東京・池袋。昭和の映画ファンに愛された「文芸坐」のスピリットを引継ぎ、いまも愛され続けている映画館「新文芸坐」。

この新文芸坐が大規模リニューアルを経て、4月15日にオープンする。何が新しくなり、どう進化したか、最新技術と映画館の新しい可能性を探りに、オープン前日に行ってみた。

「さらに大迫力、優れた映像美、居心地のいい空間をぜひ体感して」と案内してくれたのは、新文芸坐 高原安未 支配人、同 花俟良王 マネージャー、マルハン 代表取締役 東日本カンパニー 韓裕社長。

人世坐がルーツの新文芸坐、その歴史と特長

池袋東口に存在した映画館「人世坐」がルーツの新文芸坐は、まず1956(昭和31)年、この人世坐の姉妹館として現在の地に文芸坐として開館。

名画座としてさまざまな特集上映を重ねてきたなか、建物の老朽化などで1997年に閉館。跡地に2000年に建造したマルハン池袋ビル内に「新文芸坐」として再オープン。

新文芸坐は、低料金2本立て、映画監督・俳優のトークショー、オールナイト上映など、ユニークな展開を打ち出す名画座として映画ファンに愛され続けてきた。

最新の 4K機材 スクリーン 音響システムで圧倒的映像美の世界へ!

そして今回の大規模リニューアル最大の注目点は、映写・音響システムの刷新。

映画誕生以来の規格である35mmフィルムを従来通り上映できる伝統機材を保有しながら、国内名画座では初のクリスティ社製 最新4K RGBレーザープロジェクター「CP4430-RGB」を導入。4K映像をそのままの4Kクオリティで観ることができるようになった。

またスクリーンは、セバートソン社製のパーフォレーション(穴)のないスクリーン「SAT-4K」を導入。その背後に隠れるスピーカーの音の透過率に優れ、きめ細やかで圧倒的な映像美を体感できる。

さらに、独自の音響システム「BUNGEI-PHONIC SOUND SYSTEM(ブンゲイ・フォニック・サウンド・システム)」を導入し、これまで好評だった“新文芸坐の音”がさらに進化。

往年の名作から最新の話題作までを最高・最適なクオリティで体感できるという。

まるでホテルのロビー、ビジネスにもエンタメにも使える!

次に注目したいのは、ホテルのラウンジのように刷新されたロビー。

この改装で、レンタル劇場空間としても利用を見込み、個人・団体の上映会のほか、新しく導入した演出照明で、音楽ライブやパフォーマンスなども迫力ある映像とサウンドで展開できる。

また、最新スクリーンと4K照射などによるビジネス向けプレゼンや、メディア発表会、企業総会なども想定しているという。

さらに、こうしてケータリングなどを呼べば、ウエディング、結婚式の2次会、打ち上げパーティーなどにも使えてしまう!

ちなみに、イラストレーター宮崎祐治による新文芸坐オリジナルキャラクター「ブンゲイくん」もバリエーションを追加。リニューアルを記念してつくられた、きんちゃく袋とドロップ缶にも登場してるから、チェックしてみて。

「2本立て」をより楽しむ、新しいチケット予約システム

そして新文芸坐のトレードマークともいえる「2本立て上映」も、時代のニーズに対応し、鑑賞方法・チケットシステムも進化。

これまでの「自由席・入替なし・当日券のみ」から、オンライン・窓口で購入可能の「指定席・入替制・前売券あり」にアップデート。

また、2本の作品それぞれが「当日のどの回を選んでもOK(続けて見なくてもOK)」に。

これにより、オンライン上で混雑状況や座席の空き状況を確認できるほか、例えば「朝1本見てから用事を済ませて夜にもう1本を見る」といった鑑賞スタイルもできる。

さらに、1本のみでの鑑賞料金も設定。このほか、毎週土曜日の「オールナイト上映」はリニューアル後も継続し、「1本立てのレイトショー」や「モーニングショー」など、さまざまな映画鑑賞スタイルを展開していくから、気になる人は公式サイトをチェックしてみて↓↓↓
https://www.shin-bungeiza.com/

アニメの声優やタレントも出演する参加型エンタメ劇場も定期化!

この新文芸坐リニューアルオープンにあわせ、4月17日~6月2日の毎週日曜日と隔週木曜日(5月15日のみ実施なし)に、エンタメシアターとしてアニメ・特撮関連作品にフィーチャーした作品上映や、声優やタレントが出演するトークショー、アニソンライブなどを開催!

またYouTubeやニコニコ動画などでの配信番組の公開収録や、コスプレで観覧できる参加型のエンタメ劇場なども展開するから、気になる人は公式サイトをチェックしてみて↓↓↓
https://bungeisp.wixsite.com/entertainment

<4月上映プログラム>
・新文芸坐リニューアルオープン記念『4Kで甦る 黒澤明』

<上映作品>
七人の侍/隠し砦の三悪人/用心棒/椿三十郎/天国と地獄/赤ひげ ※/野良犬/生きる/影武者
※1本立て上映 ※「赤ひげ」のみ35mm上映 ※その他全て4Kデジタルリマスター版のDCP上映
上映日:4/15(金)~23(土)※4/17(日)を除く
新文芸坐リニューアルオープン記念『4Kで甦る 黒澤明』
新文芸坐リニューアルオープン記念『4Kで甦る 黒澤明』

<同期間レイトショー>
キングコング対ゴジラ/モスラ/地獄の黙示録/太陽がいっぱい、他予定

・2本立て上映 『マリグナント』+『レイジング・ファイア』/『最後の決闘裁判』+他1本
上映日:4/26(火)~4/30(土)

・オールナイト上映 『ジョン・ウィック』シリーズ一挙上映
上映日:4/16(土)

<特別イベント>
「劇場都市としまエンタメシアターin新文芸坐」オープニングイベント
開催日時:2022年4月17日(日)~2022年6月2日(木)
・4/17(日)アニソンライブ2022
ゲスト:石原慎一、うちやえ ゆか 司会:氷上 恭子
・4/21(木)マウスどうぶつえん&ルーム~五十嵐裕美~公開収録
ゲスト:五十嵐 裕美、坂巻 学 司会:氷上 恭子
・4/24(日)劇場版 仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦&アニソンライブ
ゲスト:高橋 秀幸 司会:氷上 恭子

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