慢性的な人手不足と業務の複雑化という二重の課題に直面している日本国内サービス業で、現場スタッフは常に「迷った…」「困った…」「誰か教えて!」と頭を抱える瞬間にストレスを重ねながら「ギリギリ切り抜けている」という。
そこには経営者や拠点マネージャー・店長などが把握していない、教育・伝達の不足、技術伝承ができない現実が間違いなく存在し、のちに離職や事故といったリスクへとつながる。
そんな経営者・拠点マネージャー・店長と現場スタッフを AIエージェント で“見える化”するソリューションが本格的に動き出す。
「サービス業の現場に AI を」をキーメッセージに。
それが、ClipLine AIエージェント ABILI Pal & Buddy
サービス業の潜在力を引き出す「ABILI」(アビリ)の開発・運営、経営コンサルティングなどを手がける ClipLine(本社:東京都千代田区)は、サービス業の店長・現場スタッフを支援する AIエージェント を、既存の動画型マネジメントシステム「ABILI Clip」(アビリクリップ)と、多拠点ビジネス特化型ダッシュボード「ABILI Board」(アビリボード)に、9月から実装する。
ClipLine は、画像↑↑↑のように、すでに2万拠点・70万人の利用者に向けてこうした AIエージェントの導入を推奨していくほか、AI導入による現場革新を期待する新規顧客の獲得も図っていく。
そこでまず、ClipLine の主力ソリューション、ABILI Clip(アビリクリップ)、ABILI Board(アビリボード) とは。
動画型マネジメントシステム ABILI Clip
ClipLine ABILI Clip(アビリクリップ)は、短尺動画などのコンテンツと双方向のコミュニケーションの仕組みを活用し、「経営層」「ミドル層」「現場」すべての課題を解決する実行支援・マネジメントシステム。
スタッフの役割・能力に応じた適切な教育や情報流通、現場での業務実行指示・管理に加え、サービス業の現場に点在する好事例や暗黙知の共有知化、形式知化を実現。
多拠点ビジネス特有の属人化したマネジメント構造の課題を解決してくれる。
多拠点ビジネス特化型 ABILI Board
ClipLine ABILI Board(アビリボード)は、組織内に点在するあらゆるデータを集約した貴社専用のダッシュボードをスピーディかつ安価に構築。
多拠点ビジネスの成長を阻害する”バラつき”やボトルネック、店舗に潜在する”戦闘力”を可視化することでデータに基づいた意思決定と実行を支援してくれる。
―――こうした ClipLine の注目ソリューションに9月から実装される AIエージェントが、「ABILI Pal」(アビリ パル)と、「ABILI Buddy」(アビリ バディ)だ。
現場スタッフ向け ABILI Pal
動画型マネジメントシステム「ABILI Clip」内に登場するキャラクター型 AIエージェント「ABILI Pal」は、現場スタッフの日常的な疑問に対し、テキストと動画で答えてくれる頼れるパートナーという存在。
たとえば「料理の盛り付けを教えて」「正しい身だしなみは何ですか」といった質問を投げかけると、要点をまとめたテキスト回答とともに、関連する動画クリップが提示される。
忙しいときは、テキストで概要を確認し、詳しく知りたいときは動画を視聴するといった使い分けもできる。
ABILI Pal の回答は、ABILI Clip に登録された動画クリップの音声データをもとに弾き出している。
動画に含まれる音声が AI によって自動的に書き起こされ、その内容を参照して、実際の現場ノウハウに即した回答を生成してくれる。
さらに、ABILI Pal のキャラクターは、導入企業ごとにオリジナルキャラクターにカスタマイズもできるというから、企業のブランドや文化に合わせたデザインに変更して、現場スタッフにとって親しみやすく、“いちばん頼れる先輩”として活用されるはず。
店長・マネージャー向け ABILI Buddy
「ABILI Buddy」は、売上や人件費などを可視化するダッシュボードのデータを自動で読み解き、店舗の現在の状況と、改善のヒントを提供する AIエージェント。
データは日次で更新され、たとえば現状と売上目標との乖離(差)に対する改善策や、販売管理費を効果的に抑えるための考え方など、店長やマネージャーが「いま何をすべきか」を把握しやすい構成に仕立てている。
◆AIレポートの例:「売上はおおむね堅調ながら、客数は予算比▲25人、客単価は▲130円と下振れ。労働時間は28時間超過しており、削減策の検討が急務です。来週にかけては、季節要因や曜日配列を踏まえると、売上は現状維持からやや増加傾向で推移することが見込まれます」
――― ClipLine は今後、表示された数値や分析結果に対して、ABILI Buddy に直接質問できるチャット型の質疑応答機能を実装するという。
「マネジメントに必要な意思決定支援を、よりインタラクティブに進化させていきます」(ClipLine)
「いつでもどこでもスマホでアクセス」
ClipLine は、9月から実装する AIエージェント「ABILI Pal」(アビリ パル)・「ABILI Buddy」(アビリ バディ)に先立ち、ABILI サービス導入企業数社に実証実験を実施。
現場スタッフ向けの ABILI Pal と、店長・マネージャー向けの ABILI Buddy を、それぞれ想定ユーザー層に応じた形で現場利用いただき、フィードバックを集めた。
「すし銚子丸」を展開する銚子丸の堀地元 専務取締役は、インプレッションについてこう伝えていた。
「すし職人さんがこれまで現場で培ってきた技を、次の世代に動画で伝えられるということは、画期的。
板前の世界はみんな忙しい。後輩に教える時間もないし、若手が『教えて下さい』と説得できる機会もない。
各店舗・各拠点の先輩板前や店長に寄らない、デジタルならではのフラットでいつでもどこでもスマホでアクセスできるのがいい。
今後の進化にも期待している」
「気軽に頼れる存在として期待できる」
大東建託リーシング 店舗勤務 新入社員は、こんな使用感を。
「店頭でわからないことがあっても、上司が接客中だとすぐには聞けない場面があります。
そんなときに、AIが “なんでも答えてくれる存在” としてそばにあると、安心感があります。
質問の意図が曖昧でも、関連する業務マニュアルを引き出して「こういうことでは?」と示してくれたら、さらにありがたいです。
また、お客様対応のコツなども教えてくれるようになれば、実践力も高まりそうです。
上司に遠慮して聞きづらい若手にとっても、気軽に頼れる存在として期待できると感じました」
「成約率を上げるためのクロージングのコツも」
これに対して、大東建託リーシング 店舗勤務 入社5年目の社員は、こんな期待も。
「時々しか行わない契約業務の確認などに利用しました。
たとえば、火災保険の申込書作成に必要な等級の確認なども、すぐに正しい返答が返ってきました。
また、成約率を上げるためのクロージングのコツなど、キャリアを積んだ先輩からでないと得られないようなアドバイスもあり、たいへん実用的でした」
ClipLine 高橋 代表「サービス業における生産性向上と現場の自律的成長に貢献」
ClipLine 高橋勇人 代表取締役社長は、今後の展開についてこう教えてくれた。
「これまで当社は、現場に蓄積された暗黙知を形式知へと変換する取り組みを重ねてきました。
とりわけ、日本のサービス業が持つ高度なオペレーションを、映像を通じて形式知として蓄積することに注力してきました。
今回、こうした知の蓄積に AI を活用することで、映像情報の形式知化が飛躍的にスピードアップする手応えを感じており、大きな可能性にワクワクしています。
サービス業の現場において AI が活用できる場面は、これまで限られてきました。
しかし、ClipLine は映像の力によってその可能性を広げてきた自負があります。
今後も、AI と現場知見の融合によって、サービス業における生産性向上と現場の自律的成長に貢献できるよう、邁進してまいります」
◆ ClipLine
https://service.clipline.com/