デニーズの担々麺は美味い。ネットではたびたびバズるネタである。直近では2024年3月頃にX(SNS)で話題になり、その口コミで実際に食べてみたという人も続々登場した。
デニーズの公式ホームページによれば、2024年現在「胡麻香る四川風担々麺」は900円(税込990円)で販売中だ。ご飯と唐揚げを付けて1,180円(税込1,298円)。外食の値段が上がっているなか、ボリューム・お値段ともに満足度が高く、コストパフォーマンスも悪くない。
実は、その素晴らしさはプロも認めている。
2024年6月に発売となったデニーズの新メニュー「冷やし豆乳担々麺~香るスパイス~」を見て欲しい。
デニーズは50周年を記念し、昨年9月から人気店シェフが監修するメニューの販売を開始した。「アロマフレスカ銀座」原田慎次シェフや「Regalo」小倉知巳シェフ、「ルカンケ」古屋壮一シェフなど、錚々たる名前が並ぶ。直近ではサダハル・アオキ・パリ監修の「抹茶デザート」が記憶に新しい。
その一環として、デニーズは麺メニューを開発した。そこで監修を依頼されたのが日本を代表する名店「飯田商店」だ。神奈川県湯河原の「日本一予約が取れないラーメン店」とも言われる同店だが、実は店主の飯田将太氏は、過去にテレビでこう発言したことがある。
「デニーズの担々麺が美味しい」
しかも、氏は以前デニーズでアルバイトをしたことがあるというのだ。歳の頃18~19、もちろん「飯田商店」の出来る前のことである。我々一般人だけではなく、麺のプロにもその美味さは「ガチ」目に評価されていたというわけだ。
「冷やし豆乳担々麺~香るスパイス~」は、昔からデニーズの担々麺を知る飯田シェフが満を持して送るコラボメニューだ。提供は2024年7月22日(月)ごろまでの予定となっている。
まろやかな豆乳仕立てのスープと、味覚を刺激するスパイスの香りが生み出す渾身の一杯、そして花椒のしびれるようなほのかな香りにナッツの触感も加わる。立体感のある味わいは、さすが麺のプロの組み立てだと感心するばかりだ。
実際に食してみれば、最初の一杯はとてつもなく濃厚で、どろっとした冷たいスープにしっかりと麺が絡む。普段はそのクセの強さから敬遠されがちなパクチーが、しっかり脇役の位置におさまりスープの美味さを引き立てる。
「お客さんに笑って欲しい。料理は愛情だと思っている」そう語る飯田シェフの渾身の一杯、ぜひ来年以降も提供していただきたいものだ。