◆日本の女性の約5人に1人、男性では約10人に1人が貧血
◆貧血患者の全国の年間生産性損失は推定1兆1,300億円
◆貧血患者の85.3%は無治療
◆貧血患者の全国の年間超過医療費は推定3兆3,200億円
―――独自技術で難病に挑み、医薬品・機能食品を製造・販売する日本新薬(京都市)が、こんな調査・研究 結果を公表した。
この貧血とは、赤血球の数やその中のヘモグロビン濃度が正常より低い状態であり、臓器や組織に酸素を運ぶヘモグロビンが不足することで起こる症状。
その症状は多岐に渡り、疲れやすさ、めまいや立ちくみ、頭痛、動悸、息切れ、顔面蒼白、作業量の減少などがあげられる。
最近の研究では、貧血と精神疾患(不安障害、うつ病、睡眠障害)との関連、妊娠中・産後の貧血では早産、低出生体重児、産後うつとの関連な
どが示唆されている。
日本の女性の約5人に1人、男性では約10人に1人が貧血、貧血患者における全国の年間生産性損失は推定1兆1,300億円
疲労感、頭痛、血の気が引く、運動時の息切れなど、さまざまな症状を引き起こすことが確認されている貧血。
女性の約20.8%、男性でも約9.1%は貧血で、さらに年齢別に細かく見ていくと64歳までは女性が男性より有病割合が高いことがわかった。
また併存疾患等の影響を含むものの、貧血の人における生産性損失は推定1兆1,300億円という結果に。
貧血患者1人当たりの1カ月の超過医療費は1万7,776円、貧血患者における全国の年間超過医療費は推定3兆3,200億円
経済的損失にもつながる恐れのある貧血。
日本における貧血有病割合は 15.1%(約 1600 万人)と推定され、そのうち55.3%が未診断であることが明らかに。
また、貧血と診断されているにも関わらず85.3%が無治療で、貧血の人では、貧血でない人と比較して1カ月の超過医療費は1万7,776円多く、全国の年間過剰医療費は推定3兆3,200億円と算出された。
―――引用文献
[1] Global nutrition targets 2025: anaemia policy brief. Policy brief. Geneva : World Health
Organization; 2014.
[2] The global prevalence of anaemia in 2011. Geneva: World Health Organization; 2015.
[3] Iron deficiency anaemia: assessment, prevention, and control. A guide for programme
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[4] World Healh Organization (WHO). “Anaemia”. 2023-5-1. https://www.who.int/newsroom/fact-sheets/detail/anaemia, (参照日2023-02-15)
[5] 日本鉄バイオサイエンス学会治療指針作成委員会編.鉄剤の適正使用による貧血治療指針改訂[第3版].響文社,2015.
[6] Vulser H, et al. Acta Psychiatr Scand. 2016 Aug;134(2):150-60.
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