宙に浮いた感じで、平衡感覚を失うほど。恐怖すら感じる美しさ―――。
いま、国内の最新テクノロジーで映し出される前衛アートを体感するなら、羽田空港国際線ターミナルへ。
そのアート空間の名は「ETERNAL 〜千秒の清寂」。
東京・羽田空港国際線ターミナル4F TIAT SKY HALL で2月1〜7日に開催する、1週間限定のデジタルアート展。
テーマは、「日本の重要文化からのインスピレーションと“時の概念”」。
ゲートくぐるとまず、真っ赤なレーザー光線が迫りくる「千本鳥居」。その残照を引きずりながら次の暗室に行くと、3面の壁面にさまざまなデジタルアートが照射され、恐怖すら感じる美しさに、圧倒される―――。
新進気鋭のアーティストが挑む、日本風景の圧倒的な描写と躍動
この「ETERNAL ~千秒の清寂」展は、日本の重要文化から受けたインスピレーションをアートに転写。
「手法の継承」や「現代性」だけでなく、文化形成の最重要要素「時の概念」をつなぎこみ、「1000秒の清寂という時空」を4つのテーマで表現したデジタルインスタレーション&プロジェクション作品展―――。
この1週間限定のデジタルアート展「ETERNAL 〜千秒の清寂」は、文化庁による訪日観光客むけ新事業「空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」コンセプトエキシビジョン。
参加アーティストは、藤元翔平、國本怜、山本信一、木下真理子、Corey Fuller、THINK AND SENSE、TETSUJI OHNO / Intercity-Expres、瀬賀誠一、Kyoka、波戸場承龍、波戸場耀次 と、いまを走る新進気鋭の作家たち。
3面に映し出される映像は、伏見稲荷大社・千本鳥居(京都府京都市)をモチーフとした「神域」や、方丈記・河合神社(京都府京都市)の「日本中世文学 随筆」、京都建仁寺塔頭両足院の「禅 座禅 茶室」、日本橋(東京都中央区)麒麟紋章の円で描かれた調和のとれた美しさと自然が描く輪郭の「伝承・紋・円、自然の美」など。
その圧倒的な描写と躍動は、このビジュアルだけでは伝わらないから、実際に現場を訪れて、その美しさ・怖さ・迫力を体感してみて。
入場は無料。開館時間は11:00~20:00。
―――文化庁「空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」プロジェクトでは、『メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム』を国内の国際空港10か所などで順次展開中。
日本各地域の土壌が育んだ豊かな文化資源を、アーティスト・クリエイターたちがその魅力を新たな視点で表現し、各地域の玄関口=空港などで展示。展示されたメディア芸術作品をきっかけに、訪日観光客を日本文化の新しい魅力に出会う旅へと誘うという。