リアルタイムコミュニケーション技術と IPオプティカルネットワーキングソリューションの世界的なプロバイダーとして、世界最大級サービスプロバイダーや重要インフラ事業者など多くの企業のネットワーク最適化・保護を支援する Ribbon Communications Inc.(アメリカ・テキサス)の日本法人 リボン・コミュニケーションズ株式会社が、国内インターネット技術博覧会「Interop Tokyo 2024」に初出展。
リボン・コミュニケーションズは「Interop Tokyo 2024」(6/12~6/14 幕張メッセ)で、光トランスポートシステム「Apollo 9408」、IP ルーティングシステム「Neptune 2100」「Neptune 2300」の実機を展示した。
光トランスポートシステム「Apollo 9408」は、データセンター間の高速大容量接続に最適な、業界最高水準の高密度実装を実現するコンパクトモジュラー型システム。
IP ルーティングシステム「Neptune 2100」は、薄型 1RUフォームファクタで、800G ノンブロッキング・スイッチング容量と、1G/10G/25G/50F/100G/200G/400G インタフェースを提供。
「Neptune 2300」は、IP/MPLS、MPLS-TP、SR-TE、IPoDWDM をサポートし、サービスごとに適切な IP 転送技術を選択しサポートする。
また、会場内のにネットワークを構築するプロジェクト「ShowNet」にも参加。「Apollo 9600」(https://learn.rbbn.com/jp/apollo-optical-systems)Optical System を提供し、400G/bps 伝送のバックボーンを構成する要素として、重要な役割を担った。
画像は会場に登壇したリボン・コミュニケーションズ Drazen Lukic(ドラ―ゼン・ルキック)シニアバイスプレジデント、日野達基 カントリーマネージャー、宮下泰彦 サービスプロバイダ営業本部長、滝広眞利 システム技術部長。
高コスパ IP&光伝送ソリューションで貢献
Interop Tokyo 2024(6/12~6/14 幕張メッセ)初日には、リボン・コミュニケーションズ テクノロジー&ソリューションズ IP オプティカル ビジネスユニット Drazen Lukic(ドラ―ゼン・ルキック)シニアバイスプレジデントらが、業界動向、光トランスポートシステム「Apollo 9408」、IP ルーティングシステム「Neptune 2100」「Neptune 2300」のアドバンテージなどを伝えた。
まずは、リボン・コミュニケーションズがとらえる、業界の動向について。
「現在の通信インフラ業界は、国内外問わず5Gが普及するなか、通信キャリアのインフラ構築・運用形態が大きく変化する変革期の真っただ中です。
音声・固定電話網という観点では、NTT東日本・NTT西日本(NTT東西)が、2024年1月31日、固定電話サービス用のネットワークをIP網にすべて移行したと発表したように、100年以上続いた電話の仕組みが大きく変わる節目を迎えています。
大手キャリアにおいても音声設備を含め、上位のアプリケーションを問わずクラウド化がまずます進展し、仮想化や自動化等の新技術導入にともない、オープン化・マルチベンダー化のニーズが顕在化してきています。
携帯事業者、とくに各MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)はフルMVNO化により音声サービス提供に必要な IMS(IP Multimedia Subsystems)コア導入へ向けての動きが出てきています。
MVNO においては、MNO(移動体通信事業者)向けの大規模コアではなく、運用監視が容易で、柔軟にスケール可能な、中小規模に適
したIMSコアが求められています。
加えてエンタープライズマーケットでは、コロナ禍を契機としてリモートワーク、音声を含むユニファイドコミュニケーションの本格導入が進み、既存設備の置き換え需要は続くと予想されています。
結果、通信事業者はそれらの土台となる柔軟性と経済性に優れた大容量ネットワークを今まで以上に欲しています。
とくにラストワンマイルとコアをつなぐ中間ネットワーク(ミドルマイル)は、TCO(Total Cost of Ownership:総保有コスト)の削減だけでなく、光伝送レイヤーとIPパケットレイヤーを最適化することで大容量、低遅延、耐障害性に加えてさまざまな上位アプリケーションとの親和性をもったルーティング性能も求められるようになりました。
このような状況のなか、通信キャリアはいままで以上に幅広いベンダーのソリューションに目を向け始めており、リボン・コミュニケーションは、日本国内で実績ある音声インフラ事業の強化に加えて、2020年に IP&光伝送ソリューション市場に参入しました。
ミドルマイルに特化した柔軟かつ TCO 削減に貢献できるコストパフォーマンスの高い IP&光伝送ソリューションでシェアを拡大しています」
―――そんな強みで国内クライアントが注目する、リボン・コミュニケーションズの最新ソリューション 光トランスポートシステム「Apollo 9408」、IP ルーティングシステム「Neptune 2100」「Neptune 2300」の特長をみていこう。
業界最高容量&最高密度、次世代 1.2T 波長コンパクト モジュラー:Apollo 9408
リボン・コミュニケーションズの 光トランスポートシステム「Apollo」シリーズは、 「業界最高水準の高密度」を誇る高効率 WDM/OTNトランスポートシステムで、最新テクノロジー(5nm DSP)による 400G/800G の長距離化、高速 1.2T対応を実現。オープン化にも積極的に対応したシリーズのひとつ。
そのなかでも Interop Tokyo 2024(6/12~6/14 幕張メッセ)で展示された「Apollo 9408」は、100GbE、400GbE、将来の 800GbE トランスポートに対応した、業界最高クラスの容量&密度のプラットフォーム。
長距離・高トラフィック密度のメトロ アプリケーションで、ネットワーク オペレータにビットあたりのコストを最も低く抑えるように設計されているのが最大の特長だ。
また、次世代の 5nm 140Gbaud トランシーバー技術を活用し、現行世代の 7nm 95Gbaud ベースのソリューションの性能を飛躍的に向上させられるのもポイント。
可変ボーレートと可変変調制御の組み合わせが特徴で、適用先のネットワークの伝送距離とチャネル幅を問わず、400Gから1200Gの間でラインレートを最大化する。
これにより、Apollo 9408 は、短距離アプリケーション用の 1.2T 波長、メトロネットワーク全体をカバーする 800G 波長、超長距離用の 400G 波長を柔軟に提供することで、ネットワーク オペレータの最も厳しいニーズを満たすことができるという。
マルチサービス・インテリジェント・エッジとして最適なIPルーティングシステム:Neptune
リボン・コミュニケーションズの IPルーティングシステム「Neptune」シリーズは、実績ある IPスタック/NOS による安定したIPルーティングシステムで、マルチサービス・インテリジェント・エッジとして最適、用途に応じた多様なフォームファクターを準備できるのが特長といえる。
Neptune 2100 は、1RU フォーム ファクタで 800G のノンブロッキング スイッチング容量と 1G/10G/25G/50F/100G/200G/400G インターフェイスを提供。
イーサーネット、MPLS、レガシーTDM など、複数のアクセス テクノロジーに対応する広範なインターフェイス セットを提供し、アクセス エッジでの導入に最適なソリューションとして、Interop Tokyo 2024 会場でも注目を集めた。
フル セットの IP/MPLS トランスポート機能を備えた NPT 2100 は、ネットワーク上でサービスを効率的に集約・ルーティングし、サービスごとにサービス パフォーマンス ニーズ(SLA:Service Level Agreement)を満たしてくれる。
また、他の Neptune 製品同様 IP/MPLS、MPLS-TP、SR-TE、IPoDWDMをサポートする Neptune2300 は、サポートする各サービスに適した IP トランスポート テクノロジーを使用。
モジュラー アーキテクチャと独自のインサービス拡張機能により、あらゆるサービス ミックスにコスト効率よく対応できるのが特長だ。
―――こうした最新ソリューションを展示し、Interop Tokyo 2024(6/12~6/14 幕張メッセ)会場で注目を集めたリボン・コミュニケーションズは、出展企業の新製品を、有力メディアと学術界のキーマンが審査し、「今年の一品」を決定する「Best of Show Award」にて、「Apollo 9408」がネットワークインフラ(キャリア / ISP)部門でファイナリストにノミネートされた。