「店を構える豊島区の平均より時給を50円上げて募集を行いました。応募数も多く、久しぶりに理想としている方の採用につながりました。就業に対して正しい対価を支払うことで定着にもつながる可能性があると思います。未来に向けて考え、投資を行う大切さを感じました」

―――そう語るのは、東京都豊島区で手打ち蕎麦屋を運営する社長の実感。

同店舗は、働く人の待遇向上にむけて「ディップインセンティブプロジェクト」に参画している企業のひとつ。

まん延防止等重点措置の影響で、時短営業を続けていた飲食店も多くあったが、解除後に飲食店利用者が増えることを見越し、2月頃から採用活動が活発になり始めている。

また、例年発生する学生アルバイトの卒業にともない、求人需要が高まるなか、祝い金の導入など人への投資を行うことで人材採用につながった事例もあるという。

(上画像はイメージ)

求人件数は昨年10月から約2倍

ディップが運営する「バイトル」の飲食系平均時給は1,029円と、緊急事態宣言が全国的に解除された昨年10月以降高い状態が続く。

また、2022年2月の飲食系求人件数は、昨年10月と比較して約1.8倍と大きく増加。

昨年10月以降は毎月増加を続け、時短営業などが求められる中でも求人需要は高く推移していることがわかる。

最近では、例年発生する学生の卒業にともなう欠員募集に加え、まん延防止等重点措置の解除を見越した募集も活発化。

求人需要が高まるなかで企業にあった人材を採用し、長期的に活躍してもらうために企業が取り組んでいるのが人への投資。

賃金アップや祝い金の支給などを行い、待遇向上を図っているという。

ディップは、この流れを加速させるべく、企業へ給与アップを提案し、採用力強化につなげるとともに「働く人の待遇向上」の実現を図る取り組み「ディップインセンティブプロジェクト」をスタート。

現在、1年以内に賃金アップした求人件数は39万件超、11月末から約7倍以上に増加しているという。(3月22日時点、運営する4媒体全ての合計)

全国の平均時給は 1,199円、前月比7円減、前年比29円増

「春の人員入れ替わりや繁忙期に向けた採用強化がすすむ2 月のアルバイト・パートの平均時給は 1,199 円(前月比 7 円減、前年比 29 円増)、求人件数は約 294,000 件となり、1月より9.5%増加しました」と話すのは、ディップ バイトル・バイトル NEXT サービスオフィサー エリア事業本部長 井上剛恒 執行役員。

「春の引越し需要に伴い、移転・引越しドライバーの求人件数が増加しているほか、塾では新入生の入会や春期講習の実施に向けて、塾講師の採用が活発化しています」

「また、多くの地域でまん延防止等重点措置が実施されていますが、飲食店は通常営業の再開と学生の卒業に伴う欠員を見据えて採用を強化し、レストランやファストフードを中心に、2月下旬より求人件数が増加傾向となっています」

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