恵比寿エリアに要注目の本格鮨――

2023年8月25日、東京都渋谷区恵比寿に鮨「⼗⼗⼗(とみ)」がオープンする。

シャリにこだわった本格鮨を握るのは⼤貫昌弘大将。かつて「青柳」で修業し、ホテルニューオータニやネットで人気のIT健保寿司こと「鮨一新」でも活躍した職人だ。

店舗を構えるのは「厳選焼肉 ここのみ」の2階。黒と木目を基調としたカジュアルな内装で、カウンター席のほかカウンター個室、通常の個室も揃える。恵比寿エリアの会食やデートにうってつけと言える。

コースは15,000円(税抜)からと中堅クラスの価格帯でありながら、食材は高級店で使用されるものばかり。ネタの仕入れには、大将自ら市場や漁港に赴く。豊洲だけでなく、北海道や気仙沼からも直に仕入れを行うことでコストを抑えている。

シャリには⻑野県佐久市産のコシヒカリを使⽤し、氷水から炊くことで張りを出す。合わせる酢は⾚酢だけでなく、⽶酢、合わせ酢というように、ネタに“より合う”シャリを⼤将が研究し、⼀貫⼀貫そのネタのベストな鮨の形を提供する。

どれも間違いのない味だが、実際に試食したtokyochips編集部のおススメは穴子といくらの握り。穴子はその驚くべきふわふわの食感に舌が喜ぶ。いくらは追い鰹の風味が効いており、グラスの中に宝石のように散りばめられたその姿と合わせて楽しみたい一品だ。また芝海老のすり身が入った卵焼きは甘くて濃厚で、スイーツとしても十分に成立し得ると感じられた。

鮨に合うおススメの酒が欲しい、と訊ねると「作」が出てくたのも気が利いている。

また1階店舗「厳選焼肉 ここのみ」とのコラボ商品として純血和牛のお鮨も考案中とのことで、今回は「竹の谷蔓牛」と主流の牛をかけあわせた「蔓草牛」の出汁茶漬けをいただいた。

年間12頭ほどしか出荷されないという超レアな「蔓草牛」は、ジャーキーのように噛み応えがあり塩味が効いていた。上品な出汁が合い、エディブルフラワーで食感にひと工夫された茶漬けはまさに締めに最適の一品。もし提供される機会があれば、鮨好きでなくとも逃すことはできないだろう。

■店舗名: 鮨⼗⼗⼗(とみ)
■住所: 〒103-0013 東京都渋⾕区恵⽐寿1-7-9
ハイライフ恵⽐寿
■TEL : 03-6277-2543
■席数: カウンター6席・カウンター個室5席1部屋
個室4部屋(4名×2、2名×1)
■営業時間: 17:00〜23:00
■定休⽇: ⽉曜⽇
■コース: ¥15,000(税抜)~ ※要予約

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