紙パック、パック、パ8ック9……ってことで、8月9日は「ロングライフ紙パックの日」。

そこで、環境にやさしい常温長期保存できる「紙パック」の利点について、ここでもう一回、知っておきたい。

食品加工処理と紙容器充填包装システムの世界的なリーディング・カンパニーで、紙パック業界で多くのシェアを占める日本テトラパックが、貴重なデータを公開したから、ここでチェックしていこう。

いつも手にしているロングライフ紙パックの見分け方

「ロングライフ紙パック」と聞くと「紙パックとなにが違うの?」と思うかもしれない。

実はこのロングライフ紙パック、身近な飲料製品に使われている。

スーパーやコンビニでもよく目にする豆乳や野菜ジュースも、みんなロングライフ紙パック。

見分け方は、製品の側面や正面に、「常温で保存できます」「常温保存可能品」などの表示が記されているもの。

この「常温で保存できます」「常温保存可能品」が記されているものはどれも「ロングライフ紙パック」。

普段購入している紙パックの製品が、ロングライフ紙パックなのか、冷蔵が必要なチルド製品の紙パックなのか、チェックしてみて。

みんなの自宅にも、ロングライフ紙パック製品がたくさんあるかも……。

ロングライフ紙パックの利点(1)常温で保存できる!

ロングライフ紙パックは、特殊構造の紙素材を使用し、アセプティック技術(無菌充填技術)を採用し、無菌環境下でパック詰めしているから、開封前は常温で保存できる。

冷蔵コーナーで販売されることが多い紙パックのなか、ロングライフ紙パックは、常温で保存ができるから、家庭で食材管理をするときにも便利。

冷蔵庫のなかで保存しなくとも、常温の収納棚で保管ができるから、冷蔵庫のなかがスッキリするし、食材管理がしやすくなる。ネット通販でのケース販売や常温配送も増加しているのも、ロングライフ紙パックのおかげ。

画像はロングライフ紙パックの豆腐・スープ・デザート。

ロングライフ紙パックの利点(2)保存料なしで長期保存できる

ロングライフ紙パックのアセプティック技術による無菌化や特殊な容器包材の構成で、中身の食品の劣化を防ぐとともに、酸素や光を遮断して色や風味を損なわずに食品の品質を保ってくれる。

そのため保存料を使わずに長期保存が可能。たとえば開封前の要冷蔵のチルド牛乳は10度以下の環境で保存できるのは約2~3週間に対し、ロングライフ紙パックの牛乳は、未開封時は常温でも約2~3か月保存できる。

長期保存できるから、まとめ買いもしやすく、買い忘れ防止や、買い物回数が減ることで、そのぶん時間を有効活用できる。

ゲリラ豪雨や猛暑日が続き、あまり外に出たくない日のためのストック食材としても、ロングライフ紙パック製品が有利。

画像はロングライフ紙パックのミネラルウォーター。

ロングライフ紙パックの利点(3)再生可能資源を使用、環境負荷低減

ロングライフ紙パックは、原材料の70%以上が再生可能資源を使用しているので環境負荷も低く、FSC認証紙を使用するなど持続可能性にも配慮。

また、製品をつくり届けるまでの過程でもエコ。ロングライフ紙パックは直方体だから、デッドスペースがなく収納・積載効率がよく、製品を運ぶときにも輸送トラックの台数を減らせて、輸送にかかるエネルギーや温室効果ガスの排出をおさえることにつながる。

使用後のロングライフ紙パックは、リサイクルへ。また、テトラパックの容器はベルマーク点数としても活用できるから、教育支援にも貢献している。

画像はロングライフ紙パックの食材(レトルト製品)。

フードロス削減、リサイクル、CO2排出量削減、災害時物資に貢献!

近年、SDGsやカーボンニュートラルの実現に向けた取り組み、フードロス削減や脱プラスチックなど、テレビや新聞、学校の授業などさまざまな場面でエコに関するキーワードを耳にするようになってきた。

2022年に日本テトラパック社が行った、エコに対する関心がここ数年で高まったかどうかを聞いた調査結果からも、約7割の女性が「関心が高まった(27.5%)」「やや関心が高まった(41.5%)」と回答し、エコへの関心が高まっていることがわかる。

ロングライフ紙パック製品は、常温で長期保存ができるため、冷蔵庫の中で保管する必要がない。

冷蔵庫内が食材でパンパンになっていると、気づいたら冷蔵庫の奥で消費・賞味期限が切れていたということも……。

そんな「残念」を解消すべく、ロングライフ紙パックを活用すれば冷蔵庫のなかがスッキリし、食材の管理がしやすくなるから、フードロス削減にもつながる。

また、主原料の紙は再生可能資源である木質由来だから、製品をつくる過程でもCO2排出量が少なく、カーボンニュートラルの取り組みにも貢献してくれる。

また、2022年4月から施行された「プラスチック資源循環法」以降、大手コーヒーチェーンやコンビニでカトラリーが木製になったり、プラスチックのストローが紙ストローになったりと、紙や木などエコな代替素材へと移行しているなか、ホテル客室やイベントで提供される飲料や、企業での来客用や社内用のミネラルウォーターも、ペットボトルに代わって紙パックが採用される事例も増えいるという。

さらに、災害後の交通網の遮断などで被災地に物資が着くまで時間がかかるといったシーンにも、品質をキープして運搬できることから、物資を寄贈するときもロングライフ紙パック製品が選ばれ、社会にも貢献しているという。

―――環境負荷も低く、アセプティック(無菌)充填で常温で長期保存でき、社会に大きく貢献するロングライフ紙パック。

これからは、このロングライフ紙パックを意識して、買い物や食材選びを楽しんでみて。

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