

世界有数の森林国であるここ日本では、面積ベースで6割の人工林が成熟し、利用期をむかえていることから、二酸化炭素の吸収源として国産木材の有効活用と森林資源の循環利用・促進が叫ばれている。
また、オフィスは単なる作業場所ではなく、対面でのコミュニケーションやオフィスワーカーの創造性などを促進する場への転換が求められている。
―――こうした“森林の課題”と“オフィスのニーズ”を、「木造化・木質化オフィスビルの開発」で新たな価値創造、サステナビリティ経営へと挑むのが、中央日本土地建物グループ。
いま、中央日本土地建物が港区西新橋一丁目につくった木造・木質化オフィスビル「REVZO 新橋」が、都心のコンクリートジャングルでは実現できなかった「風・光・緑・木が持つ本質的な価値」を感じながら快適に働けるワークプレイスとして、注目を集めている。
“「はたらく」を解き放つ”を深化させた中規模最新オフィスビル

中央日本土地建物グループが初めて手がけた木造・木質化オフィスビル「REVZO 新橋」(東京都港区西新橋一丁目)は、日比谷通りに面した地上10階建オフィスビルで、鉄骨造と木造の混構造によるオフィスビル同社中規模オフィス「REVZO」ブランドシリーズの第5弾。
鉄骨造と木造の混構造による「REVZO 新橋」(設計・施工:竹中工務店)は、既存の REVZO シリーズ(虎ノ門・日本橋堀留町・一番町・麹町)で好評だった開閉可能窓や緑豊かなバルコニーなどの特徴に加え、構造材、仕上げ材に木材を活用しているのが最大の特長。
これにより、風・光・緑・木が持つ本質的な価値を感じながら快適に働くことができるワークプレイスを実現。
「REVZO 新橋」はブランドコンセプト“「はたらく」を解き放つ”を深化させたオフィスビルとして、早くも注目を集めている。
森林資源の保全循環など脱炭素社会へも貢献
同社保有林で伐採した認証木材も活用

木造・木質化オフィスには、ワーカーのストレス低減や生産性向上等の効果が認められるいっぽうで、国産木材の適切な利用によって、森林資源の保全・循環など脱炭素社会への貢献といった効果も期待できる。
「REVZO 新橋」では、クリーンウッド法にもとづく国産の合法木材と、神奈川県平塚市と山梨県南都留郡山中湖村にある中央日本土地建物グループ保有林で伐採した認証木材を、計118平米も使用している。
また、保有林の管理伐採材や製材時に生じる残材も内装・什器に活用されているのもポイント。
中央日本土地建物「新たな価値創造への挑戦」


「REVZO 新橋」現地見学会には、中央日本土地建物 三宅潔 代表取締役社長、同 投資開発部 津田祥子 リーダー、竹中工務店 担当者などが、その特長や優位性・拡張性について教えてくれた。
「価値観の多様化がすすむなか、森林資源活用などの社会課題を解決へとつなげながら、いかに収益化するか」
―――そんなチャレンジ精神を具現化した木造・木質化 中規模オフィスビル「REVZO 新橋」の特長を、ここからチェックしていこう。
風 光 緑 木を感じるワークプレイスを実現


貸室の一部の柱は、竹中工務店が大臣認定を取得した耐火・木造技術「燃エンウッド」を採用。
耐火性能を確保する燃え代層の木材部分を「あらわし」とし、一部柱の荷重支持部には中央日本土地建物グループ保有林から伐採した木材(カラマツ)を使った。
逆梁工法でフラットな木質天井を実現



中央日本土地建物「REVZO 新橋」はまた、床吹き出し空調と梁を床側から立ち上げて設置する逆梁工法により、フラットな木質天井を実現。
柱や天井の木質化、緑豊かなバルコニー、開閉可能な窓により、オフィスにいながらも木や自然を身近に感じられる空間へとアップデートさせているのも特長。
CLT+デッキ合成スラブ「KiPLUS DECK」国内初導入


貸室の天井には、竹中工務店と日鉄建材が共同開発した CLT とデッキ合成スラブを組み合わせた技術「KiPLUS DECK」を国内で初導入(竣工時点)。
デッキ形状に合わせた CLT スリットは、設備の配線スペースとして使用できるほか、天井を傷つけずに間仕切り壁を設置でき、入居企業による内装工事やレイアウト変更における多様なニーズに対応できる。
セットアップオフィスで入居企業の工事負担を軽減


一部の貸室は、木の素材感を活かしたセットアップオフィスとし、入居企業の工事負担を軽減。
デスク、8名用会議室、WEBブース、打合せスペース、什器を備え、契約後すぐに業務をスタートできるのもうれしい。
木材同士をダボで接合 持続可能性とデザイン性を両立

「REVZO」シリーズの特徴のひとつである共用ラウンジは、1階に設置し、印象的な『DLT ヴォールト天井』を採用した。
木材同士をダボで接合することで接着剤を使わず、将来的な再利用も可能とする DLT をヴォールト状に構成し、持続可能性とデザイン性を両立した空間へと仕上げている。
また、ラウンジ内を仕切るルーバーには、当社グループ保有林で伐採したスギ・ヒノキを使用しているのもポイント。
屋上テラスも木のぬくもりある自由空間に

屋上テラスには、休憩だけでなくワークスペースとしても利用できるよう雨や日差しを遮る庇、電源を備えた木造のワークスポットを配置し、ワーカーの自由な働き方をサポート。
このフロアの木造部分にも保有林の木材を活用している。
エントランスも木のあたたかみと創造性

エントランスには、アーティスト野老朝雄とのコラボレーションアートや、建築家 川島範久がデザインした木製ベンチを設置予定で、これらも保有林由来の木材を活用して制作。
また、「REVZO」シリーズの特徴である壁一面に広がるデジタルサイネージも設置し、この事業に関連する自然風景や構造材のストーリーを映し出すことで、ワーカーや来館者の創造性と好奇心を刺激していく。
クリーンウッド法準拠
中・大規模建築物の木造木質化支援事業などに採択

「REVZO 新橋」では「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)」に則し「産地認証」を取得した木材など、118平米の木材を使用。
同事業の木造・木質化によって貯蔵される CO2 は、約79t-CO2 と想定している。
また、同事業は「中・大規模建築物の木造木質化支援事業」「木の街並み創出事業」の対象事業に採択され、「中・大規模建築物の木造木質化支援事業」は木造木質化建築物の建築促進と全国各地の木材利用促進、さらに森林整備の好循環へつなげていくことを目的とし、「木の街並み創出事業」は都民の目に触れ、接することができる建築物の外壁や外構に広く木材の利用を進めることで、多摩産材などの普及と需要拡大を図っている。
環境認証としては、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)4 スター、CASBEE ウェルネスオフィス評価認証 S ランクを取得した。
グループ保有林の木材を活用
ウェルビーイングに寄与するオフィス開発

中央日本土地建物グループは、神奈川県平塚市の吉沢(きさわ)地区に約 85ha、山梨県南都留郡山中湖村に約 18ha の森林を所有し、利用期を迎えた保有林の木材を「REVZO 新橋」の構造材や仕上材、家具へ活用している。
木造・木質化オフィスビルは、脱炭素社会の実現に寄与する環境面でのメリットに加え、木材独特の温かみのある質感・触感・香りといった特性が、利用者のストレス軽減や免疫機能の向上、生産性の向上といった心理的・身体的効果をもたらすことが、林野庁が示す各種研究などによって明らかになっている。
そんな「REVZO 新橋」は、風・光・緑・木といった自然要素を多く取り入れた、働く人のウェルビーイングの実現にも寄与するオフィスビルとして、いま注目を集めている。
オフィス開発による脱炭素社会への貢献に挑戦

「『REVZO 新橋』は、中央日本土地建物グループの中期経営計画(2024年4月~2027年3月)基本方針のうち「新たな価値創造への挑戦」「サステナビリティ経営の進化」に向けて進めてきたプロジェクトです。
今後とも、はたらく「人」や「環境」を重視した新たなワークプレイスの価値創出とともに、オフィス開発による脱炭素社会への貢献に挑戦していきます」(中央日本土地建物)
◆ REVZO 新橋
https://www.revzo.jp/series/shimbashi/
◆ 中央日本土地建物グループ
https://www.chuo-nittochi.co.jp/


