兵庫県の北部、日本海側に面した豊岡市は日本有数の鞄生産地として知られています。奈良時代から始まる柳細工を起源とし、ミシン縫製技術導入により大きく発展してきました。しかし、昨今の少子高齢化により後継者不足といった課題に直面しています。兵庫県鞄工業組合は次世代の担い手にものづくりの魅力を発信する「豊岡鞄とつくる『夢のかばん』プロジェクト2024」を発足。5月16日には都内で発足式が開催されました。

同プロジェクトはワークショップやSNSを通じて18歳以下の子どもたちから「夢のかばん」のアイデアやデザインを募集。集まった作品の中からプロジェクトメンバーが選定した数点は、実際に「豊岡鞄」として製作されます。発足式では早速、ワークショップ第1弾が実施。幼稚園から小学生の合計12人が、鞄職人のレクチャーを聞いて作業に取り掛かっていました。

見た目は?機能性は?子どもの無限な発想!


まずはミニチュアボストンバッグづくり。配られた革からボストンバッグを組み立てていきます。硬い革に苦戦する子どもたちもいましたが形ができてくると「すごい、鞄になった!」と大はしゃぎ。職人が専用工具を取り出すと「自分でやってみたい!」とせがんでいました。しっかりと鞄の仕組みを理解したところで、いよいよ「夢のかばん」のデザイン画を描きます。


「背負えるけど、ランドセルより小さいサイズにしたい」、「持つところはカラフルにしてもいいですか」など職人に質問攻め。熊や白鳥をモチーフにした作品、にじいろバッグ、中身が見える透明バッグ、羽が生えた天使のバッグ、サイドに傘や水筒が入れられるものなど、様々なアイデアが生まれました。


プロジェクトの代表者あいさつに立った植村賢仁氏は「組合が定めた基準をクリアしたものだけが『豊岡鞄』と認定される。『カバンの街、豊岡』と共に、ものづくりの楽しさやワクワク感が未来の鞄産業を担う子どもたちに伝われば」と話していました。

今夏には採用作品が決定!


「豊岡鞄とつくる『夢のかばん』プロジェクト2024」参加方法は、子ども向けワークショップイベントへ参加するかInstagramおよびXへの投稿。Instagramは公式アカウントをフォローし、同プロジェクト告知フィード投稿のコメント欄に「夢の鞄」のアイデアをコメントで投稿してください。

また、Xは公式アカウントをフォローしてプロジェクト告知投稿を引用ポスト。編集画面にて指定ハッシュタグ「#豊岡鞄とつくる夢のかばん」と共にアイデアをコメント欄に追記して投稿すればOKです。期間は7月7日(日)まで。

参加者の中から優先で好きな豊岡鞄ひとつをプレゼント(10万円以内)。8月に審査会が実施され、「夢のかばん」の製作がスタートします。採用された子どもは夏休み期間中、豊岡市に招待。工場見学など、鞄づくりのプロセスを見ることができます。

詳細は以下へ
https://toyooka-kaban.jp/dreambag/

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