企業や組織の「課題解決と価値創造のパートナー」として、正社員採用・フリーコンサル・スポットコンサルなどを複合的にサービス展開するアクシスコンサルティング。

このアクシスコンサルティングが、新しい発想や視点で社会をより良い方向に導くアイデアやクリエイティブアクションを表彰するプロジェクト「NOVUS FUTURE DESIGN AWARD 2022」(NFDA2022:渋谷未来デザイン主催 SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2022 SIW2022 内)にメインパートナーとして協賛し、アクシスコンサルティングスポットコンサルティングサービス「コンパスシェア」を副賞として提供。

さまざまな領域のプロのコンサルタントがアワード受賞チームに30分から相談に応じ、受賞アイデアの実装化をサポートしている。

今回は、最優秀賞に選ばれた現役高校生 吉浦璃子さん考案のアイデア「未来創造部」の実装化に向けて、アクシスコンサルティングがコンサルティングサポートしてきた内容を、ここでレポートする。

高校生が考案したアイデア「未来創造部」とは

最優秀賞に選ばれた現役高校生 吉浦璃子さん考案のアイデア「未来創造部」は、似た夢を持つクリエイティブな中高生が世界中から集まり、アイデアを出してカタチにする場所で、学生と社会が手を組み未来を創る「部活型」オンラインコミュニティ。

創設メンバー全員が学生で構成され、起業や NPO設立、留学、インターンの経験をもとに、学生自身の目線から「私たち世代に最も必要なものは何か」というテーマに寄り添って運営する。

また、社会に出る前の高校生の段階から、プロジェクト企画や起業もスポーツや芸術のように当たり前な課外活動として浸透させ、日本の未来のイノベーターを育成することも狙っている。

おもな活動は、部員となった中高生が、企業から出された課題に対して、チームメイトとの協力やメンターからのサポートで課題解決への提案をつくり、アイデア実現をめざす。

そのほか、大会出場サポート、ワークショップ、その他企業をはじめとしたさまざまな団体とつながる機会を提供していくという。
https://miraisozobu.com/

アクシスコンサルティングが実装化に向けてサポート

アクシスコンサルティングは今回、こうした NFDA2022 受賞者への副賞として、さまざまな領域のプロのコンサルタントに30分から相談できるスポットコンサルティングサービス「コンパスシェア」を提供。

はじめに、未来創造部の支援にふさわしいコンサルタントの選定からスタートし、選定の判断軸としては、ゼロから事業の立ち上げ経験があり、高校生と視座を合わせてコミュニケーションが取れるコンサルタントであること、そして社会課題をテーマとした案件を進めたことがある人をアクシスコンサルティングのデータベースから探しだした。

今回、参画したコンサルタントは、事業開発責任者の経験や自身も起業している経営者。

いきなり事業化の計画を立てるのではなく、吉浦さんが今回のアイデアに至った背景の確認や、高校生から見た社会の課題、高校生の世界観をつかむところからサポートが始まった。

2023年6~11月にかけて打ち合わせを全17回設定。留学中の高校生もいることから、米国、アラブ首長国連邦、日本をオンラインでつなぎミーティングを開催した。

未来創造部はコンパスシェアでどう加速したか

コンパスシェアによる進捗は、コンサルタントが高校生のやりたいことを先に受け止め、世の中の事例や類似サービスを紹介しながら方向性を導いてあげるというやり取りを繰り返し、内容のブラッシュアップを図ってきた。

コンサルタントから未来創造部のメンバーへ宿題を投げかけ、次回のミーティングで進捗を確認・アドバイス。

ここでコンサルタントが重視していたのは、高校生らしさを失わないこと。

誰が見てもきれいな事業戦略ではなく、高校生らしいパッション、自由な発想、突破力を考慮した。

未来創造部の協力団体として活動

コンサルタントからのアドバイスは、マーケティングをはじめ、事業として継続させていくための収益化の方法、巻き込む必要のある関係者の検討、また SNS運用の注意点や未来創造部の活動へ参画をお願いしたい団体や、企業向けにメッセージを送るさいのコミュニケーション方法など、広範囲にわたった。

たとえば、初期の構想段階では、高校生から出された数多くのアイデアを事業という形にしていくために、実現したいことや優先度を付けて1年後・3年後・5年後を見据えたプランをつくるようアドバイス。

WEBサイト制作では、サイト訪問者が学生だけではなく、その保護者や企業・団体など多岐にわたることが想定されるため、対象者に合わせた言葉づかいや表現、デザインや盛り込む情報の整理方法についてアドバイスした。

さらに支援終盤では、未来創造部のお披露目となる SIW2023 でのステージ発表(2023年11月12日実施)に向け、より内容が伝わるプレゼンテーションとするために、高校生は試験勉強の合間をぬって取り組み、プレゼンテーション資料のデザインやストーリー構成などについて打ち合わせ以外の時間でもチャットを通じてコンサルタントへアドバイスを求めるなど熱のこもった姿勢になっていった。

こうしたコンパスシェアのサポートは、 SIW2023 でのステージ発表まで。今後もアクシスコンサルティングは、未来創造部の協力団体として活動を応援していくという。

「わたしならではの価値を有効活用する」

―――コンサルタントが未来創造部にどのような支援を提供しましたか? プロジェクトの始まりにおいてどのような課題に直面しましたか?

吉浦さん:起業経験がない私にとって、どこから始めればよいのか、物事を進めていく適切な順序が分からないことが最初の課題でした。しかし、コンサルティングで実装にむけた具体的レールを敷いてくださり、前進することができました。ミーティングで毎回私が進捗を共有し、コンサルタントの方から有益なフィードバックをいただくことで、ブラッシュアップしていきました。

―――コンサルタントの専門的な知識やアドバイスが、未来創造部のアイデアを事業に変えるプロセスでどのように役立ちましたか? とくに、事業計画の策定や実行段階での貢献について教えてください。

吉浦さん:マーケティングを検討するプロセスで、自身ではなくステークホルダーの視点に立って最も効果的な言葉・手段を見つけることの手助けをしていただきました。未来創造部のWEBサイトで使うメッセージは、どんな言葉が響くのか、また、企業や保護者といった学生以外の立場の方々にはどのようなアプローチを取ると効果的なのかなど、私自身の経験や知識では難しく感じる部分を補完していただきました。加えて、コミュニケーション、事業のマネタイズや事例をリサーチするアプローチ、会社の種類の決め方や仲間との役割分担のコツなど、未来創造部の運営において有益な知識もたくさんご教示いただきました。

―――未来創造部のメンバーが、高校生として起業やイノベーションに向き合う上でコンサルタントからのアドバイスで学んだことは何ですか?

吉浦さん:起業するのだから、大人と同等な立ち回り、知識を持って精進しなければと意気込んでいたなか、高校生・留学生といった、わたしならではの価値を有効活用することも効果的だということを教えていただきました。自分の先を行っている方々を目標とすることも大切だけれど、人の背中を見る以上に、自分と向き合って個性的な強みを見つけることで埋もれない存在を確立することの重要性を学びました。

―――コンサルタントとの協力がなければ、未来創造部は同じ成果を達成できたでしょうか? 進めていくなかで生じた課題や困難について教えてください。

吉浦さん:いただいた協力がなければ、同じ成果は達成できなかったと思います。まず、準備段階ではサービスの内容にフォーカスを当てていたので、そのままの自分のイメージ感で進めていたら、せっかく良いものを作っても世の中に広く届かないという困難が生じていたと思います。また、マーケティングにおいても、私は無意識のうちに学生視点での未来創造部の魅力しか考えられていなかったので、自分のみでは、企業や保護者といった立場にもたらす別角度の価値をうまく伝えられなかったと思います。

未来創造部「わくわくするような未来を」

「学生が持っている隠れたポテンシャルを社会で活用するために背中を押して、より多くの学生が年齢関係なく活躍し、仲間と一緒に挑戦することにわくわくするような未来をつくりたいです。

「何か新しいことをしてみた行けれそ第一歩が踏み出せない、じゃあとりあえず未来創造部に入ってみよう!」と思っていただけるような、若者が同士を見つけて可能性を開拓するステージといえば未来創造部だという立ち位置を確立させることが目標です。

また、学生ならではの価値を企業などの社会人の方々が発掘し、コラボ・活用できるように、点と点をつなげて社会全体に利益をもたらす役割を果たしたいです」(未来創造部)

「逆に高校生から学ぶことも多かった」

また、アクシスコンサルティングは、今回の取り組みについて、こう総評している。

「高校生のアイデアにコンサルタントがアドバイスをするという事例は「コンパスシェア」では初めてのケースとなりましたが、参画いただいたコンサルタントからはこんな声が集まりました。

「学生だからこそ提供できる価値や学生らしい訴求方法をいっしょに考え、高校生らしいエネルギーが感じられる事業計画に仕上げることができ、参画した高校生の主体性もより上げることができた。行動力やチャレンジする姿勢など逆に高校生から学ぶことも多かった」

と、コンサルタントの新たな活躍の場を提供することができました。

今後も当社がめざす「すべての人が幸福に暮らし、活き活きと働くことができる社会の実現」に向けて、さまざまな取り組みをしてまいります」(アクシスコンサルティング)
https://axc-g.co.jp/

おすすめ記事