より自分らしいライフスタイルが実現する商品に切り換える「換え活」がこれからのトレンドに―――。

そんな新しいキーワードが導き出された興味深い調査結果が公開された。

調査したのは、デジタルマーケティング事業を手がけれうタイムカレント。

同社は、円安・物価高騰に加え、世界的なムーブメントになっている SDGs への注目やいまだ収束の兆しがみえないコロナ禍で、個人の消費やライフタイルがどのように変化しているのかを調査すべく、全国20~69歳1000名を対象に「消費・ライフスタイルに関する調査」を実施した。

その結果が、これだ↓↓↓

2人に1人が、これまでの消費行動を変える意向

商品やサービスなどの選び方を変えたり、変えたいと思ったと回答したのは52.1%。コロナ禍やSDGsブームを背景に、自らのライフスタイルを重視する傾向。消費者の「選び方」に変化の兆しがあることが浮き彫りに。

「選び方を変えたもの」に趣味・投資・友人との付き合い方が上位に

「変えたい」と思ったものは「趣味・レジャー」が27.4%。次いで「投資」25.7%、「友人との付き合い方」16.0%、「ファッション」14.8%、「光熱費」14.1%と続く。実際に「変えた」ものは「投資」21.6%、「友人との付き合い方」18.8%、「趣味・レジャー」14.4%で、政府が「貯蓄から投資」への政策を推し進めていることや、新型コロナウイルス感染症の影響がうかがえる結果に。いっぽうで、自動車関連や教育系サービスは手つかずの状態に。

今年の夏は記録的猛暑の予感!?それでもアクティブに楽しみたい!!

この夏は、「充実して過ごしたい」と思っている方は「そう思う」30.7%、「どちらかと言えばそう思う」48.8%と計79.5%となり、各項目の中で最も高くなった。また、「節約したい」という方が計75.3%いる一方で、「アクティブに楽しみたい」計51.3%、「新しいことをしたい」計47.8%と、今年の夏は消費や行動を変える「内から外」への動きが見て取れる結果に。

「エシカル」や「タイパ」を重視した商品選びが今のトレンド!

今後どのようなものを消費者は選んでいくのか、「環境」「SDGs」に焦点を絞り詳細を調べたところ、37.0%と約3人に1人が環境にやさしいものやSDGsを意識して選ぶようになったと回答。ジャンルでは「食品」が最も多く64.9%、次いで「生活雑貨」31.4%、「ファッション」25.9%と続き、エシカル消費への興味関心の高まりにより、一番身近で必要不可欠な「食品」をはじめ、乗り換え消費が進んで行くことが予想される。また、「タイパ(タイムパフォーマンス)」はエンタメ系コンテンツのセレクトで顕著に表れる結果に。

今後は「コスト」と「自分の好み」とのバランスが選び方のポイントに

商品やサービスの選び方は新型コロナウイルス感染症や物価上昇、SDGsなどの影響を受け、さまざまに変化している。約4割の人が「コストも気にしつつ、自分の好み、価値観にあった選び方が強まっていく」と考えていることがわかった。

自律的な選択で商品を選ぶ「消費3.0」時代へ、まさに今が「換え活」のとき

タイムカレントによるこうした調査結果を受け、経済・経営コンサルタントの坂口孝則氏はこう考察する。

「現代はVUCA(予測不能な時代:Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)といわれます。まさにコロナ禍や急激な値上がりは象徴的です。

そのなかで商品を選ぶ軸が大きく変化しています。人気がある、コスパがよい、自慢できる、といった志向から、SDGsやタイパ(タイムパフォーマンス、時短を優先する志向)などより良い社会や生き方を求める傾向への変容です。

アフターコロナにおける内から外に出て消費しようとする流れのなかでもこの傾向は変わりません。

限られた時間と収入をいかに振り向けていくか。食品や日用雑貨ではエシカルであることが求められ、投資や趣味・レジャーなども充実した人生への寄与が重要です。

商品が良ければいい時代(消費1.0)から、消費者が満足すればいい時代(消費2.0)を経て、商品選択によって自分を社会もよりよくしていく時代。これは消費3.0といってもいいでしょう。

自律的な選択によって商品を選ぶ。まさに現在は「換え活」が必要な時代です」(坂口孝則氏)

「自動車保険などの固定費から見直す」「必要な補償を確認」

また、人気ファイナンシャルプランナー 飯村久美氏も「換え活」の兆しを実感し、こうコメントする。

「コロナや物価高など、社会情勢が大きく変わっている今、家計を見直したり、自分のお金と向き合ったりする人が増えてきたように思います。

ファイナンシャルプランナーのもとに相談に来られる方は、従来ライフイベントに備えるために支出を見直したいという人がほとんどでしたが、最近はライフイベントに関わらず、家計を気にしながら商品やサービスの選び方を見直したい人が増えてきており、「換え活」ムーブメントの高まりを感じつつあります。

わたしがおすすめしたい「換え活」は、このところの物価高を踏まえ、食品は「プライベートブランド」の利用を増やしたり、またオーガニックなものや環境に配慮されたものにもこだわるような選び方に換えることです。

相談に来る人の中には、スマホや電力会社選びにおいて、コストを気にしながらも自身や家族のライフスタイルとの相性を踏まえて契約サービスを考えている人も多いです。

家計の見直しをするときは、固定費から見直すとよいでしょう。固定費は、自動引き落としになっているため、見直しのメスが入りにくい支出です。

アンケートでも盲点になっていた自動車保険の見直しもおススメです。

よくわからず勧められたまま継続している人も多いので、必要な補償を確認し、本当に自分にあったサービスを探してみては」(飯村久美氏)

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