ヤマハ株式会社は、2020年2月20日(木)から2月24日(月・振休)にかけて東京ミッドタウンで開催されるイベント「未来の学校祭」にて、グレン・グールドの演奏表現を習得したAIシステムによるピアノ演奏を披露します。

グレン・グールド没後から約37年、今は亡き伝説的ピアニストの演奏にAIで迫ったシステムによる演奏の日本初披露となります。

今回展示するのは、AI(人工知能)と人間の共創の可能性を追求するためのプロジェクト『Dear Glenn』の成果として開発されたAI搭載のピアノ演奏システムです。どんな楽曲でも楽譜のデータさえあれば、伝説的なピアニストとして知られるグレン・グールドのタッチでピアノを演奏することができ、その再現手法として世界初※1となる「深層学習技術」※2を採用しています。

※1: 2019年8月現在、ヤマハ調べ。

※2: コンピューターに物事を理解させるための機械学習方法の一つ。ニューラルネットワークという数理モデルを多層的に使用して情報処理を行うことが特徴。

AI(人工知能)と人間の共創の可能性を追求するためのプロジェクト。グレン・グールドは、早くから電子メディアによる録音に傾倒し、奏者と聴衆の新しい関係性に着目したことでも知られています。プロジェクト名の『Dear Glenn』は、新しいテクノロジーに可能性を見出した彼の姿勢に敬意を評し、着想を得たことに由来します。プロジェクトや技術の詳細については以下公式サイトをご覧ください。

https://www.yamaha.com/ja

<グレン・グールド>

1932年カナダ・トロントに生まれ、1982年に50歳の若さで没した伝説的ピアニスト。1956年に発売されたデビュー盤「ゴルトベルク変奏曲」を皮切りに、特にJ.S.バッハの演奏について極めて高い評価と功績を残したことで知られています。1964年、コンサートからの引退を表明し、以降、録音に没頭するなど、電子メディアでの発表に傾倒しました。また、低い椅子に腰掛けかがみこむように演奏する姿勢や、録音時にもかかわらず鼻歌を歌いながら演奏するなど、その斬新かつ独特の奏法も世間からの注目を集めました。晩年にはバッハの「ゴルトベルク変奏曲」をはじめ3枚のアルバムをヤマハのコンサートピアノで録音しました。

今回、AIシステムによる演奏の日本初披露をはじめ、ドキュメントビデオのモニター上映、プロジェクトのパネル紹介などを行います。AIシステムによる演奏披露では、グールドの代表曲として知られるJ.S.バッハ 《ゴルトベルク変奏曲》(BWV 988)のほか、彼の未演奏曲の演奏も予定しています。いずれの楽曲も学習データには含まれておらず、模倣する音源が無い状態でAIが独自に解釈したグールドの表現での演奏を披露するユニークな試みとなっています。

<展示概要>

期間:2020年2月20日(木)~2月24日(月・振休) 各日11時~21時

場所:東京ミッドタウン・ガレリア1F ツリーシャワー前 (〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-1)

入場料:無料

展示内容:AIシステムを搭載した自動演奏機能付きピアノの展示、AIシステムによる演奏の披露(一部時間帯生演奏)、ドキュメントビデオなどのモニター上映、パネル展示など。

<「DAPPI MUSIC PERFORMANCE」(主催:東京ミッドタウン、協力:ヤマハ株式会社 ※事前申込制)>

日時:2020年2月20日(木) 18時30分~19時30分(開場18時)

場所:東京ミッドタウン・ホールA(〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-1)

入場料:無料

展示内容:「未来の学校祭」のオープニングパフォーマンス「DAPPI MUSIC PERFORMANCE」において、当社の協力のもと、人間とAIの共創をテーマに、AIが奏でる音楽を人間がリアルタイムにヴィジュアライズするなどのパフォーマンスを予定。

申込方法:事前申込制となります。詳細については以下「未来の学校祭」公式サイトをご覧ください。

https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/school_future/

グレン・グールドのバッハは特異で魅力的ですが、生前、気難しいグールドは弾く作曲家を限定していました。ショパンやシューマンの録音はほとんどないのです。

グレン・グールドが生き返ったら、しかも素直に何でも弾いてくれるグールドだとしたら?

ショパンを弾かせて見たくなりますね。あの特徴的な「鼻歌」は無理かな・・・?(笑)

画像提供:ヤマハ株式会社

映像提供:ヤマハ株式会社

サブ画像・文:tokyochips編集部

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