やりたいことを探す受験から、5年以内にやりたいことを叶える受験へ変化。

イマドキ受験生は、目の前に目標を叶えるスキルを求めて進学する傾向。

―――そんな調査結果を導き出したのが、Hakuhodo DY Matrix シンクタンク「100年生活者研究所」(博報堂DYホールディングスグループ)。

Hakuhodo DY Matrix「100年生活者研究所」は、学びに対する向き合い方が人生100年時代における幸福度にどう影響するのか調査し、その結果を公表。

17歳~20代前半の「イマドキ受験生」の半数以上は、進学先での勉強内容を「5年以内」に使うと回答し、卒業後の短期的な目標を叶えるために進学していることがみえてきた。

また、「100歳まで生きたい」という気持ちは、「短期的な目標を叶えるために進学する」というイマドキ受験生の特徴を持っている人のほうが、そうでない人より11ポイント以上高い結果に……。

詳しくみていこう↓↓↓

17歳から20代前半までのイマドキ受験生は、他の世代以上に進学目的を持って受験している傾向/とくに就職や資格・免許などに関する回答項目は20ポイント以上もの差が

初めに受験した(またはこれからしようと思う)理由について調査。

ここでは受験を伴う進学をした(もしくはする予定の) 17歳から20代前半までを「イマドキ受験生」と定義し、それ以外の世代(20代後半以降)と比較。

その結果、イマドキ受験生の方が各回答項目の割合が高く、他の世代と比べて目的を持って進学している傾向が明らかに。

とくに、「いい大学を出るといいところに就職できる」は24.1ポイント差、「就職に役立つ資格や免許を取得したい」は20.4ポイント差と20ポイント以上高く、就職を強く意識して進学した(またはこれからしようと思っている)ことがわかった。

イマドキ受験生は進学先で勉強する内容を「卒業後5年以内」に活用することを意識し短期的なゴールを設定していた

イマドキ受験生・それ以外の世代それぞれに進学先での勉強内容を活用したいタイミングについて聞いたところ、卒業後「5年以内」に使いたいと回答したイマドキ受験生は57.1%。

他の世代の43.1%と比べて14ポイント高く、短期的な目標を見据えながら勉強していることが判明した。

いっぽう、「明確なゴールを意識していない」という回答の割合は、他の世代が3割を超え、イマドキ受験生よりも高い結果に。

進学目的についてイマドキ受験生は「将来やりたいことを叶えるため」と強く考えるいっぽう、20代後半以降は進学を「やりたいことを見つける場所」と捉えている傾向

進学先で勉強する目的について各世代に質問し、どの程度当てはまるかを10段階で聞いたところ、「やりたいことを叶えるため」という項目に対して9~10点と回答した割合は、20代前半の56.7%が最多。

10代も42.7%で、イマドキ受験生は自分のやりたいことを実現するために勉強している傾向が強いことが判明した。

2・3番目の結果を踏まえると、卒業後の短期的な目標が明確にあり、進学先ではそれを叶えるために勉強していることが示唆された。

いっぽう、20代後半以降は「やりたいことを叶えるため」という項目に9~10点と回答した割合は、「やりたいことを見つけるため」と同程度で、将来の目指すべき姿を探しながら勉強に向き合っている人がいることも特徴。

100歳まで生きたいかを聞くと「卒業後5年以内という目標を設定」「叶えるために勉強する」というイマドキ受験生の特徴を持った人は、そうでない人と比べて11ポイント以上高かった

100歳まで生きたい意向について質問したところ、「卒業後5年以内を見据えて勉強している」「やりたいことを叶えるために進学した」というイマドキ受験生の特徴を持った人の47.6%が「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答し、そうでない人の36.0%と比べて11.6ポイント高いことがわかった。

古田めぐみ研究員「自分の未来と向き合い、アップデートするチャンス」

「本調査により、20代後半以降の世代は将来の目指すべき姿を探しながら学問に向き合っていたのに対し、イマドキ受験生は自分の叶えたいことが明確にあり、それを実現するために学問にまい進していることがわかりました。

このように世代によって学びへの向き合い方が異なる背景には、社会環境の変化があると考えています。

人生80年時代はブランドのある大学に入って大企業へ就職し、終身雇用で働く「シングルレール」な人生が主流でした。

ひとつの仕事・職場にとどまる中長期的な視点が当たり前だったため、進学先が「将来を模索する場」であったと思います。

いっぽう、近年は転職が一般的になるなど多様な働き方が認められている「マルチルート」になっています。

言い換えれば、卒業後でも色々なキャリアを築く余地があるからこそ、まずは短期的な視点で目の前の目標を叶えるために、“今”ほしいスキルを学ぶ場に変わってきていると考えています。

この変化に従って、受験も単なるゴールなのではなく、“自分の未来と向き合い、アップデートするチャンス”ととらえられているのではないでしょうか。

受験のタイミングで、将来と向き合う人も多いと思いますが、100年という長い人生を前向きに生きる気持ちを増幅させることができる、貴重な時間とも捉えることができます。

100年人生を幸せに過ごすことができるよう、すべての受験生を陰ながら応援しています」

「人生100年時代」をテーマとした話題を毎週配信

Hakuhodo DY Matrix「100年生活者研究所」は、100年生活者研究所を通して、人生100年時代の幸せをテーマにした調査データを発信・提案。

また毎週、「人生100年時代」をテーマとした話題を配信しているから、気になる人は、公式サイトをチェックしてみて↓↓↓
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