木々の食害や土壌流出などの災害要因を誘発し、森の食べ物を枯渇させ、農作物へも被害をおよぼし、年間被害額は60億円を超えている野生動物――― 鹿。

この鹿が田畑を荒らす鳥獣害を減らすべく、駆除された鹿を使った「犬用おやつ」を販売するオンラインストア いぬの駄菓子やさん「OYATSU de SHIKA(おやつでシカ)」が、きょう3月8日、オープン↓↓↓
https://oyatsu.dog

手がけたのは、「ビジネスアイディアに“のびしろ”をつくる」という想いで始動した shiro(長野県松本市)。

創業50年という節目に立ち上げた、同社初のオンラインストアで、「これまで鳥獣害防除機器の開発・販売や駆除事業を手がけてきたなかで、引き続き鳥獣害の拡大抑制、またそれに携わるハンターの支援すべく立ち上げた」という。

今回オープンしたオンラインストア以外にも、長野県内でのリアル販売も拡大させるというから、今後も shiro の動きに注目だ。

駆除した鹿の流通開拓、可食部を多く確保できるドッグフードを開発

長年にわたり鳥獣害防除に携わってきた shiro が、その実態を目の当たりにするなかで、注力すべき取り組みとして決定しのが、駆除した鹿の流通開拓。

いま、増えすぎた鹿により、木々の食害や土壌流出などの災害要因を誘発し、森の食べ物が枯渇し、農作物への年間被害額は60億円を超えている。

また、鹿の駆除を一手に担うハンターに支給される報酬も、自治体が確保できる補助金は有限。鹿の駆除も容易でないため、報酬単体での生活は不十分な現況といえる。

さらにせっかく捕獲した鹿も、人が食べるには可食部が少なく、産廃処分するために費用がかかる不経済の実態が課題となっていた。

こうした状況のなか、最近では自治体や民間企業が処分場の開設に立ち上がり、加工・流通の入り口をつくり出している。

そこで shiro は、人向けと比較して可食部を多く確保できるドッグフードの製品開発を通じて流通開拓の一端を担うためプロジェクトを立ち上げたという。

「鹿をつかった “おいしくて、たのしい” おやつ」に目をつけたポイントは3つ

◆ひとつ目は、鹿の可食部を増やすことで素材を余すことなく販売できる商品を企画し、処分場やハンターを支援することで、農作物を生産する農業従事者の収益支援、森林の持続可能な管理、土地劣化の阻止をめざす。

◆ふたつ目は、鹿肉が犬にとっておすすめできる適した食材である点。

鹿肉はフレンチ料理などでも頻繁に使われる食材で、犬にとってもアミノ酸が豊富なことから非常に嗜好性の高い食材として知られている。

また低カロリーなのに高たんぱく、滋養に効果的な鉄分も豊富。さらに脂肪を燃焼させエネルギーを作る際に使われるといわれるカルニチンを含むため、肥満の予防・ダイエットの際にも有効な食材。

鹿肉自体の喫食機会が少なく、アレルギー反応も出にくい可能性があることも欠かせない特徴。

飼い主が安心して与えることができるため、思いっきり愛犬とのコミュニケーションを楽しめる食材であると同社は考えている。

◆みっつ目。現在は、鹿肉を一次加工したジャーキーやふりかけ、骨といった鹿本来の素材をそのままシンプルに商品化しているなか、今後は、ひとといぬとの触れ合いに欠かせない、さらに「おいしくてたのしい駄菓子のようなおやつ」を、ユーザーの声はもちろん、長野県内の企業とも連携して開発していく予定。

―――そして、気になる shiro オンラインストアいぬの駄菓子屋さん「OYATSU de SHIKA」の商品ラインナップがこれだ↓↓↓

おやつでシカ 長野県で捕獲した鹿を捌いてそのまま加工した無添加品

鹿のロースやもも肉をスライスしてジャーキーのように乾燥させた犬用のおやつ。

長野県で捕獲した鹿を捌いてそのまま加工した無添加の製品という点が特長。

ボーンでシカ 太く噛みごたえのある骨は中型・大型犬に最適

鹿の脚の肉を削いだ骨を一度煮沸して脂を落としたした犬用のおやつ。

太く噛みごたえのある骨は中型・大型犬に最適。こちらも長野県で捕獲した鹿を捌いてそのまま加工した無添加製品。

ボーンでシカ(羽子板) 鹿の前脚の一部、羽子板を使用

鹿の脚のお肉を削いだ骨を一度煮沸して脂を落としたした犬用のおやつ。

羽子板とは鹿の前脚の一部。平べったい形のため小型・中型・大型の犬種に最適。

ボーンでシカ(あばら) 細く長いあばら骨、超小型・小型・中型・大型どの犬種にも

鹿の脚の肉を削いだ骨を一度煮沸して脂を落としたした犬用のおやつ。

あばら骨は細く長いため超小型・小型・中型・大型どの犬種にも最適。

ふりかけでシカ 犬用のごはんに乗せて食べられる「ふりかけ」タイプ

鹿のロースやモモ肉、そのほかのお肉をミンチにして乾燥させた犬用のごはんに乗せて食べられる「ふりかけ」。

shiro 代表は大手PR会社を経て就任、PR・プロモーション事業も展開

もり たかし 店長は、長野県松本市出身/長野県松本深高校卒業/國學院大学経済学部卒業。2021年大手PR会社退職後、父の会社を継承し代表取締役に就任。株式会社shiro に社名変更の上、PR・プロモーション事業を展開、鹿肉を使ったドッグフード事業に着手。

もり ゆう プロハンター・商品研究開発担当は、1972年に現像所を開所し、1976 年に株式会社綜合写真センタ-設立。写真及び写真素材の卸、販売業務を中心に展開。2000 年以降、鳥獣被害防除関連事業に転換、田畑を荒らす対象動物の追い払い機器や通報装置、駆除対象動物の捕獲用のわな、捕獲用の誘因餌の開発、販売を行う。自身も現在では環境省や自治体から依頼を受ける狩猟歴 60 年を越えるベテランプロハンター。

企業やサービスのPR、鳥獣被害防除事業に取り組む shiro

shiro は、「ビジネスアイディアに“のびしろ”を」を合言葉に、企業やサービスのPR、鳥獣被害防除事業に取り組む長野県松本市の企業。

ウェブメディア運用やキャンペーンなどのプロモーション手法を使い、企業認知やサービスの利用促進を手がける。

また自社では、田畑を荒らす駆除対象動物の捕獲を目的とした、わな機器や誘因餌などの付随商品の開発・販売。

さらには環境省や自治体から依頼を受け、地元の猟友会とともに駆除対象動物の駆除事業を展開中。

◆オンラインストア いぬの駄菓子やさん「OYATSU de SHIKA(おやつでシカ)」
https://oyatsu.dog

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