「出店に関する全国のデータベースを構築し、出店精度をさらにアップさせ、一気に出店できる体制を整えて業界シェア50%をめざす」
―――そう明かすのは、ハローキティがアイコンのレンタルトランクルーム「ハローストレージ」を手がけるエリアリンク 鈴木貴佳 代表取締役。
鈴木代表は、ハローストレージの強みやユーザー動向、今後の展開について秋葉原の本社で説明した。
他社にはない優位性で室数・稼働率もアップ
2023年4月時点で46都道府県で2032物件、9万9053室を展開するレンタルトランクルーム「ハローストレージ」は、業界最大規模で屋内型・屋外型の合計掲載物件数はトップに位置するブランド。
屋内型はビルイン型・建築型(画像)を、屋外型はコンテナ型をラインナップし、ビルイン型を都市部に、郊外・地方都市にコンテナ型を展開している。
「ハローストレージ」の強みについて、鈴木代表は「高い収益性」「無人運営で低コスト、高い利益率」「用地確保から短期間で運営開始できる」という3点をあげた。
「コンテナ型・ビルイン型は土地を借り上げるため投資額が少なく18%という高利回り。本社一括管理のオペレーションで運営物件数が増えても人件費・広告費をおさえられる」
こうした優位性や、ハロー宅配便や交通系ICカードセキュリティといった機能性で、ストレージの稼働率は9割を超える高水準を継続させているという。
利用用途は引越し、仕事の片付け、自宅の片づけ
利用用途は、引越し(27.6%)が最も多く、仕事の片付け(25.9%)、自宅の片づけ(25.4%)と続く。
引越しや自宅の片付けなど、家に関する利用が多いいっぽうで、仕事や趣味での利用用途も多くなっているのも注目だ。
家具・家電・衣服・服飾雑貨、仕事の道具や機材も
収納しているものは、家具・家電(38.7%)が最も多く、衣服・服飾雑貨(37.2%)、仕事に関する物品(34.5%)と続く。
仕事に関する物品の例としてはカメラマンや建設業、自営業の機材などが多く、駐車場にクルマを横付けして機材・荷物を搬出・搬入できる点で受けているという。
人が住むマンションと違い、トラブルが少ない
ハローストレージを選ぶ理由で最も多かったのは、家から近い(39.4%)で、24時間出し入れできる(28.8%)、自動車を横付けできる(17.2%)といった特徴があげられていた。
また、土地活用の面からみると、トランクルームを選ぶメリットとして、「駅から遠くても活用できる」「人が住むマンションと違い、トラブルが少ない」「契約状況に左右されず、安定して固定賃料を得られる」などがあると鈴木代表はいう。
海外へ進出、一棟型の屋内トランクルームを世界展開
「今後3か年で利益は平均15%の成長を継続させ、7年後には営業利益100億円をめざす」というエリアリンク 鈴木代表。
「今後7年で現在の2倍の20万室を展開し、出店を加速させる。そのために出店に関する日本全国のデータベースをシンクタンクと連携し構築。出店エリアの拡大、出店精度を大幅に向上させ、業界シェア50%をめざしていく」
さらにエリアリンク 鈴木代表は海外展開についても言及。
「今季中に欧米へとビジネスを展開し、海外物件を購入。海外の協会・管理会社から情報を収集し、世界のストレージ情報に精通しながら日本国内のサービス向上を図る」
「欧米進出で得たシステム・マーケティング・ニーズの発掘ノウハウなどを、国内でもいち早くフィードバックさせ、最終的には一棟型の屋内トランクルームを世界展開させていく」とも話していた。