新型コロナウイルス収束の兆しがみえないうえに、さらにオミクロン BA.2 なる新たなウイルスまで出現……。
そこへきて、ライオンから衝撃事実が。
「自宅に帰ったらまず手を洗う」が習慣化したにもかかわらず、実は手洗い前に自宅のいろいろなものに触っているという事実が明らかに―――。
ライオンは、20~69歳の生活者1万名に対し、家庭内へのウイルス持ち込みとその付着・伝播の実態を調査。
生活者に対する調査から、約9割が「帰宅後、手を洗う」と回答しているのに、実際には、手洗い前にリビングやキッチンに立ち寄っていることがわかったという。
また、帰宅後の手洗いが遅くなると、家庭内にウイルスが拡散。いっぽうで直後の手洗いでウイルス付着量が3割以下になることも明らかになった。
さらに、インフルエンザウイルスの挙動をもとに新たに作成したエージェントベースAIシミュレーションモデルを用い、家庭内にウイルスが持ち込まれた後のウイルス伝播のようすを可視化したところ、「帰宅直後の手洗いにより、家庭内へのウイルス伝播が抑えられること」が判明。
同モデル概要とシミュレーション結果は、内閣官房「COVID-19 AI・シミュレーションプロジェクト」ウェブサイトに公開された。
手洗い前にいろいろなところに触っていた!
ライオンは、帰宅後の行動動線に関する家庭内の生活者行動調査を実施したところ、書面調査では「帰宅後、手を洗う」と回答した人は約9割。
9割もいるのに対し、実際に家庭内のようすを観察するモニタリング調査から、手洗い前にリビングやキッチンなどに立ち寄っているという実態が明らかに。
子どもだけでなく、大人も、手洗い前に自宅内のいろいろな場所に触れていることもわかった。
手洗いが遅くなるとウイルス拡散! 直後の手洗いでウイルス付着量3割以下に
ライオンはまた、シミュレーションの結果も公表。手洗いをするのが遅くなり、帰宅後にドアノブや壁、テーブルなど触れた回数が増えるほど、家庭内で伝播するウイルス量が増えることがわかった。
帰宅直後の手洗いで、家庭内のウイルス付着量は3割以下に抑えられることも判明した。
また、帰宅直後に手を消毒する「手洗いあり+消毒あり」の場合は、ウイルス付着量は約1割にとどまるという結果を得た。
この実験より、家庭内でのウイルスの伝播を抑えるためには、帰宅後玄関から洗面所に直行して手を洗うこと、さらに帰宅後玄関で消毒をすることが大切であることがわかった。
帰宅したら、すぐに手洗い・消毒する習慣を
家庭内でのウイルス伝播を防ぐためには、帰宅後、玄関での手指消毒をしたうえで、リビングなどに立ち寄らず、洗面所に直行し手を洗うことが重要。
また、とくに子どものいる家庭では、親子でいっしょくに洗面所に向かう「付き添い洗い」も、ウイルス伝播を防ぐ大事な手段。
―――自分のため、家族のために正しい手洗い習慣、手指の消毒習慣を心がけることが大切とライオンは伝えていた。