「この動画で伝えたいことは2つあります。ひとつ目は『アンチコメントをされる側はとても悲しいよ』ということ。もうひとつは、『アンチされるのは当たり前のことで、そんなに気にすることはないよ』ということ」

―――そう教えてくれたのは、TikTok「#ちょっとよくするムービーコンテスト」Good Place 賞を受賞した、みか@ライスペーパーネキ さん。

TikTok は、若者にとってのサードプレイス(第三の居場所)として、悩みを動画で投稿してユーザー同士で交流したり、相談を受けてくれる NPO や専門家とつながれたり、コミュニティとしての役割を担う SNS としていま注目を集めている。

そんな TikTok が開いたのが、デジタルの世界を「#ちょっとよくするムービーコンテスト」。

10月14日~11月8日の間、13~24歳 (在学・就労は不問)のユーザーたちが、「デジタルの世界を「ちょっとよくする」あなたのアイデア」を考案し、動画を応募。その各賞が決定したということで、受賞者たちの“リアルな想い”とその動画をここでチェックしていこう↓↓↓

まずはアンバサダーと審査員を紹介

今回の TikTok「#ちょっとよくするムービーコンテスト」のアンバサダーは、ISSEI(TikTok クリエイター)、ginjiro(TikTok クリエイター)、Erika(TikTok クリエイター)、込山榛香(AKB48)。

審査員は、湯浅誠(東京大学特任教授)、山口真一(国際大学 GLOCOM 准教授)、荻上チキ(NPO 法人ストップいじめ!ナビ 代表理事)、辻愛沙子(arca 代表/ クリエイティブディレクター)、アンバサダー3名(敬称略)。

この TikTok「#ちょっとよくするムービーコンテスト」で国際大学 山口真一 GLOCOM 准教授は、こう伝えた。

「人類総メディア時代になってるんですね。ウケるかどうか、わからないけど誰でもできる。反面、アンチ、誹謗中傷など問題も起こっている。

ネットは言いたいことのある人が発信するというバイアスがかかってる。ごくごく一部の人の発信が目立ったりする。そこを知っておいてほしい」

―――ということで、アンバサダー・審査員の想いは後半に伝えるとして、ここから TikTok「#ちょっとよくするムービーコンテスト」受賞作品と受賞者の想いを↓↓↓

(以下 敬称略)

Good Place 賞 みか@ライスペーパーネキ

https://www.tiktok.com/@rizap58/video/7298627105846218002

作った理由は、ちょっとよくするというテーマにピンと来たからです。この動画で伝えたいことは 2 つあります。一つ目はアンチコメントをされる側はとても悲しいよということ。もう一つは、アンチをされるのは当たり前のことで、そんなに気にすることはないよということ。普段動画を投稿していてアンチコメントが来ることが結構あるのですが、やっぱり悲しいですよね。ただいくら悲しくても、大体のクリエイターさんって我慢をするか削除するかで対応している人が多いと思います。でも私が実際に動画内で悲しんでいる表情を視聴者さんに見せたら、悲しさが伝わってアンチコメントも減っていくのではないかと考えました。それをできる限りポップに表現するためにライスペーパーに包んで食べるという内容にしました。つまりアンチは減って欲しいけど、やっぱり来るのは当たり前なので、もし来たときは気にせず食べて忘れましょうということです!私の動画を見て、元気になったり、アンチはやめようと思ってくれたらとても嬉しいです。

Innovative Safety 賞 かずくん

https://www.tiktok.com/@kazukun_ponpon/video/7301575411425758482

今回この動画を投稿させて頂いた理由は、SNS の誹謗中傷を少しでも無くせたらと思って投稿させて貰いました。自分自身クリエイターをやらせて貰っており、誹謗中傷を受けることがあるのですが、決して気持ちのいいものでは無くSNS は楽しいコンテンツという認識では無く、人を傷つけるコンテンツみたいになってるのがすごく嫌だなと感じています。もちろん、自由な場として SNS はあるべきだと思うのですが楽しい場所として使って欲しく、自分は見てくれる方が笑顔になって貰えたら自分も幸せだと思って投稿をしています。クリエイターにとって幸せな事はなんだろうとか、自分もクリエイターとしてこういう事をしたら、誹謗中傷が少しでも減るんじゃないかなど動画以外の事も沢山考える機会が増えていて自分にとって SNS は今の自分を表しているんではないかなと日々思って動画投稿を頑張らせて頂いております。

Change the Future ゆみ

https://www.tiktok.com/@yu._mi._/video/7300906027648699649

このコンテストに参加した理由は、「TikTok 第三の居場所プロジェクト」の第一弾、第二弾のワークショップに参加したことがきっかけでした。今回の審査員でもある先生方や TikTok の金子さん、クリエイターの方の講義を聴いたり、話し合いをする中で学んだことを、皆さんにも知ってほしいなと思い、3つのテーマについて動画を作りました。その中でも特に「居場所」について皆さんにここで少し伝えたいと思っています。「居場所」について湯浅先生がワークショップで、小学生の子が「子ども食堂」に来てボランティアの大学生と一緒に宿題をしている写真を見せていただいたのがすごく印象的でした。実はそこで宿題をしている子は家にいるときは全然勉強しないけど、子ども食堂にくると集中して長い時間勉強しているそうです。それを聞き、隣にいる大学生が教えるのが上手いから勉強できているのではないかと思いましたが、その子がやっているのは漢字の練習をしているだけで、大学生はただ応援をして優しく見守っているだけなんです。ただ「見守られている、自分が認められている」という安心感から、本来の自分の力以上の力が発揮できたり、自分らしくいれる、「居場所の力」でその子はいつも以上に頑張れていたというのです。私もボランティアで小学生の子供たちの居場所作りをしている中で、「居場所」の力は本当にすごくて、無限大の力があるなと毎回感じています。TikTok などのオンライン上でも、自分らしくいれて、みんなが認め合える「ちくちく言葉」ではなく、「優しい言葉」でいっぱいの、自分らしくいれる素敵な「居場所」「サードプレイス」になって欲しいと思っています。ありがとうございました。

Inspire Creativity 賞 やすこうぴ

https://www.tiktok.com/@yassu_koupi/video/7301333387493641490

今回の動画はアンチの言葉の重みについて表現しました。皆様もよく知っていると思いますが、ゲームセンターにおいているパンチングマシンのパンチ力というのをアンチングマシンという、アンチで受ける心の傷というので表現しました。パンチングマシンは殴ってストレスも解消できて良いと思いますが、アンチというのは自分がストレス解消できたとしても、誰かが傷付いてしまうという意味を込めました。最後のところでは、言葉の可能性は、すごく人生において豊かになることもあるが、その裏で人を傷つける力も持ってるという僕の考えを入れました。

審査員特別賞 のんちぇる

https://www.tiktok.com/@cherry_noa/video/7301619063174876418

私は、笑っている時が 1 番幸せです。『まずは手が届く範囲の人を幸せにしたい』これは私が大事にしていることばです。私はノリや周りの支えがあって23 年間生きてきたので知識や経験が少なく、言葉では誰にも響かないし幸せに出来ないと思い考えたとき自分は普段から変顔で周りの人を笑わせていた事に気づきました。それに気づいた時には自分の為に投稿するのは辞めて視聴者を笑わせる為に動画投稿しよう!と思いました。だんだん再生回数も伸びてきてコメント欄にも『嫌な事あったけど忘れました』『この人見てたら元気出る』など送られてきて私も元気を頂いて、そのコメントを見た人も共感してくれてプラスで笑顔になる。人の幸せを願える人が増え【好循環】が生まれ私は今、本当に幸せです。これからも顎関節症と闘っていきます

審査員特別賞 えみごん

https://www.tiktok.com/@emichan1126/video/7300417533511847176

デジタルになると、目に見える情報だけを鵜呑みにしてそれが全てだと信じ込む傾向が、リアルと比較して極端にあると思う。ちょっとした発言や行動などの、一部分だけを切り取ってそれがあたかも全てかのようにでっち上げられ、それを見た人たちも疑うことなく信じ込む。デジタルの世界の怖さは、そういったユーザーの情報を鵜呑みにする習慣をかえることで、ちょっと改善できるものなのではないかと思う。そもそも当たり前のようにみんなが信じてる常識が、本当に正しいのかを、ひとりひとりが「一度立ち止まって考える」ことが大切だと思いこのコンテンツつくりました。

審査員特別賞 タイガの振り付け

https://www.tiktok.com/@taiga_no_furitsuke/video/7301697847626321159

1 人の生徒の相談がキッカケで他人の活動を SNS で見て自分と比べてしまい自信がなくなってしまったという一言がキッカケでした。一時期自分にも同じ悩みがあり、現代のデジタル社会では人と繋がりやすく何をしているかが簡単にわかってしまうからこその悩みだと感じました。その時自分がふと思ったのは、上には上がいる、嫉妬の感情は時間の無駄であり勿体無いと感じました。きっと生徒の子が嫉妬したその子にも、比べてしまう相手がいる。その相手にもきっと比べてしまう人がいる。世界的アーティストも、どんな大富豪も自分より上の立場だと感じてしまう相手がいたら嫉妬の感情は生まれてしまうのではないかと、それならば嫉妬をすることを諦めた方が良い!そして自分の得意なことを自信を持って発信していればそれで良いじゃん!と僕は生徒に伝えました。同時に同じ悩みを抱えている現代っ子がいるのでは感じ、その時にこの企画を知り参加させていただきました。僕の得意なダンスと言葉で少しでもマイナスな感情から救われプラスになれれば良いなと思います!

ISSEI 選出作品への想い

この作品は、否定的なコメントを視覚化し、続いて肯定的なコメントを映し出すことで、視聴者に強い印象を与えています。また、視聴者が自分が受け取るコメントを実際に体験することにより、自らのコメントの影響を深く反省する機会を提供しています。この動画を選出したのは、視聴者が自分の行動を見つめ直し、より前向きなコメントを促進する可能性があると感じたため選出させていただきました。

選出作品 なのさん

ginjiro 選出作品への想い

すごく今の時代にぴったりな動画だなと。もちろん色んな言われることもあるんだけど、感情的にならないで、一呼吸するのは本当に大切な事だなと改めて感じました。そして動画の作り方も、変顔も好きでした。笑本当に僕は内容がスッと入ってきて気持ち豊かになりました。自分に余裕があれば、人にも優しくできるはず。デジタルの世界でもリアルな世界でも好きな動画好きな事をたくさん見つけて、一呼吸しましょう!!本当にありがとうございます。

選出作品 のんちぇるさん

Erika 選出作品への想い

私自身の経験を上手く言葉で表現してくれた動画だなと思いこちらの動画を選びました。リアルの世界と SNS の世界を全く別物として考える人が多いし確かにそれは間違いではないけど、SNSの向こう側には自分と同じ人がいてどちらの世界も変わりなく人と繋がっている、という事にとても気付かせてくれるメッセージでした。もっと皆が心地よい場所にするためにはそういった「世界の捉え方」から意思するのが大事かなと思いました。

選出作品 えみごんさん

込山榛香 選出作品への想い

デジタルの世界をちょっとよくするアイデアを振り付けという表現方法で表現しているのがとても心に響き素晴らしいと思いました。中身の伝えたい思い、具体のアイデアについても凄く共感をしました。デジタルの世界が誰もが気持ちよい居場所となるために必ず必要なことだと思い、私自身も改めて考えさせられるような動画だっと思いったので選ばせていただきました。

選出作品 タイガの振り付けさん

―――2023年4月に設立したこども家庭庁が掲げる政策の柱のひとつとして、いま注目が集まる「こどもの居場所」。

この「こどもの居場所」は、子どもや若者が学校や家庭以外に安心して過ごせる第三の居場所であり、サードプレイスとも呼ばれている。

TikTokは、若者にとってのサードプレイス(第三の居場所)として、悩みを動画で投稿してユーザー同士で交流したり、相談を受けてくれるNPOや専門家とつながれたりと、コミュニティとしての役割を担う SNS として、サービスを拡充させていくという。

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