙を不快に感じた場所は路上が多い。屋内での受動喫煙対策が進んだことから、屋外での課題が認識されるようになってきた可能性がある。

◆政府として力を入れてほしいと思うたばこ対策には、たばこ税の引き上げ、受動喫煙対策の強化が挙げられた。

「今後もユニホームは着るかもしれない」

アンバサダー就任を記念し、スマート・ライフ・プロジェクトオリジナルユニフォームを着た栗山英樹もと監督は、こんな衝撃エピソードも。

「実はぼくはプロ野球選手になってタバコを吸ったことがある。いまはもちろん吸ってない。

そしてもうひとつ、実はファイターズは、3年前から全面禁煙を推進している。選手とも正面から向き合って禁煙の大切さを説いてきた」

―――そんな“栗山英樹アンバサダー”は、「タバコの煙には約5300種類の化学物質が含まれ、うち70種類以上の発ガン性物質がある」という事実に驚き、テレビ記者からWBC 2023 優勝後に「最後のユニフォームになる」と発言したことについて聞かれ、笑顔でこうすり抜けた。

「最後のユニホームになると思って監督を引き受けましたということで。今後もユニホームは着るかもしれない」

◆厚生労働省 スマート・ライフ・プロジェクト
https://www.smartlife.mhlw.go.jp/

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