1966(昭和41)年に常磐ハワイアンセンターとして誕生し、映画「フラガール」(2006年~)、アニメ映画「フラ・フラダンス」(2021年~)などの舞台として知られる、福島県いわき市にある巨大温泉リゾート―――スパリゾートハワイアンズ。
このスパリゾートハワイアンズでは、第58期生フラガールとなる新人3名が新入社員研修を修了し、20日、本格的にレッスンをスタートさせた。
今年採用された新人フラガールは、千葉市出身の金尾陽菜(かねおひな)さん、茨城県日立市出身の番内美咲(ばんないみさき)さん、福島県白河市出身の黒澤美弥妃(くろさわみやび)さんの3人。
3人はことし4月にスパリゾートハワイアンズ運営会社の常磐興産に正社員として入社。同時にフラガール養成学校の常磐音楽舞踊学院に第58期生として入学。
金尾陽菜さん(千葉市出身)は小学5年生からフラ歴8年というフラダンス経験者。番内美咲さん(茨城県日立市出身)は、昨年度試験で不採用通知を受けた逆境をはねのけ、夢をあきらめず今年再チャレンジし見事採用された。
黒澤美弥妃さん(福島県白河市出身)は震災後、全国に笑顔を届けるフラガールの姿に憧れ、小学校6年生からフラガールをめざしてきた。
映画「フラガール」のレジェンド講師が直接指導へ!
4月20日のレッスン初日、緊張する3人の前に立ち、特別講師として初指導を担ったのは、映画「フラガール」の主役 平山まどか(演者:松雪泰子)のモデルで、日本フラダンス界の草分け的存在、まさにレジェンドの常磐音楽舞踊学院 カレイナニ早川 最高顧問。
常磐ハワイアンセンター(現 スパリゾートハワイアンズ)オープン以来、フラガールを指導してきたカレイナニ早川は、新人3人に「何事にも負けず、自分を大切にすること。自分自身を愛することが、人を愛することにつながる」とダンサーの心得を説きながら90歳とは思えないほどのしなやかな動きでフラの基礎を伝授した。
また、東日本大震災後の福島県やいわき市の復興を願い、「フラガール全国きずなキャラバン」に参加し、全国に笑顔を届けてきた、フラガールOGのマカレア麻衣も講師として彼女たちを指導していく。
「一人でも多くのお客様にハッピー・スマイルを」
カレイナニ早川最高顧問やマカレア麻衣の初指導を受けた第58期生フラガール3人は、初レッスンを終え、いまの気持ちをこう語った。
「私にとってひとつひとつがすべて新鮮です。同期の3人と力を合わせてがんばりたい。そして今まで歴代のフラガールが築き上げてきた歴史や思いを未来につないでいくことができればと思います」(金尾陽菜さん)
「ずっと憧れていたレッスン場に立つことができ、すごくうれしいです。そして率直にとても楽しかったです。先輩方のようにお客様に元気や感動を与えられるようなダンサーになれるよう、初心を忘れずレッスンにはげみたいです」(番内美咲さん)
「小さい頃からの夢だったこの場所で踊れることができてうれしいです。一日も早く、一人でも多くのお客様にハッピー・スマイルをお届けできるよう、努力していきたいです」(黒澤美弥妃さん)
バレエ・ジャズ・フラなどのレッスンを重ね、今夏デビューへ!
そんな目標や抱負を語ってくれた3人は、マカレア麻衣をはじめとした先輩フラガールたちの指導を受けながら、クラシックバレエやジャズダンスなどの基礎レッスン、フラ、タヒチアン、マオリダンスなど民族舞踊のレッスンを重ね、この夏にステージデビューする予定。
レッスンを終えたカレイナニ早川最高顧問は「3人ともとてもしっかりしていて安心しました。フラガールとしての今後の成長がとても楽しみです」と笑顔で話してくれた。
初舞台後は、フラガールの一員として日々のステージに出演しながら、引き続きダンサーとしての心技を磨いていく。彼女たちは、これまでのレッスンに加え、ウクレレ演奏やポリネシア文化、ハワイ語などを2年間にわたって学び、卒業へと羽ばたいていく。
―――いよいよ、この夏の初舞台へ向けて本格的にレッスンへと挑み始めた新人フラガール3人。彼女たちがスパリゾートハワイアンズのステージに初めて登場する姿をこの目で見届けたいと、ファンは待ち望んでいる。