「わたしたちが毎日過ごしているここ銀座を行く人たちに、お花を2本お渡しします。1本はあなたに、もう1本は大切な方に」

―――そう伝えながら、銀座を行き交う人たちにお花2本を渡していたのは、銀座エリア内にある町会、通り会・商店会・協同組合・業種団体・任意団体から成る全銀座の意思決定機関「全銀座会」の人たち。

手から手へ、数寄屋橋公園会場と東急プラザ銀座会場銀座を行く人たちに渡された花 約5000本は、震災復興半ばの東北エリアで栽培され東京花市場へと送られた花など。

花をもらう・贈る・飾るよろこびとフラワーロスの現実を

12月2日に銀座で行われたこの「銀座の街の花贈り」イベントは、全銀座会が主催する社会貢献活動(GINZA SOCIAL ACTION)の一環で、昨年に続いて2回め。

「この「銀座の街の花贈り」イベントは、銀座の街で2本の花をお渡しすることで『花をもらう喜び、贈る喜び、そして飾る喜び』を一人でも多くの方に体感してもらい、花のある生活の魅力を感じていただくことでフラワーロスの現実を知っていただき、新たな購入機会の促進につなげることを目的として企画されました」というのは、銀座の街の花贈り 湯木妙子リーダー。

「銀座はその歴史のなかで多くの人と人との出会いをつくってきた街です。『花を受け取り、渡す』というリアルなコミュニケーションの大切さ・楽しさを伝え、人と人が実際に会うことで起こるドラマを生み出してきた街―――銀座の魅力を伝えたいと思っています」(銀座の街の花贈り 湯木妙子リーダー)

会場では、こうした想いを込めて街行く人たちに花を渡したほか、銀座の花店からロスフラワーを事前に回収し、押し花という形に生まれ変わらせるワークショップも開催。

参加者たちは押し花を自由にカードに張り付け、オリジナルの押し花メッセージカードを作成し、大切な人へ向けて、会場から郵送することもできた。

社会貢献活動 -GINZA SOCIAL ACTION 銀座と東北のつながり

「銀座の街の花贈り」イベントの湯木妙子リーダーは、銀座と東北とのつながりについて、こう伝えていた。

「銀座は、東日本大震災の発生から復興支援の活動として『やっぱ銀座だべ』イベントを2013年から2019年まで、7回にわたり開催してきました。

2020年から2021年はコロナ禍で開催を見合わせましたが、昨年『銀座の街の花贈り』として復活、今回で2回目を迎えます。

銀座は社会課題にしっかり目を向け、『できることはすぐに行動する』という復興支援活動時の姿勢と精神を引き継ぎ、銀座の街の社会貢献活動の一環として開催しています。

来年も、さらに『できることはすぐに行動する』という想いで、いろいろ取り組んでいきます」

―――全銀座会はこうしたイベントのほか、泰明小学校、銀座中学校でも花を配布。

銀座の地元学校を訪ね、約2000本の花を生徒たち一人ひとりに手渡しで配布。子どもたちにも花の魅力を伝えていくという。

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