「No AI without PI プロセスインテリジェンスなしに AI なし」
こう切り込んで都内で7月9日に開催されたのが「Celonis:Next 2025」。
主催は、プロセスマイニングと AI を搭載した Celonis Process Intelligence Platform などを展開する、Celonis(セロニス/本社:ドイツミュンヘン・アメリカニューヨーク/日本オフィス:東京都千代田区)で、このイベントで新たなアップデートと日本企業導入事例などが発表された。
まずは、日本企業の Celonis 導入事例から。
パナソニックグループ プロセスマイニング導入
パナソニック インフォメーションシステムズは、パナソニックグループの IT中核会社として、3年にわたりプロセスマイニング導入を推進。そこを支えてきたのが、Celonis 最新AIソリューションだ。
リコー プロセス・IT・データ三位一体改革
リコーでは、デジタルサービス企業への変革を掲げ、プロセス・IT・データ三位一体の改革の重要ツールとして Celonis / OCPM を用いた社内実践を推進し、日本から離れた米国での商談~請求処理のバリューチェーンプロセスを可視化。
北陸電力 業務プロセスの見える化
業務プロセスの実態把握は、人間系の採録に頼ることが多く、労力の多いうえに客観性に疑問があることが課題だった北陸電力は、Celonis によるプロセスの見える化でこの課題を解消し、無駄なプロセスや自動化できるプロセスを抽出をめざしている。
Celonis 最新アップデートをチェック
―――こうした日本企業も注目する Celonis が、今回の「Celonis:Next 2025」で最新アップデートを公表。
その特長や導入メリットなどを、Celonis バスティアン ノミナヘル 共同創業者/共同CEO と、Celonis バリューエンジニアリング統括本部 森秀之 統括本部長が教えてくれたから、ここでチェックしていこう↓↓↓
Celonis Process Intelligence API
Celonis Process Intelligence API は、開発者に優しいインターフェースで、プロセスインテリジェンスをサードパーティアプリケーション、会話型ツール、AIエージェントにプログラムとして組み込むことを可能にする。
これにより、既存の投資をリアルタイムの Celonis の業務コンテキストで強化し、よりスマートで連携性の高いビジネス価値を実現する。
<製品の特長と導入メリット>
◆AI活用の迅速なセットアップ:直感的なインターフェースを使って、プロセスKPI、業務コンテキスト、推奨アクションを選択・共有。サードパーティアプリやAIエージェントと連携するための APIエンドポイントが自動生成される。
◆会話型ツールでCelonisと対話:Microsoft Teams や Slack などのツール内で、自然言語を使って Celonis Process Copilot と直接チャット。日常業務の中にプロセスインテリジェンスを組み込める。
◆プロセスコンテキストにもとづくワークフローと自動化の自動実行:オートメーションまたはワークフロー・プラットフォーム内でリアルタイムの Celonisトリガーを登録し、重要なプロセスイベントに即座に対応させる。
Process Copilot
Process Copilot は、特定のユースケースに合わせて構成可能な生成 AI チャットボットで、直感的な会話型インターフェースを通じて、組織内の誰もが迅速にプロセスインサイトを得られるよう支援してくれる。
<製品の特長と導入メリット>
◆誰でもすぐにインサイトを取得:シンプルな質問に答えるためだけに専用のダッシュボードを作成する必要はなく、組織内の誰もが迅速にプロセスインサイトを得られる。
◆CoE(センター・オブ・エクセレンス)の生産性向上:複数のアドホックなダッシュボードを個別に構築する代わりに、Copilot を一度設定するだけでスケーラブルに展開できる。
◆自然な対話で快適なユーザー体験:データを「自分の言葉」でたずねるだけで、直感的かつスムーズに必要な情報ヘアクセスできる。
Orchestration Engine
Orchestration Engine は、複数のシステムや人・AI を横断し、業務プロセスを一貫して設計・制御・可視化。動的な業務を効率的かつ確実に連携させてくれる。
<製品の特長と導入メリット>
◆Celonis プラットフォーム上でプロセスを構築・実行:OE(Orchestration Engine)は、システム、アプリ、ポット、AIエージェント、人間を横断してプロセスを接続し、次のアクションを並行して自動実行。継続的なプロセス改善を支援してくれる。
◆自律的なプロセス制御でスケーラブルな運用を実現:Celonis のプロセスインテリジェンスを活用し、意思決定ポイントに必要な知見を組み込むことで、大規模な自律運用を可能にし、制御性と効率性を両立させる。
◆リアルタイム監視で継続的改善サイクルを完結:Orchestration Engine によるプロセスの実行結果を Celonis 上で即時に評価。改善効果を確認しながら、新たなプロセス展開を安心して進められる。
「プロセスワークフローを可視化し、目標とする成果に向けてプロセスを最適に誘導」
「Celonis Orchestration Engine は、与えられたプロセス内のタスクをすべてのツール、システム、部門にわたって接続し調整するインテリジェントな調整レイヤーを提供します。
リアルタイムのプロセスインテリジェンスを活用して、企業はプロセスワークフローを可視化し、目標とする成果に向けてプロセスを最適に誘導できます。
Orchestration Engine は、企業が常に変化する世界に適応するためにワークフローを調整するさいに、新たなレベルの制御と機敏性を提供します。
Celonis は、Orchestration Engine をパートナーの Emporix から取得し、Celonisプラットフォームに完全に統合しました」(Celonis)
PI + AI を迅速活用できる企業向けパッケージ「Celonis Solution Suites」
AI + PIを活用するために企業に必要なすべてが整う「Celonis Solution Suites」(セロニスソリューションスイート)は、企業全体でAIとPIを迅速に導入し、プロセス改善を加速し、価値提供までの時間を短縮してくれる。
これにより、重要なシステムへのコネクター、事前定義されたプロセスデータとビジネスコンテキスト、AI駆動の機能、事前構築されたアプリが統合された。
この Celonis ソリューションスイートは現在、サプライチェーン・ファイナンス(財務)・フロントオフィス(営業)・サステナビリティの4つの領域で展開している。
すぐに本番運用できるアプリがすぐ使える
4領域とも、インパクトの大きい業務領域に対応した、すぐに本番運用できるアプリが含まれる。
たとえばサプライチェーン・ソリューションスイートでは、「計画パラメータ最適化」「積載最適化」「顧客在庫」「消費財向け在庫最適化」などのアプリが、財務ソリューションスイートでは「二重請求チェック」「支払条件標準化」「未処理クレジットノート」「控除漏れ検知」などのアプリがすぐに使える。
―――こうした「プロセスインテリジェンスなしに AI なし」を貫く Celonisプロセスインテリジェンスプラットフォームは、さらに速く、使いやすく進化したというから、ここでチェックしていこう↓↓↓
Process Intelligence Graph を拡張
Celonis は、PIグラフの事前構築されたオブジェクトとイベントのカタログを拡充。
Celonis ユーザーは、自社の既存データモデルを PI グラフにより速くかんたんに統合でき、新しいバージョン管理機能により、ユーザーは自分自身の PI グラフをかんたんに管理できるようになる。
新しい Celonis プロセスマネジメント API 統合
Celonisプロセスマネジメントは、プロセスマイニングとモデリングを統合し、プロセスがどのように運用されるべきか、実際にどのように運用されているかに関するデータを結びつける。
新しい直接 API 統合により、企業はプロセスモデルを Celonis プロセス・アドヒアランス・マネージャーにインポートし、プロセス遵守評価において前例のない詳細さと精度を実現できる。これは市場で他に類を見ない能力だ。
Microsoft Fabric との統合
Celonisプロセスインテリジェンスは、Microsoft Fabric のワークロードとして利用できるようになった。
Celonis のゼロコピー統合と、Celonis のビューを Fabric に埋め込む能力により、Microsoft ユーザーは自分たちが構築しているソリューションにプロセスインテリジェンスをシームレスに埋め込むことができる。
プロセスマイニングの革新
新しいイベントログビルダーにより、ユーザーはデータモデルに戻ることなく、SQLコードを書いたり新しいサブプロセスを作成したりせずに、Celonis ビュー内でイベントログをその場で作成・変更・探索できる。
より直感的でカスタマイズ可能なスタジオビュー
新しいスケーラブルビューモジュールにより、ひとつのビューモジュールで行った変更が自動的にそのビューが使用されているすべての場所に反映される。
新しいプロセス視覚化と強化されたフィルタリングオプションにより、より迅速に深い分析が実行できる。
また、スケジュールされた新しいレポート機能により、ユーザーは重要なステークホルダーと日次・週次・月次でインサイトを共有できる。
新しいPQLエディタ
プロセスインテリジェンス言語 PQL エディタもアップデート。
新しい PQL エディタは、分析を構築するさい、PQL エディタ内から直接ナレッジモデルのビジネスコンテキストにアクセス・編集・再利用できるように進化。
これにより、ナレッジモデルとエディタの間を行き来する手間が解消した。
企業のAI導入 ROI を最大化
「Celonis は、パートナーとともに、プラットフォームに対する投資を継続的に行っています。
AgentC とプロセスインテリジェンス API により、わたしたちは顧客が AI導入 の ROI を最大化する手助けをしています。
たとえば、Orchestration Engine は、プロセスワークフローの監視と制御を強化します。
また、今回発表したソリューションスイートは、企業全体で PI と AI を迅速かつ容易に導入できるようにすることで、価値提供までの時間を短縮します。
新しく発表された機能のほとんど、例えば Process Copilot や Annotation Builder は、すぐに使えます」(Celonis)
◆プロセスマイニング Celonis Japan(セロニス)
https://www.celonis.com/jp/