東京都板橋区前野町に本社をおき、体組成計や血圧計などを世界展開するタニタといえば、健康食料理店「タニタ食堂」や「タニタカフェ」。

ダイエットや食育など家族の健康づくりも手がけるタニタは、日本全国に受け継げられている郷土料理を「タニタが考える健康的な食事の目安」にもとづいて現代風にアレンジしたメニューをアツく評価するアワードでも注目を集める。

それが、「ご当地タニタごはんコンテスト」

それが、タニタ谷田千里代表が率いる毎年恒例のドキワク料理コンテスト「ご当地タニタごはんコンテスト」。

メニュー考案条件は意外と厳しい↓↓↓

だからこそ、全国各地の地元ローカルたちが「地元の郷土料理をもっと発見したい、大事にしたい、伝えたい!」という思いを一身に背負って参戦する。

実際、決勝戦を観戦していると、「◎◎県にはこんな郷土料理があるんだ!」と発見できるし、「行って実際に食べてみたい!」となる。

そして感動する。地元の郷土料理の魅力を伝えようと奮闘する地元ローカルの情熱と、その想いが込められたメニューを目の当たりにして、ドキドキ・ワクワクしてくる。

「やっぱ行って味わなきゃ……」と。

タニタが考える健康的な食事の目安(メニュー考案条件)

タニタが考える健康的な食事の目安(メニュー考案条件)は、厚生労働省が推進する「健康な食事」の基準にもとづき、タニタ食堂のレギュレーションを加味して設定したもの。

★)地元産食材・調味料を必ず使うこと

1)一食当たり500~800kcal

2)基本は主食、主菜、副菜とするが、これらの要素が入っていれば一皿でもよい

3)主食(献立全体のごはん、麺、パンなど)は100~200gとする

4)主菜(献立全体の肉、魚、大豆製品など)は70~150gとする

5)野菜は150g以上使うこと(きのこ、いも、海藻は含まず)

6)食塩相当量は3.4g以下

この1+6項目を満たすようにメニューを考案しなければならない。

そんな条件をクリアし全国各地の地元ローカルたちが考案したメニューが寄せられ、厳しい書類審査を通過し、優秀賞を獲得した10チームが東京 服部栄養専門学校に集結。

服部栄養専門学校所属のプロ料理人たちが献立を実際につくり上げ、審査員が献立の味や完成度、郷土料理への理解やアレンジポイントなどをチェックし、グランプリ1チーム(賞金50万円)と準グランプリ2チーム(賞金10万円)が決まった↓↓↓

グランプリ
富山県 富山市
富富富(ふふふ)の2人
食べてみら~れ富山

◆伝えたい みょうが寿司

◆黒部名水ポークと里芋のアップルマスタードソース

◆カブと美肌麹のさっぱり和え

地元富山県にUターンした娘とアレンジ料理の得意な母の仲良し親子が、身も心も元気になれる料理をめざしてコンテストに挑戦。

富山県が推進する「寿司といえば、富山」のプロジェクトを踏まえて「みょうが寿司」をアレンジするなど、さまざまなアプローチでふるさとの味の継承を図る。

「今回、東京から富山に戻りコンテストに参加したことで、あらためて「地元の温かさ」を実感しました。

帰ってきたからこそ気づけた魅力も多く、地元への誇りがさらに強くなりました。

いま暮らしている町の歴史や文化を学ぶなかで、その奥深さや豊かさにふれ、自分の故郷をより深く理解することができました」(富富富(ふふふ)の2人)

準グランプリ
滋賀県 米原市
杉江治子さんチーム
継承したい近江の味2

◆山椒香るさばパスタ

◆近江牛のサラダ麹ドレッシング添え

◆かぶの豆乳ポタージュ

◆柿プリン

前回大会で準グランプリを受賞した杉江治子さんチームがグランプリをめざして今回も参戦。

郷土料理を若い世代に受け継ぐため、健康的なレシピにアレンジするだけでなくつくりやすさにも配慮した。

「このコンテストや地域の食事文化研究会などの活動を通して、滋賀の美味しい料理を楽しみながら探すことができました。

審査委員長に『グランプリを受賞するまで卒業しないでください!』とお声かけいただいたので、すごい宿題をもらってしまったと感じています」(杉江治子さんチーム)

準グランプリ
香川県高松市
らく楽国分寺labo
いっぺん食べてんまい定食~さぬき伊吹の香~

◆いりこ香るさぬき讃だし茶漬け

◆けんちゃんの卵焼き

◆レタスもみ

普段から保育士・栄養士の両視点で給食の献立づくりやクッキング活動に取り組む、保育園の同僚チーム。

給食に地産地消を取り入れ、子どもたちに香川の味を知ってもらいたいと思い、アレンジレシピを考案。

「栄養士としてのスキルを存分に発揮できるこのような場所で評価していただき、とてもうれしいです。

初めての参加で試行錯誤していくなかで、知らない郷土料理を知ったり知られざる地元の食材を発掘したりすることで、地元愛がよりいっそう深まりました」(らく楽国分寺labo)

高校生グランプリ
岐阜県 北方町
岐阜農林高等学校 チームパルテ
彩り飛騨野菜と豆腐の減塩朴葉味噌焼き

―――そして2025年から新設された高校生部門では、SNSによる一般投票で、岐阜農林高等学校「チームパルテ」がグランプリに、高松南高等学校 「ユナリサ」と長岡農業高等学校「おこわ」がそれぞれ準グランプリに選出された。

バスケで培った絆と、身体づくりのために食べるものを考えるスキルを武器に幼馴染二人組がコンテストに挑戦。

塩分が多い「朴葉味噌」を、味噌の量を減らしてトマトピューレを加えることで自然な酸味と深みを出し、満足感と減塩を両立させた。

高校生 準グランプリ
香川県 高松市
高松南高等学校 ユナリサ
野菜たっぷり!さわさわカレーうどん
さっぱりレモンとレタスのちしゃもみサラダ

学校独自の科目「さぬきの生活伝承」で郷土料理を学び、その魅力を後世に伝承したいという想いからコンテストに参加。

腸内環境を整える作用があり「おなかの砂おろし」とも呼ばれるこんにゃくと、県内でも知名度が高くない郷土料理の「さわさわ」を、若者や子どもでも親しみやすいカレーうどんにつくり変えた。

高校生 準グランプリ
新潟県 長岡市
長岡農業高等学校 おこわ
醤油おこわのロール寿司
鮭と彩り野菜のホイル焼き~味噌ヨーグルトソース~
枝豆とひじきの信田煮

米づくりの実習を通して実感した食べ物への感謝を胸に、斬新な発想で郷土料理をリクリエイト。

米どころである長岡市の「醬油おこわ」を華やかなロール寿司にするなど「懐かしいけれど新しい」レシピをめざした。

郷土料理の新たな魅力や可能性を創造 次代に継承

ことしも笑顔と感動で駆け抜けた「ご当地タニタごはんコンテスト」。

運営メンバーはこのコンテストにこんな想いを込めている。

「日本の食文化の原点ともいうべき郷土料理ですが、日本人の食生活の西欧化や少子高齢化による地域社会とのかかわりの希薄化などにともない、その継承が課題となっています。

2018年度にスタートした本コンテストは、健康的な食生活といった視点でレシピを再構築。

郷土料理の新たな魅力や可能性を創造し、次代に継承していくことを狙いとしています」

◆ご当地タニタごはんコンテスト
https://tanitagohan.net/

◆タニタ
https://www.tanita.co.jp/

◆タニタ社員食堂レシピ
https://www.tanitashokudo.com/

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